エスポー注射液1500シリンジの添付文書
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効果・効能
透析施行中の腎性貧血。
未熟児貧血。
用法・用量
透析施行中の腎性貧血:投与初期は、エポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、1回3000国際単位を週3回、できるだけ緩徐に静脈内投与する。貧血改善効果が得られたら、維持量として、1回1500国際単位を週2~3回、あるいは1回3000国際単位を週2回投与する。貧血改善効果の目標値はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後とする。なお、いずれの場合も貧血症状の程度、年齢等により適宜増減するが、維持量での最高投与量は、1回3000国際単位、週3回投与とする。
未熟児貧血:エポエチン アルファ(遺伝子組換え)として1回200国際単位/kgを週2回皮下投与する。但し、未熟児早期貧血期を脱し、ヘモグロビン濃度が10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後で臨床症状が安定したと考えられる場合は投与を中止する。なお、貧血症状の程度により適宜増減する。
副作用
(本項には頻度が算出できない副作用報告を含む)。
(透析施行中の腎性貧血)
延べ4,435例中284例(6.40%)に副作用が認められた。主な副作用は血圧上昇166件(3.74%)、頭痛43件(0.97%)等であった。主な臨床検査値異常はALT(GPT)上昇13件(0.29%)、AST(GOT)上昇11件(0.25%)、γ-GTP上昇11件(0.25%)、血清カリウム上昇10件(0.23%)等であった[エスポー注射液再審査終了時]。
(未熟児貧血)
606例中23例(3.80%)に副作用が認められた。主な副作用は血圧上昇3件(0.50%)、浮腫3件(0.50%)等であった。主な臨床検査値異常は顆粒球減少2件(0.33%)、血小板増多2件(0.33%)、AST(GOT)上昇2件(0.33%)、γ-GTP上昇2件(0.33%)、ビリルビン上昇2件(0.33%)等であった[エスポー注射液再審査終了時]。
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
- 高血圧性脳症、脳出血(頻度不明):急激な血圧上昇により、頭痛・意識障害・痙攣等を示す高血圧性脳症、高血圧性脳出血が現れる場合があるので、血圧等の推移に十分注意しながら投与する。
- 心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞(頻度不明):心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞が現れることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
- 赤芽球癆(頻度不明):抗エリスロポエチン抗体産生を伴う赤芽球癆が現れることがあるので、その場合は投与を中止し、適切な処置を行う。
- 肝機能障害、黄疸:他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤においてAST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
その他の副作用
- 循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇、(0.1%未満)動悸。
- 皮膚:(頻度不明)ざ瘡、(0.1~5%未満)皮膚そう痒感、(0.1%未満)発疹。
- 肝臓:(頻度不明)肝機能異常、(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇、(0.1%未満)ビリルビン上昇。
- 消化器:(頻度不明)腹痛、(0.1~5%未満)嘔気・嘔吐、(0.1%未満)食欲不振、下痢。
- 感覚器系:(頻度不明)眩暈、口内苦味感、(0.1~5%未満)頭痛、発熱、(0.1%未満)熱感・ほてり感、全身倦怠感、関節痛、筋肉痛、不眠。
- 血液:(頻度不明)白血球増多、(0.1~5%未満)好酸球増多、*顆粒球減少、*血小板増多[*:未熟児貧血での報告]。
- その他:(頻度不明)眼底出血(網膜動脈血栓症、網膜静脈血栓症等)、脾腫増大、鼻出血、(0.1~5%未満)血清カリウム上昇、*くる病[*:未熟児貧血での報告]、(0.1%未満)BUN上昇、尿酸上昇、クレアチニン上昇、浮腫。
使用上の注意
(禁忌)
本剤の成分又は他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤に過敏症の患者。
(慎重投与)
心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞等の患者、又はそれらの既往歴を有し血栓塞栓症を起こす恐れのある患者[本剤投与により血液粘稠度が上昇するとの報告があり、血栓塞栓症を増悪あるいは誘発する恐れがあるので観察を十分に行う]。
高血圧症の患者[本剤投与により血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症が現れることがある]。
薬物過敏症の既往歴のある患者。
アレルギー素因のある患者。
脳室内出血を有する未熟児及び脳実質内出血を有する未熟児[本剤投与により脳内出血を増悪する可能性がある]。
(重要な基本的注意)
(透析施行中の腎性貧血)
(透析施行中の腎性貧血)本剤の投与は貧血症に伴う日常生活活動の支障が認められる腎性貧血患者に限定する(なお、投与対象はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)未満を目安とする)。
(透析施行中の腎性貧血)本剤の投与に際しては、腎性貧血であることを確認し他の貧血症(失血性貧血、汎血球減少症、アルミニウム蓄積症等)には投与しない。
(透析施行中の腎性貧血)腎性貧血にはショック等の反応を予測するため十分な問診をする(なお、投与開始時あるいは休薬後の初回投与時には、本剤の少量を静脈内に注入し、異常反応の発現しないことを確認後、全量を投与することが望ましい)。
(透析施行中の腎性貧血)本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値を定期的(投与初期には週1回、維持投与期には2週に1回程度)に観察し、腎性貧血の場合、必要以上の造血(ヘモグロビン濃度で12g/dL以上、あるいはヘマトクリット値で36%以上を目安とする)にならないように十分注意する(必要以上の造血を認めた場合は、休薬するなど適切な処置をとる)。
