処方薬
献血グロブリン注射用2500mg「化血研」

献血グロブリン注射用2500mg「化血研」の添付文書

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※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

  1. 無ガンマグロブリン血症又は低ガンマグロブリン血症。

  2. 重症感染症における抗生物質との併用。

(効能・効果に関連する使用上の注意)

重症感染症において抗生物質との併用に用いる場合は、適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とする。

用法・用量

本剤は、添付の日局注射用水で溶解して点滴静注するか、又は、徐々に直接静注する。1回2500mgを、小児に対しては1回体重1kgあたり50~150mgを使用する。本剤は、また胸腔内・髄腔内・脳室内に投与することができるが、この場合150mgを用いる。

副作用

昭和56年5月から昭和57年3月までに弊社で収集した700例のうち7例(1.0%)に副作用が認められた。内容としては、発疹、発熱、悪寒などであり、いずれも自然に消失するか、ステロイド剤の投与などにより治癒している。

  1. 重大な副作用

    1. ショック、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、悪寒、戦慄、呼吸困難、血圧低下、頻脈等が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. 無菌性髄膜炎(頻度不明):大量投与により、無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. 重大な副作用(類薬)

    急性腎障害(頻度不明):静注用人免疫グロブリンの投与により、急性腎障害が現れることが報告されているので、投与に先立って患者が脱水状態にないことを確認するとともに、観察を十分に行い、腎機能検査値悪化(BUN値悪化、血清クレアチニン値悪化等)、尿量減少が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。なお、急性腎障害の危険性の高い患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。

  3. その他の副作用

    1. 過敏症:(0.1~5%未満)蕁麻疹、(0.1%未満)発熱、局所性浮腫[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    2. 消化器:(0.1%未満)嘔吐。

使用上の注意

(禁忌)

本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。

(原則禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こす恐れがある]。

  2. 腎障害のある患者[腎機能を悪化させる恐れがある]。

  3. 溶血性貧血・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)]。

  4. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)]。

(重要な基本的注意)

患者への説明:本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、その理解を得るよう努める。

  1. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT(GPT)値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の製造工程であるCohnの低温エタノール分画法により分離精製し、更に、ウイルス排除を目的としてウイルス除去膜処理を行っているが、投与に際しては、次の点に十分注意する。

    1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察する。
    2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与する。
  2. ショック等重篤な副作用を起こすことがあるので注意して使用し、経過を十分観察する。

(相互作用)

併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られない恐れがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期し、また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい(本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱される恐れがある)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない;本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある)]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

本剤には供血者由来の各種抗体(各種感染症の病原体又はその産生物質に対する免疫抗体、自己抗体等)が含まれているため、投与後の血中にこれらの抗体が一時検出されることがあるので、臨床診断には注意を要する。

(適用上の注意)

  1. 投与時

    1. 溶解時に不溶物の認められるものは使用しない。また、一度溶解したものは1時間以内に使用を開始する(なお、使用後の残液は、細菌汚染の恐れがあるので再使用しない(本剤は細菌の増殖に好適な蛋白であり、しかも保存剤を含有していないため))。
    2. 他の製剤との混注は避ける。
  2. 投与速度:点滴静注によりゆっくり(約2~3mL/分)投与することが望ましい。直接静注する場合は、極めて徐々に行う。急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある(特に無又は低ガンマグロブリン血症の患者には注意する)。

(その他の注意)

本剤は、貴重なヒト血液を原材料として製剤化したものである。有効成分としてヒト血液由来成分を含有しており、原材料となったヒト血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原材料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

(取扱い上の注意)

記録の保存:本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を使用した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。

(溶解方法)

本剤バイアルは陰圧となっているため、必ず次記の順序に従って溶解する。

  1. 製剤及び溶剤バイアルを冷蔵庫から取り出し、室温にもどす。

  2. 製剤及び溶剤バイアルのゴム栓を消毒する。

  3. 添付の溶解移注針のキャップのついている側を上にし、針に指を触れないようにして溶剤バイアルにまっすぐにさし込む(添付文書の図1)。

  4. 溶解移注針のキャップをはずした後、溶剤バイアルを逆さまにし、針に指を触れないようにして製剤バイアルにまっすぐにすばやくさし込む(添付文書の図2)。

  5. 溶剤が全量注入されたら、製剤バイアルから溶解移注針を溶剤バイアルとともに抜き去る。

  6. 製剤バイアルをできるだけ泡をたてないようゆるやかに回転振盪しながら完全に溶解する(激しく振盪しない)。

    :なお、誤って先に製剤バイアルに溶解移注針を取り付けると製剤バイアル内の陰圧が解除され、溶剤を移注できない(この場合は、注射器を使用して移注する)。

(保管上の注意)

10℃以下に凍結を避けて保存。