2015.10.06 | ニュース

妊婦がインフルエンザを発症したらできるだけ早く、最低2日以内の治療を

ニューヨークで確認された2009年の流行データを分析
from Obstetrics and gynecology
妊婦がインフルエンザを発症したらできるだけ早く、最低2日以内の治療を の写真
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妊娠中のインフルエンザ感染は、産まれてくる子どもにも影響することがあります。子どもと母親の体を守るため、早い時期から治療を始めることが重要です。薬を使い始めた時期によって経過を比較する研究が行われました。

◆発症から服薬までの日数と重症化の関係を検証

一般的にインフルエンザの治療に使われるオセルタミビル(商品名タミフル)は、症状が現れてから2日以内に服用することで有効性が示されている薬です。今回の研究は、2009年に世界的な感染流行が起きた特殊なウイルス型に対して、かつ妊婦への効果を検証したものです。

2009年にニューヨークで確認されたインフルエンザ感染者のデータを分析しました。妊婦が、インフルエンザ感染から何日以内に服薬したかというデータとその後の重症化について検証しました。

 

◆発症後2日以内に服薬すると重症化は少ない

以下の結果が得られました。

症状の開始から2日以内にオセルタミビルを服用した妊婦30人のうち重症化した人は1人だけ(3.3%)であったが、症状の開始から3-4日後に治療を開始した14人のうち3人(21.4%)が、5日以上経てから治療を開始した9人のうち4人(44.4%)が重症化した(トレンドp値=.002)。

22人の女性がインフルエンザによる入院中に出産し、深刻な新生児の帰結(NICU入室または死亡)は重症の女性6人のうち5人(83.3%)に、対して中等症の女性では16人中2人(12.5%)に起こった。

妊婦では、インフルエンザ発症後2日以内にオセルタミビルを服用すると、それよりも後に服用した人と比べて、重症化する人が少ないという結果でした。また、重症化した人のほうが、産まれた子どもがNICUで集中治療を受けたり死亡したりする割合が多くなっていました。

 

妊娠中に熱や咳が出ると、不安になることも多いと思います。母親だけでなく子どものためにも、できるだけ早く医師に相談し、治療を受けることをおすすめします。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Severity of 2009 pandemic influenza A (H1N1) virus infection in pregnant women.

Obstet Gynecol. 2010 Apr

[PMID: 20308830]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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