こうじんつう
後陣痛
出産後に数日間続く、陣痛のような痛み
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最終更新: 2018.08.25
後陣痛の基礎知識
POINT 後陣痛とは
産後に起こる子宮収縮の痛みのことで、「あとばら」ともいわれます。後陣痛は妊娠で大きくなった子宮が産後に元の大きさに戻ろうとすることによって起こり、経産婦の方が痛みが強いといわれています。また、オキシトシン(授乳の時に出るホルモン)により痛みが増強するので、授乳時に痛みが強くなることがあります。他の問題が起こっていないかを確認するために、必要に応じて内診や超音波検査が行われることがあります。後陣痛は正常な反応なので特に治療は必要なく心配することはありません。また、痛みが強くて耐えられない場合は鎮痛剤を使うと痛みを抑えることができます。産後に痛みが強い場合には主治医に伝えてください。
後陣痛について
- 出産後に数日間続く、陣痛のような痛み
- 出産後に子宮が収縮することで起こる
- 出産後に子宮が元のサイズに戻るための、正常な反応
- 授乳をすると子宮収縮させる
ホルモン (オキシトシン)が出るため後陣痛は悪化する
後陣痛の症状
- 出産後数日間にみられる、子宮に現れる痛み
- 授乳により痛みが増す
後陣痛の検査・診断
内診 :子宮の状態を直接みて調べる- 触診:お腹の上から子宮の収縮を確認し、大きさや硬さを判断する
後陣痛の治療法
- 通常起こる範囲の後陣痛はむしろ好ましいものであるので、たいていの場合は特別な治療の必要性はない
- 子宮を収縮させる薬剤などが原因と考えられれば、それを中断する
- 痛みが過度に強い場合には痛み止めの薬を使う
- 子宮は元通りになっているけれども痛みが強い場合は、子宮収縮を止める薬(塩酸リトドリンなど)を使うことがある
- 予防、再発予防方法
- 生理的現象のため、完全な予防は難しい
- 痛みは子宮の回復によるもので、出産後の正常な過程であることを理解しておく必要がある