2015.10.03 | ニュース
ナルコレプシーを治療する新薬JZP-110で眠気を改善、起きていられるように
33人のクロスオーバーランダム化試験
from Sleep medicine

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ナルコレプシーの症状として、日中の耐えられない眠気が知られています。治療のためJZP-110という新薬の効果を調べる研究が行われました。
◆成人患者33人が対象
研究班は、ナルコレプシーの成人患者33人を対象として、JZP-110を使ったときと偽薬を使ったときで、日中起きていられるかの検査などに変化があるかを調べました。
◆眠気が軽く、起きていられるように
次の結果が得られました。
2週時点で、覚醒維持検査の平均睡眠待ち時間は偽薬と比べてJZP-110で11.8分長かった(P=0.0002)。JZP-110はそれぞれの覚醒維持検査において睡眠待ち時間により大きな変化をもたらした(P<0.001)。
JZP-110は概してよく忍容された。JZP-110使用時に最もよく見られた有害事象は吐き気(12%)、心疾患でない胸部不快感(9.1%)、頭痛(9.1%)だった。
JZP-110を使ったときに、検査で起きていられる時間が長くなり、眠気の症状のスコアが改善しました。
ナルコレプシーの患者は日本で10万人以上とも言われます。よりよい治療のため、この結果がJZP-110を評価する手がかりとなるかもしれません。
執筆者
参考文献
Effect of oral JZP-110 (ADX-N05) treatment on wakefulness and sleepiness in adults with narcolepsy.
Sleep Med. 2015 Sep
[PMID: 26298786]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。