◆509人の予防接種、抗体の量で判定
研究班は2010年から2013年にかけて、生後6週から12週の子ども509人を生後24か月までフォローし、その間に行った予防接種の効果を調べました。
MenC-CRMを生後3か月で1回だけ接種するグループと、生後3か月と4か月の2回接種するグループを決めて、生後12か月でC群髄膜炎菌に対する抗体の量を測定し、予防接種の効果としました。
◆1回のほうが効いていた?
生後12か月で、1回接種のグループにできた抗体は、2回接種のグループよりもむしろ有意に多くなっていました。
ただしどちらのグループでも生後24か月までには効果がなくなっており、生後24か月まで有効な量の抗体が残っていたのは、MenC-CRMを接種せず、MenC-TTという別のワクチンを接種したグループだけでした。
今回の研究で、MenC-CRMの注射の回数を減らし、患者側の負担を軽くできる可能性が示されましたが、「1回のほうが抗体が増える」「MenC-TTのほうが効果が長続きする」という点は議論を呼ぶかもしれません。結果が再現されるかどうか、また実際の発症予防にはどの程度の効果があるのか、特に接種後24か月以内の効果にMenC-TTと差があるかどうか、今後の研究が気になります。
執筆者
Immunogenicity of reduced dose priming schedules of serogroup C meningococcal conjugate vaccine followed by booster at 12 months in infants: open label randomised controlled trial.
BMJ. 2015 Apr 1
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