じょくそう(とこずれ)
褥瘡(床ずれ)
布団やベッドなどと触れる部分の皮膚が、長い間圧迫されづづけることで血流が不足して、皮膚や筋肉などの組織が壊死すること
14人の医師がチェック 139回の改訂 最終更新: 2024.04.17

Beta 褥瘡(床ずれ)についての医師コメント

いわゆる「床ずれ」です。入院中や施設入所中の寝たきりの患者さんに対しては時間を決めて体位交換を行うなど、褥瘡対策がさかんに行われるようになってきており、ひどい褥瘡を見ることは少なくなっています。ですが自宅で寝たきりで、調子が悪くなって家族が病院に連れてきたような患者さんの中には、やはりひどい褥瘡の方を見かけることがあります。
褥瘡は予防に始まり予防に終わると言われるほど予防が重要なものです。圧迫を受けやすい皮膚の部分が赤くなっていたら、褥瘡の初期症状かもしれません。皮膚科Q&Aというサイトでは、「体位変換して30分後に赤い部分が消えているかどうかを観察し、発赤が残っていれば褥瘡が発症したと考えます」と紹介されています。ぜひ褥瘡になる前に防ぐためにも、最初の症状というものを知っていただければと思います。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.05.10

治療は除圧と栄養状態の改善が基本となります。様々な被覆材や塗り薬がありますが、医療者の好みにより分かれることが多く、絶対的な正解があるわけではないと言えます。病院では院内ルールを決めていることが多いと思われますが、訪問診療などを受けておられる方は異なるスタッフが来ると異なる処置方法を言われて混乱してしまうこともあるかもしれません。その場合は統一できるように医療者に相談してみてください。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.02.23

私は在宅や施設の訪問診療などをしている医師です。寝たきりのご高齢の方で褥瘡をよく経験します。褥瘡ができるということは、それだけ体が動かせない、栄養が摂れていないということの表れであることが多く、体力の低下そのものを表している印象があります。
ある意味抗えない状態とも言えますし、また、特定の圧迫部位が無いように気を付けていてもできてしまうことがあります。もし介護をしている方で、「自分の注意が足りなくて褥瘡ができてしまった」と思われている方がいましたら、自分を必要以上に責めないで欲しいと思います。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.02.23