処方薬
アロマシン錠25mg
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アロマシン錠25mgの添付文書

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効果・効能

閉経後乳癌。

用法・用量

通常、成人にはエキセメスタンとして1日1回25mgを食後に経口投与する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明):肝炎、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    1. その他の副作用
    1. 精神神経系:(5%以上)多汗、めまい、(0.1~5%未満)しびれ(しびれ感)、頭痛、知覚障害、ふらつき(ふらつき感)、不眠(不眠症)、抑うつ、不安、手根管症候群、(頻度不明)傾眠。
    2. 消化器:(5%以上)悪心、(0.1~5%未満)食欲不振、腹痛、嘔吐、腸管閉塞、のどの通過障害感、胃もたれ感、心窩部痛(心窩部疼痛)、下痢。
    3. 肝臓:(頻度不明)肝機能異常、Al-P上昇。
    4. 皮膚:(0.1~5%未満)発疹、脱毛(脱毛症)、爪変化、(頻度不明)蕁麻疹、皮膚そう痒症。
    5. 筋骨格系:(0.1~5%未満)関節痛、筋骨格痛、(頻度不明)骨折、骨粗鬆症、弾発指、狭窄性腱鞘炎。
    6. 循環器:(5%以上)高血圧、(0.1~5%未満)動悸、低血圧。
    7. 呼吸器:(0.1~5%未満)鼻出血、かぜ症候群、肺炎。
    8. 泌尿器:(0.1~5%未満)膀胱炎、尿検査異常。
    9. 生殖器:(0.1~5%未満)不正出血(不正子宮出血)、帯下。
    10. その他:(5%以上)ほてり、疲労、(0.1~5%未満)疼痛、体重減少、倦怠(倦怠感)、体臭、浮腫、味覚異常、嗅覚障害、(頻度不明)過敏症。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
    1. 授乳婦〔9.6授乳婦の項参照〕。
    1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

    1. 本剤はホルモン療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
    1. 本剤は末梢アロマターゼを阻害することにより治療効果を発揮するものであり、活発な卵巣機能を有する閉経前の患者ではアロマターゼを阻害する効果は不十分であると予想されること、並びに閉経前の患者では使用経験がないことを考慮して、閉経前患者に対し使用しないこと。
    1. 本剤の投与によって、骨粗鬆症、骨折が起こりやすくなるので、骨密度等の骨状態を定期的に観察することが望ましい。
    1. 本剤の使用による嗜眠、傾眠、無力(症)及びめまいが報告されており、このような症状がある場合、機械操作や自動車の運転はさせないよう十分注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(腎機能障害患者)

  1. 2.1. 重度の腎障害のある患者:本剤の重度腎障害患者における長期安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(肝機能障害患者)

  1. 3.1. 重度の肝障害のある患者:本剤の重度肝障害患者における長期安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(本剤は、閉経後の患者を対象とするため、妊婦に対する投与は想定されていないが、妊婦への投与の安全性については次の知見がある(動物実験(ラット)で、分娩障害、妊娠期間延長、吸収胚数増加及び生存胎仔数減少が認められている。また動物実験(ウサギ)で、流産、吸収胚数の増加及び胎仔体重低下が認められている。しかし両種による動物実験で、催奇形性は認められてはいない。本剤の妊婦又は妊娠している可能性のある女性における臨床使用経験はない))〔2.1参照〕。

(授乳婦)

投与しないこと(本剤は、閉経後の患者を対象とするため、授乳婦に対する投与は想定されていないが、授乳婦への投与の安全性については次の知見がある(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められており、本剤の授乳中の女性における臨床使用経験はない))〔2.2参照〕。

(相互作用)

    1. 併用注意

    エストロゲン含有製剤[本剤の効果を減弱させる可能性がある(本剤の薬理作用はエストロゲン合成阻害によるものであるため)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 非臨床試験に基づく情報

    24ヵ月間のマウスがん原性試験において、中用量(150mg/kg/日)、高用量(450mg/kg/日)で雌雄において肝細胞腺腫及び肝細胞癌の発生率の上昇が認められた。また、雄の高用量群で腎腺腫の発生の上昇がみられた。これらの腫瘍はマウス特有なものである可能性が高くヒトにおける臨床的な安全性との関連は低いと考えられる。

(保管上の注意)

室温保存。