せんいせいこついけいせいしょう
線維性骨異形成症
骨の中身が線維化し、もろくなってしまう病気。
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最終更新: 2022.03.14
線維性骨異形成症の基礎知識
POINT 線維性骨異形成症とは
骨の中が線維化して、もろくなる病気です。本来、骨の中は「海綿骨」というスポンジ状のものが詰まっていますが、この海綿体に異常が起こると、骨の表面が薄くなり、骨が自体がもろくなります。線維性骨異形成が起こるのは太ももの骨とすねに多いと考えられています。痛みが主な症状で、悪化すると歩行困難や骨折がおこります。画像検査(レントゲン検査やCT検査、骨シンチグラフィ)によって診断が行われます。主な治療として薬物療法や手術があり、病気の状態を鑑みて選ばれます。線維性骨異形成の診療は主に整形外科で行われます。
線維性骨異形成症について
- 骨の中身が線維化し、もろくなってしまう病気
- 本来は骨の中身は「海綿骨」というスポンジ状のものが詰まっている
- 海綿骨が線維化という異常な変化を起こし、さらに骨の表面も薄くなるため、骨全体がもろくなる
- 骨の発育障害の一つと言われている
- 太ももの骨とすねに多い
- 遺伝が関係していると言われている
- 頻度
- 10~20歳の青年期に多い
線維性骨異形成症の症状
- 痛み
- 歩けなくなる
- 骨の変形
- 骨折
- 骨がもろくなるため、骨折しやすくなる
- 回復もしづらい
線維性骨異形成症の検査・診断
- 画像検査:骨の中が線維化していないかなどを調べる
- レントゲン検査
- CT検査
- 骨シンチグラフィ
- 画像では、主要部分がすりガラス様陰影という半透明様の状態になる
線維性骨異形成症の治療法
- 主な治療
- 薬物療法
- 骨形成促進薬:骨の成長を促す薬
- カルシトニン製剤:骨がもろくなるのを防ぐホルモン
- 手術
- 骨切り術:骨の一部を切り取り、変形した骨を元に戻す
- プレート固定術:プレートを入れ、骨の変形を防ぐ
- 骨移植:病気になった骨の中身を取り除き、正常なものを移植する
- 薬物療法
- 病的骨折と変形の予防が大事
- 線維性骨異形成は1つの骨だけではなく、複数の骨に出ることが多いため、治療は長期化する
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