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カディアンカプセル20mg
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効果・効能

激しい疼痛を伴う各種癌における鎮痛。

用法・用量

モルヒネ硫酸塩水和物として1日20~120mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

副作用

212例中158例(74.5%)に副作用がみられ、主なものは便秘(52.8%)、眠気(37.3%)、嘔気(26.9%)、嘔吐(8.0%)等であった。また、臨床検査値の異常変動については、検査を実施した総症例212例中、本剤との関係を否定できない所見は11例(5.2%)にみられ、主なものはAST(GOT)の上昇(1.4%)、ALT(GPT)の上昇(1.4%)、血小板の増多(1.0%)、Al-Pの上昇(1.0%)、BUNの上昇(1.0%)等であった(承認時)。

  1. 重大な副作用

    1. 依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身筋肉痛・全身関節痛、呼吸促迫等の退薬症候が現れることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行う。
    2. 呼吸抑制:呼吸抑制が現れることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う(なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する)。
    3. 錯乱、譫妄:錯乱、譫妄が現れることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。
    4. 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫:無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫が現れるとの報告がある。
    5. 麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸:炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸が現れるとの報告がある。
    6. 肝機能障害:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
  2. その他の副作用

    1. 過敏症:(0.1~5%未満)そう痒感、(頻度不明)発疹[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。
    2. 循環器:(0.1~5%未満)血圧低下、(頻度不明)不整脈。
    3. 精神神経系:(5%以上)眠気、(0.1~5%未満)眩暈、(頻度不明)不安、不穏、興奮、意識障害、視調節障害、発汗。
    4. 消化器:(5%以上)便秘、嘔気、嘔吐、(0.1~5%未満)食欲不振、口渇。
    5. 腎臓:(0.1~5%未満)排尿障害。
    6. その他:(0.1~5%未満)倦怠感、ほてり、(頻度不明)頭蓋内圧亢進。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する]。

  2. 気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる]。

  3. 重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある]。

  4. 慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する]。

  5. 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄刺激効果が現れる]。

  6. 急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する]。

  7. 本剤の成分及びアヘンアルカロイドに対し過敏症の患者。

  8. 出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある]。

(原則禁忌)

細菌性下痢のある患者[治療期間の延長を来す恐れがある]。

(慎重投与)

  1. 心機能障害のある患者[循環不全を増強する恐れがある]。

  2. 呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。

  3. 肝機能障害・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し、副作用が現れる恐れがある]。

  4. 脳器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を起こす恐れがある]。

  5. ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強する恐れがある]。

  6. 代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こす恐れがある]。

  7. 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こす恐れがある]。

  8. 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

  9. 薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。

  10. 高齢者。

  11. 新生児、乳児。

  12. 衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

  13. 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある]。

  14. 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する]。

  15. 痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発する恐れがある]。

  16. 胆嚢障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある]。

  17. 重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こす恐れがある]。

  18. ジドブジン投与中(アジドチミジン投与中)の患者。

(重要な基本的注意)

  1. 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。

  2. 眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。

  3. 本剤を増量する場合には、副作用に十分注意する。

(相互作用)

併用注意:

  1. 中枢神経抑制剤(フェノチアジン系薬剤、ベンゾジアゼピン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等)、吸入麻酔剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、三環系抗うつ剤、β-遮断剤、アルコール[呼吸抑制、低血圧、眩暈、口渇及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがあるので、減量するなど慎重に投与する(相加的に中枢神経抑制作用が増強する)]。

  2. クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[クマリン系抗凝血剤の作用を増強させることがあるので、投与量を調節するなど慎重に投与する(機序は不明である)]。

  3. 抗コリン作用を有する薬剤[麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こる恐れがある(相加的に抗コリン作用が増強する)]。

  4. ジドブジン(アジドチミジン)[ジドブジンの副作用(骨髄抑制等)を増強させる恐れがある(本剤はジドブジンのグルクロン酸抱合を競合的に阻害し、クリアランスを低下させる)]。

  5. ブプレノルフィン[ブプレノルフィンの高用量(8mg連続皮下投与)において、本剤の作用に拮抗するとの報告がある(ブプレノルフィンは解離の遅い部分的μ-受容体作動薬で、モルヒネの投与前にブプレノルフィンを投与すると、その治療効果を減弱させる)]。

(高齢者への投与)

低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する[一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い]。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(マウス、ラット)で催奇形作用(骨格異常)が報告されている]。

  2. 分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。

  3. 分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制が現れることがある。

  4. 授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行することがある]。

(小児等への投与)

新生児、乳児、幼児及び小児に対する安全性は確立されていない。

なお、新生児、乳児には、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する[呼吸抑制の感受性が高い]。

(過量投与)

  1. 症状:過量投与により、呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。

  2. 処置:過量投与時には次の治療を行うことが望ましい;1)投与を中止し、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により適切な呼吸管理を行う、2)麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する[なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はモルヒネのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて、初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する]、3)必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

(適用上の注意)

  1. 本剤は徐放性製剤であることから、早期に除痛を必要とする場合は、速溶性製剤を用いることが望ましい。

  2. 患者等に対する指導

    1. 本剤の投与にあたっては、具体的な服用方法、服用時の注意点、保管方法等を十分に説明し、本剤の目的以外への使用あるいは他人への譲渡をしないよう指導するとともに、本剤を子供の手の届かないところに保管するよう指導する。
    2. 服用時:本剤は徐放性製剤であるため、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま噛まずに服用させる。
    3. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
    4. 本剤が不要となった場合には、病院又は薬局へ返却するなどの処置について適切に指導する。