(透析施行中の腎性貧血)本剤投与により血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症が現れることがあるので、血圧、ヘマトクリット値等の推移に十分注意しながら投与し、特に、ヘマトクリット値は徐々に上昇させるよう注意し、また、投与中止後もヘマトクリット値が上昇する場合があるので、観察を十分行う。透析施行中の腎性貧血で、血圧上昇を認めた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
(透析施行中の腎性貧血)抗エリスロポエチン抗体産生を伴う赤芽球癆が現れることがあるので、本剤使用中に貧血の改善がない、あるいは貧血が悪化する場合等は同疾患を疑い、赤芽球癆と診断された場合には本剤の投与を中止し、また、赤芽球癆と診断された場合には他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤への切り替えは避け、適切な処置を行う。
(透析施行中の腎性貧血)本剤投与により高カリウム血症を認める場合があるので、腎性貧血では、食事管理を適切に行う。
(透析施行中の腎性貧血)本剤投与によりシャントの閉塞や血液透析装置内の残血を認める場合があるので、シャントの血流量や血液透析装置内の血流量には十分注意する(このような場合にはシャントの再造設、抗凝固剤の増量等の適切な処置をとる)。
(透析施行中の腎性貧血)本剤の効果発現には鉄の存在が重要であり、鉄欠乏時には鉄剤の投与を行う。
(未熟児貧血)
(未熟児貧血)本剤の投与は未熟児貧血に限定する(なお、投与対象はヘモグロビン濃度で12g/dL(ヘマトクリット値で36%)未満を目安とし、また、未熟児貧血におけるヘモグロビン濃度の低下は急速であるため、未熟児貧血発症早期より本剤を投与することが望ましい)。
(未熟児貧血)未熟児貧血の場合、ショック等の反応を予測するため親・兄姉のアレルギー歴等について十分な問診をする(尚、投与開始時には本剤の少量を皮内に注射し、異常反応の発現しないことを確認して投与することが望ましい)。
(未熟児貧血)本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値を定期的に観察し、未熟児貧血の場合、必要以上の造血(ヘモグロビン濃度で13g/dL以上あるいはヘマトクリット値で39%以上を目安とする)にならないように十分注意する(必要以上の造血を認めた場合は、休薬するなど適切な処置をとる)。
(未熟児貧血)本剤投与により血圧上昇を認める場合があるので、血圧、ヘマトクリット値等の推移に十分注意しながら投与する(血圧上昇を認めた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う)。
(未熟児貧血)本剤の効果発現には鉄の存在が重要であり、鉄欠乏時には鉄剤の投与を行う。
(高齢者への投与)
本剤の投与に際しては血圧及びヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値等を頻回に測定し、投与量又は投与回数を適宜調節する[一般に高齢者では生理機能が低下しており、また高血圧症等の循環器系疾患を合併することが多い]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない、また、動物実験(ラット)で、胎仔発育遅延・出生仔発育遅延が報告されている]。
(小児等への投与)
新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
投与時:本剤を投与する場合は他剤との混注を行わない。
シリンジ製剤を使用する際は、チップキャップを外し、必要に応じて適当な注射針等を取り付け投与する。
使用後の残液は確実に廃棄する。
(その他の注意)
エリスロポエチン製剤を投与した未熟児貧血患児において、因果関係は認められないものの未熟児網膜症の発症に関与することを示唆する報告がある。
心不全や虚血性心疾患を合併する血液透析患者において、目標ヘモグロビン濃度を14g/dL(ヘマトクリット値42%)に維持(本邦では承認外)した群では、10g/dL(ヘマトクリット値30%)前後に維持した群に比べて死亡率が高い傾向が示されたとの報告がある。
保存期慢性腎臓病患者における腎性貧血に対する赤血球造血刺激因子製剤による治療について、目標ヘモグロビン濃度を13.5g/dLに設定(本邦では承認外)した患者では、11.3g/dLに設定した患者に比較して、有意に死亡及び心血管系障害の発現頻度が高いことが示されたとの報告がある。
2型糖尿病の保存期慢性腎臓病で腎性貧血を合併している患者において、目標ヘモグロビン濃度を13.0g/dLに設定(本邦では承認外)して赤血球造血刺激因子製剤が投与された患者とプラセボが投与された患者(ヘモグロビン濃度が9.0g/dLを下回った場合に赤血球造血刺激因子製剤を投与)を比較したところ、赤血球造血刺激因子製剤群ではプラセボ群に比較して有意に脳卒中の発現頻度が高いことが示されたとの報告がある。
がん化学療法又は放射線療法による貧血(本邦では承認外)患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与することにより生存期間短縮が認められたとの報告がある。
放射線療法による貧血(本邦では承認外)患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与することにより、腫瘍進展又は腫瘍局所再発のリスクが増加したとの報告がある。
プラセボを投与されたがん化学療法による貧血(本邦では承認外)患者に比べて赤血球造血刺激因子製剤の治療を受けた患者で血栓塞栓症の発現頻度が高いことが臨床試験にて示されたとの報告がある。
がん化学療法又は放射線療法を受けていないがんに伴う貧血(本邦では承認外)患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与した臨床試験で、プラセボを投与した患者に比べて死亡率が高いことが示されたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
プランジャーロッドの無理な操作はしない。またバックストップは、投与終了後まで外さない。
できるだけ使用直前までピロー包装からシリンジを取り出さない。
シリンジ先端部のフィルム・チップキャップが外れている、又はシリンジの破損等の異常が認められるときは使用しない。
(保管上の注意)
凍結を避け、遮光下10℃以下に保存。