まんせいけっせんそくせんせいはいこうけつあつしょう
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
肺動脈内にできた血栓により、肺動脈が狭くなったり途絶したりすることで肺高血圧を起こした状態
8人の医師がチェック 20回の改訂 最終更新: 2021.09.06

Beta 慢性血栓塞栓性肺高血圧症についての医師コメント

慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)は肺高血圧症の一種で、肺動脈内に形成された血栓や塞栓による肺動脈の狭小化、閉塞により肺動脈血流の滞りがおきて肺高血圧症を発症する病気です。
治療の基本は抗凝固療法をしっかり行い血栓を溶かすことですが、慢性化している血栓が全部溶けるのは難しく、根本治療として肺動脈血栓内膜摘除術で血栓を外科的に取ってしまう方法が第一選択となっています。
肺動脈内の血栓の位置によっては手術による摘出が難しい場合もありますし、いわゆる胸を開く大手術なので年齢や全身状態から手術のリスクが高い場合は適応とならない場合もあります。その場合は次善の策として内科的治療やバルーン肺動脈形成術(Baloon pulmonary artery angioplasty:BPA)などが検討されることがあります。
現段階ではいわゆる稀少疾患のため、治療方針に悩む場合は熟練した施設への相談を検討することも必要かもしれません。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.05.28