らんぶるべんもうちゅうしょう(じあるじあしょう)
ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)
ジアルジア(ランブル鞭毛虫)という寄生虫の一種による感染で、主に下痢や腹痛などが起こる
2人の医師がチェック 53回の改訂 最終更新: 2017.12.06

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)の基礎知識

POINT ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)とは

ランブル鞭毛虫による感染症です。発展途上国を旅行した際は、火の通っていない水や食べ物を口にしないように気をつける必要があります。特に免疫力の低下している人(HIV感染者、臓器移植患者など)は気をつけてください。主な症状は水っぽい下痢・腹痛・吐き気・嘔吐・体重減少などになります。 便の中にランブル鞭毛虫がいないかを確認して診断します。軽症の場合は治療しないでも自然に治ることが多いですが、治療を行う場合は抗菌薬を用います。また、脱水になると重症になるため脱水分補給には気をつける必要があります。ランブル鞭毛虫症が心配な人や治療したい人は、感染症内科や消化器内科を受診して下さい。

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)について

  • ジアルジア(ランブル鞭毛虫)という寄生虫の一種による感染で、主に下痢や腹痛などが起こる
    • 日本国内では主に発展途上国に旅行した時に感染して、帰国したあとに発症するパターンが多い
  • ジアルジアに汚染された水や食べ物を口にすることで感染する
  • 特にHIV患者や臓器移植患者は、発展途上国で火の通っていない水や食物を食べないように気をつける必要がある

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)の症状

  • 感染しておよそ1-2週間の潜伏期間を経て発症する
  • 主な症状
    • 水っぽい下痢
    • 腹痛
    • 吐き気、嘔吐
    • 体重減少
  • 消化管だけでなく胆道系へ感染すると、胆のう炎や胆管炎を起こすこともある

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)の検査・診断

  • 糞便検査
    • 便を顕微鏡で確認して感染しているか確認する

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)の治療法

  • 軽症の場合は治療しなくても自然に治ることもあるが、治療を行うまで症状が残ることも多い
    • 健康な成人では重症化することは珍しい
    • 下痢によって脱水になりやすいので水分の補充はしっかりと行う
  • 治療を行う場合、メトロニダゾールやパロモマイシン、チニダゾールといった抗生物質を使用する

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)のタグ

ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)に関わるからだの部位