エルネオパ1号輸液 - 添付文書 | MEDLEY(メドレー)
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エルネオパ1号輸液
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エルネオパ1号輸液の添付文書

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効果・効能

経口栄養補給が不能又は不十分・経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分補給、電解質補給、カロリー補給、アミノ酸補給、ビタミン補給、亜鉛補給、鉄補給、銅補給、マンガン補給及びヨウ素補給。

用法・用量

本剤は経中心静脈栄養法の開始時で、耐糖能が不明の場合や耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要がある場合の維持液として用いる。用時に上下2室の隔壁と上室内にある黄褐色及び赤褐色の小室を同時に開通し十分に混合して、開始液又は維持液とする。1日2000mLの開始液又は維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

黄疸がある場合又は本剤投与中にマンガンの全血中濃度の上昇が認められた場合及び投与中に銅などの微量元素の血漿中濃度の上昇が認められた場合には、投与を中止し、他の高カロリー輸液療法を考慮する。

副作用

消化器(胃又は大腸)手術の術後患者を対象とした総症例53例の臨床第3相試験において、副作用は6例(11.3%)で、発現件数は8件(血清AST(GOT)上昇、血清ALT(GPT)上昇、血糖上昇が各2件、頭痛、発疹が各1件)であった(承認時:2009年)。

  1. 重大な副作用

    1. アシドーシス:重篤なアシドーシスが現れた場合には、【警告】の項を参照し、適切な処置を行う。
    2. ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等が現れた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    3. 高血糖:本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇が現れるので、このような症状が現れた場合には、インスリン投与等の適切な処置を行う。
  2. その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

    1. 過敏症:(0.1~5%未満)[そう痒感]、発疹、(頻度不明)[顔面潮紅]。
    2. 代謝異常:(0.1~5%未満)[高カリウム血症]、血糖上昇、(頻度不明)[高ナトリウム血症、高カルシウム血症]。
    3. 消化器:(0.1~5%未満)[悪心・嘔吐]、(頻度不明)[腹痛、下痢、食欲不振]。
    4. 肝臓:(0.1~5%未満)[Al-P上昇、総ビリルビン上昇]、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、(頻度不明)[肝機能異常]。
    5. 腎臓:(0.1~5%未満)[BUN上昇]。
    6. 循環器:(頻度不明)[胸部不快感、動悸]。
    7. 精神神経系:(頻度不明)(パーキンソン様症状)。
    8. 大量・急速投与:(頻度不明)[脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒]。
    9. その他:(0.1~5%未満)(血中マンガン上昇)、頭痛、(頻度不明)[悪寒、発熱、熱感]。

      []:高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン液でみられる副作用。

      ():高カロリー輸液用微量元素製剤でみられる副作用。

使用上の注意

(警告)

ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100~400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与する。また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状が現れた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行う。

(禁忌)

  1. 電解質代謝異常のある患者[電解質異常を助長し、症状が悪化する恐れがある]:1)高ナトリウム血症の患者、2)高クロル血症の患者、3)高カリウム血症(乏尿、アジソン病、高窒素血症等)の患者、4)高リン血症(副甲状腺機能低下症等)の患者、5)高マグネシウム血症(甲状腺機能低下症等)の患者、6)高カルシウム血症の患者。

  2. 重篤な肝障害(肝性昏睡又は肝性昏睡の恐れ等)のある患者[アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する恐れがある]。

  3. 胆道閉塞のある患者[排泄障害により、マンガンの全血中濃度及び銅などの微量元素の血漿中濃度を上昇させる恐れがある]。

  4. 重篤な腎障害のある患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがあり、また、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化する恐れがある]。

  5. アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、症状が悪化する恐れがある]。

  6. 本剤又は本剤配合成分に過敏症の既往歴のある患者。

  7. 血友病の患者[出血時間を延長させる恐れがある(パンテノール含有のため)]。

(慎重投与)

  1. 菌血症の患者[カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症更には敗血症性ショックを起こす恐れがある]。

  2. 脱水症の患者[本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により水分、電解質等に影響を与え、症状が悪化する恐れがある]。

  3. 肝機能障害のある患者[代謝機能が低下している(微量元素の血漿・全血中濃度を上昇させる恐れがある)]。

  4. 腎障害のある患者[水分、電解質等の調節機能が低下している(微量元素の血漿・全血中濃度を上昇させる恐れがある)]。

  5. 重症熱傷のある患者[水分、電解質代謝等が著しく障害されている]。

  6. 心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。

  7. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化する恐れがある]。

  8. 糖尿病の患者[ブドウ糖の組織への移行が抑制されているので、高血糖を生じ症状が悪化する恐れがある]。

  9. 尿崩症の患者[本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により電解質等に影響を与え、症状が悪化する恐れがある]。

  10. 高度アシドーシスのある患者[症状が悪化する恐れがある]。

  11. 膵障害(膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等)のある患者[糖代謝異常等を伴うことがある]。

  12. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者。

  13. 薬物過敏症の既往歴のある患者。

  14. 妊婦。

  15. 小児。

(重要な基本的注意)

