処方薬
ヒカリレバン注

ヒカリレバン注の添付文書

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効果・効能

慢性肝障害時における脳症の改善。

用法・用量

通常成人1回500~1000mLを点滴静注する。

投与速度は通常成人500mL当たり180~300分を基準とする。

経中心静脈輸液法を用いる場合は、本品の500~1000mLを糖質輸液等に混和し、24時間かけて中心静脈内に持続注入する。

なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 低血糖(頻度不明):低血糖発現時には速やかにブドウ糖注射液の投与を行うこと(また、このような患者では栄養管理を十分に行うことが望ましい)。

  2. 1.2. 高アンモニア血症(頻度不明):本剤適用時に本症が発現し遷延する場合には、本剤を含む窒素源の投与を中止し、適切な処置を行うこと〔13.過量投与の項参照〕。

    1. その他の副作用
    1. 過敏症:(頻度不明)発疹。
    2. 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔吐。
    3. 循環器:(頻度不明)胸部不快感、動悸。
    4. 代謝異常:(頻度不明)一過性血中アンモニア値上昇。
    5. 大量・急速投与:(頻度不明)アシドーシス。
    6. その他:(0.1~5%未満)血管痛、(頻度不明)悪寒、発熱、頭痛。

使用上の注意

(禁忌)

    1. アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある]。
    1. 重篤な腎障害(透析又は血液ろ過実施中を除く)のある患者〔8.重要な基本的注意の項、9.2.1、9.2.2参照〕。

(重要な基本的注意)

透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者における、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる(血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること)〔2.2、9.2.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 高度アシドーシスのある患者:アシドーシスが悪化するおそれがある。

  2. 1.2. うっ血性心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。

(腎機能障害患者)

  1. 2.1. 重篤な腎障害(透析又は血液ろ過実施中を除く)のある患者:投与しないこと(アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある)〔2.2参照〕。

  2. 2.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害のある患者:アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある〔2.2、8.重要な基本的注意の項参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

(小児等)

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。

(過量投与)

窒素源の経口摂取に加えて本剤を含むアミノ酸製剤を投与したところ(窒素源の総投与量160g)、高アンモニア血症を呈したとの報告がある〔11.1.2参照〕。

(適用上の注意)

    1. 全般的な注意
  1. 1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。

  2. 1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。

    1. 薬剤調製時の注意

    薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。

    1. 薬剤投与時の注意
  3. 3.1. ナトリウムイオン約14mEq/L、クロールイオン約94mEq/Lを含有しているため、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。

  4. 3.2. 血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること(また、場合によっては投与を中止すること)。

  5. 3.3. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。

  6. 3.4. 容器の目盛りは目安として使用すること。

  7. 3.5. 残液は使用しないこと。

(取扱い上の注意)

    1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
    1. 品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
    1. 次の場合には使用しないこと。

    ・ 外袋が破損している場合には使用しないこと。

    ・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。

    ・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。

    ・ 容器を振とうしても溶解しない結晶が認められる場合には使用しないこと。

    ・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。

    ・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。

(保管上の注意)

室温保存。