カナグル錠100mg - 添付文書 | MEDLEY(メドレー)
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カナグル錠100mg
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効果・効能

2型糖尿病。

(効能又は効果に関連する注意)

    1. 本剤は2型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1型糖尿病の患者には投与をしないこと。
    1. 高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと〔8.5、9.2.1、16.6.1参照〕。
    1. 中等度腎機能障害患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること〔8.5、9.2.2、16.6.1、17.1.1-17.1.3参照〕。
    1. 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

用法・用量

通常、成人にはカナグリフロジンとして100mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 低血糖(2.7~14.1%):低血糖があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行い、α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること〔8.1、8.9、9.1.2、10.2、17.1.2、17.2.1、17.2.2参照〕。

  2. 1.2. 脱水(0.1%):口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと(脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている)〔8.2、9.1.3、9.8.2、10.2参照〕。

  3. 1.3. ケトアシドーシス(頻度不明):ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)があらわれることがある〔8.6参照〕。

  4. 1.4. 腎盂腎炎(0.1%)、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(頻度不明)、敗血症(頻度不明):腎盂腎炎、外陰部壊死性筋膜炎及び会陰部壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがある〔8.3、9.1.4参照〕。

    1. その他の副作用
    1. 精神・神経系:(0.1~1%未満)浮動性めまい、体位性めまい、頭痛、(頻度不明)失神。
    2. 消化器:(1%以上)便秘、口渇、(0.1~1%未満)歯周炎、腹部膨満、上腹部痛、下痢、胃炎、胃食道逆流性疾患、悪心。
    3. 循環器:(0.1~1%未満)頻脈、心室性期外収縮、起立性低血圧、(頻度不明)低血圧。
    4. 血液:(0.1~1%未満)白血球増加症、赤血球増加症。
    5. 泌尿器:(1%以上)膀胱炎、頻尿、(0.1~1%未満)尿路感染、緊張性膀胱、夜間頻尿、多尿。
    6. 皮膚:(0.1~1%未満)接触性皮膚炎、湿疹、皮膚そう痒症、発疹、蕁麻疹、中毒性皮疹。
    7. :(0.1~1%未満)結膜炎。
    8. :(0.1~1%未満)回転性めまい、突発難聴。
    9. 生殖器:(1%以上)外陰部腟カンジダ症、(0.1~1%未満)性器カンジダ症、腟感染、外陰部炎、亀頭炎、亀頭包皮炎、良性前立腺肥大症、陰部そう痒症、外陰腟そう痒症。
    10. 代謝異常:(1%以上)ケトーシス、無症候性低血糖。
    11. 臨床検査:(1%以上)血中ケトン体増加、(0.1~1%未満)血中クレアチニン増加、血中カリウム増加、ヘマトクリット増加、尿中血陽性、赤血球数増加、尿中アルブミン/クレアチニン比増加、尿中ケトン体陽性、尿量増加。
    12. 全身症状:(0.1~1%未満)無力症、胸部不快感、空腹、倦怠感。
    13. 筋骨格系:(0.1~1%未満)背部痛。
    14. その他:(0.1~1%未満)体重減少。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    1. 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない]。
    1. 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない]。

(重要な基本的注意)

    1. 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.2、11.1.1参照〕。
    1. 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがあり、また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害患者、利尿薬併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること〔9.1.3、9.2.2、9.8.2、10.2、11.1.2参照〕。
    1. 尿路感染及び性器感染を起こし、腎盂腎炎、外陰部壊死性筋膜炎及び会陰部壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症等の重篤な感染症に至ることがあるので、十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること〔9.1.4、11.1.4参照〕。
    1. 本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。
    1. 本剤投与により、血清クレアチニン上昇又はeGFR低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害患者においては経過を十分に観察し、継続的にeGFR45mL/min/1.73㎡未満に低下した場合は投与の中止を検討すること〔5.2、5.3、9.2.1、9.2.2参照〕。
    1. 本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、次の点に留意すること。

    ・ 悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。

    ・ 特に、インスリン分泌能低下、インスリン製剤減量やインスリン製剤中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。

    ・ 患者に対し、次の点を指導すること。

    1. ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)を指導すること。
    2. ケトアシドーシスの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診することを指導すること。
    3. 血糖値が高値でなくともケトアシドーシスが発現しうることを指導すること。

