◆12人がオレンジまたはオレンジジュースを摂取
研究班は次のようにβクリプトキサンチンの取り込まれやすさを調べました。
12人のボランティアが、744μgのβクリプトキサンチン摂取にあたる、生のネーブルオレンジまたは加熱処理されたオレンジジュースのどちらか一方を2食摂取した。
12人の参加者に、同じ量のβクリプトキサンチンが含まれるオレンジまたはオレンジジュースを摂取してもらい、血液中のβクリプトキサンチンの量に違いがあるかどうかを調べました。
◆オレンジジュースが1.8倍
次の結果が得られました。
βクリプトキサンチンの生物学的利用能は加熱処理されたオレンジジュースで生のオレンジの1.8倍高かった(P=0.011)。
βクリプトキサンチンは、オレンジジュースから摂ったときのほうが1.8倍高い割合で血液中に取り込まれていました。
この研究ではβクリプトキサンチンに注目しましたが、加熱や酸化により変化しやすいビタミンCなど、ほかの栄養素についてもいろいろな違いがあるかもしれません。また、フルーツジュースについてはほかの研究も紹介していますので、あわせてご覧ください。
「果物は糖尿病減少と関連するが、ジュースだと?〔フルーツジュースと2型糖尿病 前篇〕」
http://medley.life/news/item/55896cd56608153301d5ebe7
「糖尿病発症を増やす原因はここに?〔フルーツジュースと2型糖尿病 後篇〕」
http://medley.life/news/item/558a04816608153d01d5ebff
執筆者
Bioavailability of β-cryptoxanthin is greater from pasteurized orange juice than from fresh oranges - a randomized cross-over study.
Mol Nutr Food Res. 2015 Jun 26 [Epub ahead of print]
[PMID: 26114420]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。