  1. 高カロリー輸液療法用の栄養輸液として組成を固定しているので、重篤な肝障害、重篤な腎障害等の特殊な輸液組成を必要とする疾患には使用しない。

  2. 高血糖、尿糖が現れる恐れがあるので、エルネオパ1号輸液から開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高める。

  3. エルネオパ1号輸液は高カロリー輸液療法の開始時で、耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、熱量制限の必要がある場合には高カロリー輸液療法の維持液として用いる。

  4. 本剤を長期連用する場合には、次の点に注意する。

    1. 長期連用する場合、臨床症状の推移を十分観察したうえで、慎重に投与し、また、必要に応じ、マンガンの全血中濃度及びその他の微量元素の血漿中濃度を測定することが望ましい。
    2. 長期連用する場合、特に、マンガン20μmol配合微量元素製剤(マンガン20μmol、鉄35μmol、亜鉛60μmol、銅5μmol、ヨウ素1μmol配合製剤)の投与によりマンガンについては全血中濃度の上昇がみられたり、脳内蓄積によって脳MRI検査(T1強調画像)で高信号を示したり、パーキンソン様症状が現れたとの報告があるので、このような所見がみられた場合には、マンガンが配合されていない高カロリー輸液療法を考慮する。

(相互作用)

併用注意:

  1. パーキンソン病治療薬(レボドパ)[レボドパの有効性を減じる恐れがある(ピリドキシン塩酸塩はレボドパの血中での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させる)]。

  2. ワルファリン[ワルファリンの作用が減弱することがある(フィトナジオン(ビタミンK1)がワルファリンの作用に拮抗するため(本剤2000mLにフィトナジオン2mgを含有する))]。

  3. ジギタリス製剤(ジゴキシン等)[不整脈等の症状が現れた場合には、投与を中止する(カルシウムにはジギタリス製剤の作用を増強することが知られている)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しており、肝・腎・心等の機能障害を伴うことも多いので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

  2. 授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。

  3. 外国において、妊娠前3カ月から妊娠初期3カ月までにビタミンAを10000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果があるので、妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する婦人に投与する場合は用法・用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5000IU/日未満(本剤2000mLは3300IU)に留めるなど必要な注意を行う。

  4. ビタミンD過剰にならぬように、慎重に投与する。

(小児等への投与)

  1. 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験がない]。

  2. ビタミンD過剰を起こしやすいので、慎重に投与する。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

  1. 尿糖の検出を妨害することがある(アスコルビン酸含有のため)。

  2. 各種の尿検査(潜血、ビリルビン、亜硝酸塩)・便潜血反応検査で、偽陰性を呈することがある(アスコルビン酸含有のため)。

  3. 尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある(リボフラビンリン酸エステルナトリウム含有のため)。

(適用上の注意)

  1. 投与経路:末梢静脈内には投与しない。

  2. 調製方法:用時に外袋を開封し、必ず2室の隔壁と小室を同時に開通して4室液を十分に混合する。また、開通操作後は両方の小室が開通していることを確認する。

  3. 混合方法:必ず4室の液を混合する。

    1. 開封:バッグを外袋より取り出す。
    2. 開通:下室を両手で勢いよく押して上下2室の隔壁と上室内にある2つの小室を開通させる。上室と下室を同時に強く押して内容液で中央の隔壁部を盛り上げ、隔壁を完全に開通させる。
    3. 混合:上室と下室を交互に押して、4室液を十分に混合し、黄色澄明の均一な液とする。
  4. 調製時

    1. 次のような製剤を配合する場合は、沈殿等の外観変化を生じることがあるので注意する;(1)アルカリ性側で安定化されている製剤、(2)水に難溶性の製剤、(3)リン酸塩を含む製剤又は炭酸塩を含む製剤。
    2. 脂肪乳剤と配合しない。
    3. 投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具消毒)。
    4. 寒冷期には体温程度に温めて使用する。
    5. 残液は決して使用しない。
    6. 外袋開封後及び混合後は速やかに使用する。
  5. 投与時

    1. 尿量は1日500mL又は1時間あたり20mL以上あることが望ましい。
    2. ビタミンの光分解を防ぐため、遮光カバーを用いるなど十分に注意する。
  6. その他:可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。

(取扱い上の注意)

  1. 製品の品質を保持するため脱酸素剤を封入しているので、ソフトバッグを包んでいる外袋は使用時まで開封しない。

  2. 温度変動により下室液に結晶が析出することがあるが、この場合は常温(15~25℃)付近で振盪することにより溶解して使用できる。

  3. 次の場合には使用しない

    1. 外袋が破損しているときには使用しない。
    2. 外袋の内側に水滴や内容液の漏出が認められるときには使用しない。
    3. 黄褐色の小室V(ビタミン液)又は赤褐色の小室T(微量元素液)が破れ、上室液が着色しているときには使用しない。
    4. 上室液と下室液を分離している隔壁が万一開通しているときや、隔壁が白色化し(隔壁の溶着が剥離すると白色化する)、白色化部分が両室に通じているときには使用しない。
    5. 内容液に混濁や変色又は振盪で溶解しない結晶が認められるときには使用しない。
  4. 注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺す(斜めに刺すと注射針が容器頚部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。

  5. ソフトバッグ製品は、原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない。

  6. 容器の液目盛りはおよその目安として使用する。

(保管上の注意)

遮光。