ゆうつうせいがいけいこつ
有痛性外脛骨
外脛骨(一部の人がもつ余分な骨)に、スポーツなど過度なストレスがかかることで痛みが生じること
7人の医師がチェック 93回の改訂 最終更新: 2022.03.11

有痛性外脛骨の基礎知識

POINT 有痛性外脛骨とは

外脛骨はくるぶしの内側の出っ張った骨のことです。実はほとんどの人には外脛骨はありませんが、まれに存在する人がいます。そして、外脛骨に痛みが生じる状態を有痛性外脛骨といいます。外脛骨があるだけでは症状を起こしませんが、靴を履いたり、過度な運動によって痛みが現れます。視診(外見を観察する診察)やレントゲン写真によって診断が行われます。足への負担を避けることが治療として重要で、安静にすることや足底板を利用して骨への圧迫を避けることも大切です。有痛性外脛骨が心配な人は整形外科を受診してください。

有痛性外脛骨について

  • 外脛骨(一部の人がもつ余分な骨)に、スポーツなど過度なストレスがかかることで痛みが生じること
    • 外脛骨とはくるぶしの内側の下の出っ張った骨
    • 外脛骨は通常はない骨だが、一部の人(15−20%)の人に見られる
  • 以下のことが原因として挙げられている
    • 過度な運動
    • 靴の圧迫
    • 扁平足
    • 捻挫などの外傷
  • 女性に多い

有痛性外脛骨の症状

  • 過度な運動をした際に、足に痛みが生じる
  • 内くるぶしの下が腫れる
  • 外脛骨を押して痛みがある

有痛性外脛骨の検査・診断

  • 視診、触診
    • 足の圧痛や腫れの程度を確認する
  • レントゲン写真(X線)検査
    • 外脛骨の有無を確認する
    • 骨折や腫瘍など、骨にそれ以外の異常がないかを確認する

有痛性外脛骨の治療法

  • 足部に負担のかかる過度な運動は避ける(3週間程度)
  • アーチサポートと呼ばれる土踏まずの部分の足底板を装着する
    • 足の骨のバランスを調えることで痛みが引いていくことが多い
  • 痛みがひどく、日常生活や競技に支障をきたす場合は手術を行う
    • ほとんどの場合、手術をしなくても治癒する

有痛性外脛骨の経過と病院探しのポイント

有痛性外脛骨が心配な方

有痛性外脛骨では足の外側の痛みが特徴です。くるぶしの下付近が反対の足と比べてでっぱっていて、そこに痛みがあるという場合には有痛性外脛骨の可能性があります。

有痛性外脛骨の診断はレントゲンで行います。整形外科のクリニックであればほとんどのところにレントゲンがありますので、上記のような症状に該当してご心配な方は、まずはお近くの整形外科クリニックでご相談されることをお勧めします。

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有痛性外脛骨でお困りの方

治療の基本は安静と対症療法(痛み止め)です。靴の中に入れて履くサポーター(足底板)を併用することもあります。整形外科のクリニックでもこのようなものを扱っているところと扱っていないところがありますので、受診の前に、有痛性外脛骨の治療に対応が可能か、足底板は取り扱っているか、といったことを確認されると良いかもしれません。

数週間以上経っても症状が改善せず、かつ痛みがとても強い場合、日常生活に支障がある場合などは、頻度は低いですが手術を行う場合もあります。最初から手術に決めることは基本的になく、手術を検討する段階になった時点で総合病院を紹介受診するのが良いでしょう。

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