でんせんせいこうはん(りんごびょう)
伝染性紅斑(りんご病)
風邪のような症状に加えて、顔や腕、脚の皮膚が赤くなる感染症。
12人の医師がチェック 105回の改訂 最終更新: 2018.07.25

Beta 伝染性紅斑(りんご病)についての医師コメント

小児科では伝染性紅斑と診断した子のお母さんが妊娠しているということがよくあります。診断するとすぐに隔離ということをおっしゃる方が見えますが、紅斑が出ている段階ではすでに感染力がないので隔離しても意味がありません。
妊婦さんが感染して困るのは胎児水腫や流産などの合併症です。胎児の異常は妊娠前半に多いです(後半もないわけではありません)。胎児死亡があるのは感染から4-6週間後とされています。感染症の合併症がとても話題になりますが、実際には感染しても通常の妊娠経過をたどることも多いです。また産まれた子については先天異常が確認できていないので、生まれてしまえばもう気にしなくてもいいということになります。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2016.08.16

伝染性紅斑、俗にいうりんご病は、子どもがよくかかる病気で、まず風邪のような症状があってから顔に紅斑ができ、体幹や手足にも広がっていく病気です。ありふれた病気ですが、注意すべきことはいくつかあります。
まず最初に、妊婦はこの病気にかからないように絶対注意しなければならないということです。妊婦がこの病気になってしまうと、胎児貧血や胎児水腫といった非常に重篤な病態を招き、流産につながってしまうこともあります。ワクチンはありませんから、この病気にかかっている人に近づかないようにするなどで避けるしかありません。
次に、成人の関節痛は意外とこの病気が原因になっていることがあります。どういうことかというと、大人でも伝染性紅斑にかかってしまうことはありますが、子どものような典型的な症状が出るとは限りません。顔面の紅斑も明らかでないことが多いです。で、この病気に知らず知らずのうちにかかっていて、手や足首や膝関節などに関節痛が起きることがあります。基本的には数週間でなおりますが数ヶ月続くこともあります。関節リウマチになってしまったのではないかと心配される方が多いですが、実際はこの病気に感染してしまっていたためで特に心配することはないということがあります。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.05.17