こまくそんしょう
鼓膜損傷
鼓膜が傷ついた状態。耳に異物が入って起こる、気圧や水圧の変化で鼓膜に圧力がかかり起こる、などがある
6人の医師がチェック
66回の改訂
最終更新: 2021.08.09
鼓膜損傷の基礎知識
POINT 鼓膜損傷とは
何らかの原因で鼓膜に穴があいた状態です。原因で最も多いのは、耳かきの際に綿棒などで傷つけることです。耳にボールや平手打ちが当たることや、強い鼻かみ、急な潜水なども原因となります。症状は難聴や出血、痛みですが、鼓膜の奥にある中耳の骨を傷つけた場合は、めまいや耳鳴りがでます。診断は鼓膜の診察で行い、めまいや耳鳴りがある場合は、聴力検査を追加します。鼓膜の穴は自然に塞がることが多いため、清潔に保って経過をみます。1ヶ月程度で塞がらない人は、鼓膜にシートを貼って回復を促したり、手術で鼓膜を作ります。傷つけた後に、めまいや耳鳴りがある場合は、早めに耳鼻咽喉科に受診してください。
鼓膜損傷について
- 鼓膜が傷ついた状態
- 鼓膜が傷つく原因
- 異物により、直接的に鼓膜が傷つけられる
- 耳かきの際に、綿棒などで傷つける(最多)
- 気圧、水圧の変化や衝撃により、間接的に鼓膜が傷つけられる
- ボールが耳にぶつかる
- 耳を殴られたり、ビンタされたりする
- 急激な気圧の変化(鼻を勢い良くかむ)
- 急な潜水 など
- 異物により、直接的に鼓膜が傷つけられる
- 鼓膜の奥にある
中耳 の耳小骨を傷つけた場合は、めまいや耳鳴りなどの症状 も出てくる
鼓膜損傷の症状
- 難聴
- 出血
- 耳鳴り
- 耳の奥の痛み
- 耳の中の器官(
内耳 )までダメージを受けると、めまいを伴う
鼓膜損傷の検査・診断
- 身体診察:難聴やめまいの様子を調べる
- 耳鏡検査:耳鏡と呼ばれる特殊な器具を使って、耳の中を見て調べる
鼓膜損傷の治療法
- 清潔に保つのみで、特に処置は必要としない
- まれに鼓膜が折れて重なっていることがあり、その場合は重なりを戻す必要がある
- 1か月程度で自然に回復しない場合、硝酸銀で損傷した部位を処置し、和紙を張る事で回復を促す
- 予防方法として
- 耳かきをする際に、人やペットがぶつからないように配慮する
- 鼻は、片方ずゆっくりとつかむ
- 強い衝撃が耳に加わらないように注意する