処方薬
ガンマーグロブリン筋注1500mg/10mL「KMB」

ガンマーグロブリン筋注1500mg/10mL「KMB」の添付文書

添付文書PDFファイル

PDFファイルを開く

※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

  1. 無ガンマグロブリン血症又は低ガンマグロブリン血症。

  2. 次記のウイルス性疾患の予防及び症状の軽減:麻疹、A型肝炎、ポリオ。

用法・用量

  1. 無又は低ガンマグロブリン血症には、人免疫グロブリンとして体重1kg当たり100~300mgを毎月1回筋肉内注射する。

  2. 麻疹、A型肝炎及びポリオの予防及び症状の軽減には、人免疫グロブリンとして体重1kg当たり1回15~50mgを筋肉内注射する。

    なお、いずれの場合も症状により適宜増減する。

(参考)

各適応ごとの用量は、次記のとおりである。

  1. 無又は低ガンマグロブリン血症の場合

    初回量(免疫グロブリンGとして/kg)200~300mg(注射用量/kg)1.33~2mL。

    維持量(免疫グロブリンGとして/kg)100~150mg(注射用量/kg)0.67~1mL。

  2. 次記のウイルス性疾患の予防及び症状の軽減の場合

    麻疹(免疫グロブリンGとして/kg)1回15~50mg(注射用量/kg)0.1~0.33mL。

    A型肝炎(免疫グロブリンGとして/kg)1回15~50mg(注射用量/kg)0.1~0.33mL。

    ポリオ(免疫グロブリンGとして/kg)1回40~50mg(注射用量/kg)0.27~0.33mL。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない(再審査対象外)。

  1. 重大な副作用

    ショック:ショック(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、悪寒、嘔気、発汗、腰痛等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

  2. その他の副作用(頻度不明)

    1. 過敏症:発熱、発疹等[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    2. 注射部位:疼痛、腫脹、硬結。

使用上の注意

(禁忌)

本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。

(原則禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こす恐れがある]。

  2. 溶血性貧血・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)]。

  3. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)]。

(重要な基本的注意)

患者への説明:本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、その理解を得るよう努める。

  1. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT(GPT)値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の本剤の製造工程であるCohnの低温エタノール分画及びウイルス除去膜による濾過工程は、各種ウイルスに対して不活化・除去作用を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意する。

    1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察する。
    2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与する。
  2. ショック等重篤な副作用を起こすことがあるので注意して使用し、投与後の経過を十分に観察する。

  3. 本剤は添加物としてチメロサール(水銀化合物)を含有しており、チメロサール含有製剤の投与により、過敏症(発熱、発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒等)が現れたとの報告があるので、投与後は観察を十分に行う。

(相互作用)

併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られない恐れがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期し、また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい(本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱される恐れがある)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない;本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性を否定できない)]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

本剤には各種感染症の病原体又はその産生物質に対する免疫抗体が含まれているため、投与後の血中にこれら免疫抗体が一時検出されることがあるので、臨床診断には注意を要する。

(適用上の注意)

  1. 投与経路:筋肉内注射にのみ使用する。決して静脈内に注射してはならない。

  2. 筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に注意する。

    1. 神経走行部位を避けるよう注意する。
    2. 繰り返し注射する場合には、注射部位をかえ、例えば左右交互に注射するなど行う。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の注射筒への逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
  3. 投与時

    1. 使用後の残液はできるだけ使用しない(もし分割使用する場合は、細菌汚染のないよう注意し、当日中に使用する)。
    2. 1mL中に0.1mgのチメロサール(水銀化合物)を含んでいるので、大量投与となった場合は、有機水銀が蓄積することが考えられるので注意する。
  4. 保存時:本剤の保存中、まれに少量の沈殿を生じることがあるが、効力には影響しない。

(その他の注意)

本剤は、貴重なヒト血液を原材料として製剤化したものである。有効成分としてヒト血液由来成分を含有しており、原材料となったヒト血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原材料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

(取扱い上の注意)

記録の保存:本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を使用した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。

(保管上の注意)

10℃以下に凍結を避けて保存。