薬剤性腸炎(総論)の基礎知識
POINT 薬剤性腸炎(総論)とは
薬剤性腸炎は薬剤の使用が原因で起こる腸炎の総称です。抗菌薬(抗生物質)・胃薬・抗がん剤・経口避妊薬などが原因となりやすいです。主な症状は発熱・腹痛・下痢などになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・便検査・CT検査・内視鏡検査を行って診断します。治療は疑わしい薬剤の中止が基本となりますが、中止しても改善しない場合は症状を和らげる治療(対症療法)を行う場合があります。薬剤性腸炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科を受診して下さい。
薬剤性腸炎(総論)について
薬剤性腸炎(総論)の経過と病院探しのポイント
薬剤性腸炎(総論)が心配な方
薬剤性腸炎では、発熱と下痢、そして波のある腹痛が見られます。症状だけでは感染性腸炎など他の腸の病気と区別がつきづらいものですが、この病気は、抗生物質を使用したあと数週間以内に起こりやすいのが特徴です。薬剤性腸炎という病名そのものが、偽膜性腸炎と薬剤性急性出血性腸炎などを合わせた総称なのですが、ここでは一般論としてご説明します。
大半の抗生物質は多かれ少なかれ下痢をしやすくなるものですし、特にマクロライド系と呼ばれるものでは強い下痢が出ることがあります。しかし、これだけでは説明がつかないような強い下痢や血便、血液検査での炎症や強い症状が見られるときなどに薬剤性腸炎が疑われます。
ご自身がこの病気でないかと心配になった時、もしかかりつけの内科クリニックがあれば、まずはそこで相談してみることをお勧めします。特に普段かかっている病院がなければ、一般内科、あるいは消化器内科のクリニックであれば対応可能です。ご自身で症状だけから診断をつけるのは難しい病気ではありますが、心当たりがある場合には「いつからいつまでこの病気にかかっていました。その時抗生物質を使用していました」と伝えることが重要です。必要に応じて便を用いた検査や大腸内視鏡を用いて診断を確定させます。
薬剤性腸炎(総論)でお困りの方
薬剤性腸炎については、診断がつき次第その場で治療が開始されますし、治療の方法にもバリエーションが少ないため、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。
軽症の場合には抗生物質を中止して安静にしているだけで徐々に改善してきます。重症の場合の治療や処置については、それぞれの病気(偽膜性腸炎、薬剤性急性出血性腸炎)のページをご覧ください。
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