だいりせきこつびょう
大理石骨病
体が古い骨細胞を再生処理出来ず、骨密度が上昇し過ぎ、骨が変形する先天性の病気
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最終更新: 2022.03.11
大理石骨病の基礎知識
POINT 大理石骨病とは
人の体の骨は正常な状態では古い骨が壊されて、新しい骨が作られるというサイクルが繰り返されています。大理石骨病は古くなった骨が壊されないにもかかわらず、新しい骨が作られる続けるため、骨の密度が高くなりすぎる病気です。骨が変形して成長の妨げになります。大理石骨病が疑われる人にはレントゲン検査で診断が行われます。軽症の場合は症状を和らげることが治療の目的になり、骨の変形が強い場合や神経への影響が強い場合は手術によって修復します。大理石骨病は整形外科や小児科などが協力して診療が行われます。
大理石骨病について
- 人の体は正常であれば、古い骨が壊され、新しい骨が作られるという過程が繰り返される
- 大理石骨病は、体が古い骨が壊されないままどんどん新しい骨が作られるため、骨密度が上昇し過ぎ、骨が変形する病気
- 古い骨を破壊する細胞の機能が生まれつき低下することで、骨が過剰に形成されてしまう
- 骨密度が上昇し、骨が変形し成長障害が起こる
- 乳児期早期に発症するものや、青年期になってから発症するものなど、4種類に分けられる
- 早発型(乳児型)
- 生まれた直後に発症する重症型で、学童期での死亡が多い
- 遺伝性の病気(常染色体劣性遺伝)
- 遅発型(成人型)
- こどもの頃に診断され、早発型よりも軽症で経過はよい
- 遺伝性(常染色体優性遺伝)で10万出生あたりに1人程度で起こる
- 早発型と遅発型の間の中間型
- 炭酸脱水酵素(CA)II欠損型
- 尿細管アシドーシスや脳内石灰化といった病態を伴うもの
- 早発型(乳児型)
大理石骨病の症状
- 骨の内側の空洞である骨髄がみたされることで以下のような症状がおこる
- 易骨折性
- 骨折をしやすくなる
- 血液を作る機能の低下
- 貧血
- 感染しやすくなる
- 出血しやすくなる
- 易骨折性
- 頭蓋骨の過剰な成長により、顔面神経の圧迫や聴覚や失明の原因となることがある
大理石骨病の検査・診断
- レントゲン検査:骨の状態を調べる
大理石骨病の治療法
- 早発性の場合、骨髄移植をしないと治らないが、副作用も大きい
- 成人型や中間型の場合は、骨折などに対する対症療法を行う
- 骨変形が強ければ手術による修復も検討する
- 脳神経の圧迫があれば、骨を削り圧迫を除くことも検討する
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