インフルエンザで48時間以内に医者に相談する人は13%しかいない
インフルエンザの治療に使う抗ウイルス薬は、症状が始まってから48時間以内の使用により効果があると言われています。しかし、実際にそのように使われているのでしょうか。今回は、患者の知識や行動を調査した2007年の論文を紹介します。
◆インフルエンザの抗ウイルス薬やワクチンに関する知識を調査
今回の研究は、2006年の4月から6月に、研究場所としたアメリカのクリニックに来院した外来患者280人を対象に調査されました。
調査内容は、インフルエンザの抗
◆抗ウイルス薬に関する知識の正答率は40%、発症後48時間以内の医師相談は13%
以下の結果が得られました。
8つの抗ウイルス薬の質問のうち、平均正答率は40%であった。
患者のうち1人(1%未満)はすべての質問に正答したが、47人(18%)はすべての質問に誤答した。
患者のうち37人(13%)のみが、インフルエンザ様症状の
発症 から48時間以内に医師に電話すると答えた。
知識の質問8問の平均正答率は40%で、全問正答は1人だけでした。行動についての質問で、インフルエンザ様の症状が出てから、48時間以内に医師に相談すると答えた患者の割合は13%でした。
筆者らは、「医師はインフルエンザ
インフルエンザだけに限りませんが、このような医療に関する正しい知識が知れ渡るのは簡単ではないのかもしれません。
執筆者
Patient knowledge and attitudes about antiviral medication and vaccination for influenza in an internal medicine clinic.
Clin Infect Dis. 2007 Nov 1
[PMID: 17918080]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。