      〔11.1.3参照〕。

    1. 排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
    1. 本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
    1. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 心不全(NYHA心機能分類4)のある患者:使用経験がなく、安全性が確立していない。

  2. 1.2. 低血糖を起こすおそれのある次の患者又は状態。

    ・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

    ・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。

    ・ 激しい筋肉運動。

    ・ 過度のアルコール摂取者。

    〔8.1、11.1.1参照〕。

  3. 1.3. 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等):本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある〔8.2、10.2、11.1.2参照〕。

  4. 1.4. 尿路感染、性器感染のある患者:症状を悪化させるおそれがある〔8.3、11.1.4参照〕。

(腎機能障害患者)

  1. 2.1. 高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者:投与しないこと(本剤の効果が期待できない)〔5.2、8.5、16.6.1参照〕。

  2. 2.2. 中等度腎機能障害患者:投与の必要性を慎重に判断すること(本剤の効果が十分に得られない可能性がある)〔5.3、8.2、8.5、16.6.1、17.1.1-17.1.3参照〕。

(肝機能障害患者)

  1. 3.1. 高度肝機能障害患者:これらの患者(Child-Pugh分類で合計スコア9超)を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないで、インスリン製剤等を使用すること(動物実験(ラット)で胎仔への移行が報告されており、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる期間の曝露により、幼若動物に腎盂拡張及び尿細管拡張が報告されている)。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されており、哺育期間中に出生仔体重増加抑制や幼若動物の腎盂拡張、尿細管拡張が認められている)。

(小児等)

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  1. 8.1. 一般に生理機能が低下していることが多い。

  2. 8.2. 脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがある〔8.2、11.1.2参照〕。

(相互作用)

本剤は、主としてUGT1A9及びUGT2B4により代謝される。本剤はP-糖蛋白質の基質であり、弱い阻害作用を有する〔16.4.2、16.5.2参照〕。

  1. 2. 併用注意
    1. 糖尿病用薬(スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、インスリン製剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖症状が起こるおそれがある(血糖降下作用が増強される)。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、これらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。
    2. 血糖降下作用を増強する薬剤(β-遮断剤、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等)[血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強される)]。
    3. 血糖降下作用を減弱する薬剤(アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン等)[血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が減弱される)]。
    4. ジゴキシン〔16.7.2参照〕[本剤300mgとの併用によりジゴキシンのCmax及びAUCがそれぞれ36%及び20%上昇したとの報告があるため、適切な観察を行うこと(本剤のP-糖蛋白質阻害作用による)]。
    5. リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、リトナビル等〔16.7.1参照〕[リファンピシンとの併用により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ28%及び51%低下したとの報告があるため、適切な観察を行うこと(本剤の代謝酵素であるUGT1A9及びUGT2B4をこれらの薬剤が誘導することにより、本剤の代謝が促進される)]。
    6. 利尿作用を有する薬剤(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬等)〔8.2、9.1.3、11.1.2参照〕[必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること(これらの薬剤との併用により利尿作用が増強されるおそれがある)]。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖及び血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。

(過量投与)

    1. 処置

    過量投与時、末期腎不全患者では、4時間の透析によってカナグリフロジンはほとんど除去されなかったとの報告がある〔16.6.1参照〕。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報

    海外で行われた脳・心血管疾患の既往を有する血糖コントロール不良な2型糖尿病又は脳・心血管疾患の高いリスクを有する血糖コントロール不良な2型糖尿病患者を対象とした大規模臨床試験において、カナグリフロジンとして100又は300mgを1日1回投与された患者では、プラセボを投与された患者よりも、下肢切断の発現頻度が有意に高かった(ハザード比:1.97、95%信頼区間1.41-2.75)との報告がある。

    本剤の承認用量は100mg/日である。

    1. 非臨床試験に基づく情報

    雌雄ラットを用いた2年間反復投与がん原性試験(10、30及び100mg/kg/日)において、10mg/kg/日以上の雄で精巣間細胞腫、100mg/kg/日の雌雄で副腎褐色細胞腫及び腎臓に尿細管腫瘍の発生頻度の増加が認められた。ラットに本剤10mg/kg/日(雄)又は100mg/kg/日(雌)を反復経口投与したときの曝露量(AUC0-24h)は、最大臨床推奨用量(1日1回100mg)の約6倍又は約84倍であった。

(保管上の注意)

室温保存。