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エストリオール錠1mg「科薬」

エストリオール錠1mg「科薬」の添付文書

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効果・効能

  1. 更年期障害、膣炎(老人膣炎、小児膣炎及び非特異性膣炎)、子宮頚管炎並びに子宮膣部糜爛。

  2. 老人性骨粗鬆症。

用法・用量

  1. 更年期障害、膣炎(老人、小児及び非特異性)、子宮頚管炎並びに子宮膣部糜爛:エストリオールとして、1回0.1~1.0mgを1日1~2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

  2. 老人性骨粗鬆症:エストリオールとして、1回1.0mgを1日2回経口投与する。

    なお、症状により適宜増減する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

「老人性骨粗鬆症」に本剤を投与する場合、投与後6カ月~1年後に骨密度を測定し、効果が認められない場合には投与を中止し、他の療法を考慮する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない(再審査対象外)。

  1. 重大な副作用

    血栓症(頻度不明):卵胞ホルモン剤の長期連用により、血栓症が起こることが報告されている。

  2. その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。

    1. 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。
    2. 子宮:(頻度不明)不正出血、帯下増加。
    3. 乳房:(頻度不明)乳房痛、乳房緊満感等。
    4. 肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等。
    5. 消化器:(頻度不明)悪心、食欲不振、嘔吐等。
    6. その他:(頻度不明)眩暈、脱力感、全身熱感、体重増加。

使用上の注意

(禁忌)

  1. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある]。

  2. 乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発する恐れがある]。

  3. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため]。

  4. 血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者[血栓形成傾向が増強する恐れがある]。

  5. 動脈性血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者。

  6. 重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある]。

  7. 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある]。

  8. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性。

(慎重投与)

  1. 肝障害のある患者[代謝能の低下により、本剤の作用が増強することがある]。

  2. 子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進する恐れがある]。

  3. 子宮内膜症のある患者[症状が増悪する恐れがある]。

  4. 心疾患・腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウム貯留や体液貯留、高カルシウム血症により症状が増悪する恐れがある]。

  5. てんかん患者[体液貯留を起こし、てんかんが増悪する恐れがある]。

  6. 糖尿病患者[糖尿病が増悪するとの報告があるので、十分管理を行いながら投与する]。

  7. 骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者。

  8. 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪する恐れがある]。

  9. 術前又は長期臥床状態の患者[血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある]。

  10. 全身性エリテマトーデスの患者[症状が増悪する恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の投与にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期投与を行わない。

  2. 女性に投与する場合には、投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行う。

(相互作用)

併用注意:血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、アセトヘキサミド等)[血糖降下作用が減弱することがあるので、血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意する(卵胞ホルモン(主に結合型エストロゲン、合成エストロゲン)は耐糖能を変化させ血糖を上昇させる作用が認められている)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しない[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない、また、妊娠直後のラットにエストリオールを経口投与したところ、着床障害が認められた]。

(小児等への投与)

卵胞ホルモン剤の投与により骨端早期閉鎖、性的早熟を来す恐れがあるので、骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与する。

(適用上の注意)

  1. 投与方法:生理的月経の発現に障害を及ぼすような投与を避ける。

  2. 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

  1. ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性:卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている。

  2. HRTと乳癌の危険性

    1. 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women’s Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある。
    2. 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある。
  3. HRTと冠動脈性心疾患の危険性:米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある。

  4. HRTと脳卒中の危険性:米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある。

  5. HRTと認知症の危険性:米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある。

  6. HRTと卵巣癌の危険性

    1. 卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている。
    2. 米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある。
  7. HRTと胆嚢疾患の危険性:米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある。

  8. 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、仔の成長後膣上皮の癌性変性及び仔の成長後子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている。また、新生仔に投与した場合、仔の成長後膣上皮の癌性変性を認めたとの報告がある。

(取扱い上の注意)

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本品は通常の流通下において3年間安定であることが推測された。