◆受動喫煙と心房細動の発症の関連性を検証
タバコの煙は、数千種類の化学物質が含まれており、そのなかで体に有害と言われているものが、受動喫煙があった人の体にも取り込まれることが知られています。
今回の研究では、アメリカで行われた調査に参加した4,976人を対象に、受動喫煙と心房細動の発症の関連性を検証しました。
◆妊娠発育中に親が喫煙していたか子供のころに喫煙者の横にいた人は心房細動の発症と関連
以下の結果が得られました。
潜在的な交絡因子により多変量調整したところ、妊娠発育中に親が喫煙していた場合(オッズ比1.37、95%信頼区間1.08-1.73、p=.009)か子どもの頃に喫煙者の近くにいた場合(オッズ比1.40、95%信頼区間1.10-1.79、p=.007)では、それぞれ有意に心房細動と関連していた。
妊娠中に母親がタバコを吸っていた人、または子どもの頃に受動喫煙していた人は、心房細動がより多く見られました。
喫煙は自分だけでなく、周りの人の健康にも影響を及ぼします。特に赤ちゃんや子どもの頃の受動喫煙は、その後大人になっても健康を害する原因のひとつになるようです。
執筆者
Secondhand smoke and atrial fibrillation: Data from the Health eHeart Study.
Heart Rhythm. 2015 Aug 25
[PMID: 26340844]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。