K.C.L.点滴液15%の添付文書
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効果・効能
1. **次記疾患又は状態におけるカリウム補給**:降圧利尿剤連用時、副腎皮質ホルモン連用時、強心配糖体連用時、インスリン連用時、ある種の抗生物質連用時など、低カリウム血症型周期性四肢麻痺、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後。
1. 低クロール性アルカローシス。
1. 電解質補液の電解質補正。
用法・用量
塩化カリウムとして、通常成人1回0.75~3g(カリウムとして10~40mEq)を日本薬局方注射用蒸留水、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液または他の適当な希釈剤で希釈する。
その液の濃度は0.3w/v%(カリウムとして40mEq/L)以下として、1分間8mLを超えない速度で静脈内注射する。
1日の投与量は7.5g(カリウムとして100mEq)を超えない量とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児に対しては、カリウム欠乏の原因及び程度ないしは臨床上の反応によって調節されるが、通例、年齢、体重により1回量塩化カリウムとして60~380mg(カリウムとして0.8~5mEq)を日本薬局方注射用蒸留水、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液または他の適当な希釈剤で希釈する。その液の濃度は0.3w/v%(カリウムとして40mEq/L)以下として、1分間8mLを超えない速度で静脈内注射する。
電解質補液の補正には、体内の水分、電解質の不足に応じて電解質補液に添加して点滴静脈内注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
- カリウム剤を急速静注すると、不整脈、場合によっては心停止を起こすので、点滴静脈内注射のみに使用すること〔8.3、13.1、14.2.3参照〕。
- 投与量あたりの製剤量
- 成人(1回投与量)0.75~3g(カリウムとして10~40mEq):本剤5~20mL。
- 成人(1日投与量)7.5g(カリウムとして100mEq):本剤50mL。
- 小児(1回投与量)60~380mg(カリウムとして0.8~5mEq):本剤0.4~2.5mL。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. 心臓伝導障害(頻度不明):一時に大量を投与するとあらわれることがある〔14.1.1参照〕。
- その他の副作用
投与部位:(頻度不明)血管痛。
使用上の注意
(注意)
必ずカリウムとして40mEq/L以下の濃度(1アンプル(20mL)を1L以上)に薄めて使用する。
(禁忌)
- 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者〔9.2.1参照〕。
- 副腎機能障害(アジソン病)のある患者[高カリウム血症悪化する]。
- 高カリウム血症の患者[不整脈や心停止を引き起こすおそれがある]〔9.1.2参照〕。
- 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作と高カリウム血症が誘発される]。
- エプレレノン投与中(高血圧症)、エサキセレノン投与中の患者〔10.1参照〕。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
- 本剤の投与に際しては、筋緊張低下、心機能異常が出現することがあり、著明な高カリウム血症では心停止をきたすので、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中カリウム値又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。
- 高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。
- 点滴静脈内注射にのみ使用し、注射液の濃度及び投与速度には注意すること〔7.1、13.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 急性脱水症、広範囲組織損傷(広範囲熱傷、広範囲外傷等)のある患者:高カリウム血症があらわれやすい。
1.2. 高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者:高カリウム血症があらわれることがある〔2.3参照〕。
1.3. 心疾患のある患者:過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある。
(腎機能障害患者)
2.1. 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者:投与しないこと(高カリウム血症悪化する)〔2.1、9.2.2参照〕。
2.2. 腎機能低下(重篤な腎機能障害を除く)あるいは腎機能障害(重篤な腎機能障害を除く)のある患者:高カリウム血症があらわれやすい〔9.2.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(相互作用)
- 併用禁忌:
エプレレノン(高血圧症)(セララ)、エサキセレノン(ミネブロ)〔2.5参照〕[高カリウム血症があらわれることがある(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる(危険因子)腎機能障害のある患者)]。
- 併用注意:
- エプレレノン(慢性心不全)、フィネレノン[血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること(カリウム貯留作用が増強するおそれがある)]。
- 抗アルドステロン剤(スピロノラクトン等)、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン等)、直接的レニン阻害剤(アリスキレン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(バルサルタン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン等)、β-遮断剤(プロプラノロール、アテノロール、ピンドロール等)、非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス、トルバプタン[高カリウム血症があらわれやすいので、もし、併用が必要な場合は、血中カリウム値をモニターすることが望ましい(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられるので、腎機能障害のある患者には特に注意すること)]。
- 筋弛緩剤(ロクロニウム臭化物等)[筋弛緩剤の作用が減弱することがある(カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している)]。
(過量投与)
- 症状
急速又は過量投与により、高カリウム血症があらわれることがある。過量投与時、一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしはP波の消失)に十分注意すること。なお、過量投与時、筋肉症状及び中枢神経系症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、また、横紋筋弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある〔7.1、8.3、14.2.3参照〕。
- 処置
高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて次記のうち適切と思われる処置を行う。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除、カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、グルコン酸カルシウム剤の静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、ブドウ糖-インスリン療法。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、高張ナトリウム液の静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、炭酸水素ナトリウムの静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の投与。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、透析療法。
(適用上の注意)
- 薬剤調製時の注意
1.1. 本剤を薄めずにそのまま投与すると、心臓伝導障害を起こすので、用法・用量に従って必ず適当な希釈剤で薄めて、均一な希釈状態で使用すること〔11.1.1参照〕。
1.2. 本剤は均一な希釈状態の確認のためにリボフラビンリン酸エステルナトリウムを配合して黄色液としている。
1.3. カリウムとして40mEq/L以下の濃度に必ず希釈し、よく振盪混和した後、投与すること。
- 薬剤投与時の注意
2.1. 点滴静脈内注射にのみ使用すること。
2.2. 大量投与時、又は総合アミノ酸製剤と併用する場合には電解質バランスに注意すること。
2.3. 補正用として用いる場合の投与速度はカリウムとして20mEq/hrを超えないこと〔7.1、13.1参照〕。
2.4. 着色剤として含有しているリボフラビンリン酸エステルナトリウムは光に対して不安定で、分解すると変色あるいは沈殿を起こすので、外観に変化が見られた場合には使用しないこと。
(その他の注意)
- 臨床使用に基づく情報
代謝性アシドーシスの場合、低カリウム血症の治療は塩基性塩によって行われることが望ましい。
(取扱い上の注意)
本剤は曝光により、リボフラビンリン酸エステルナトリウムが分解して沈殿の発生が認められるため、外箱開封後は遮光して保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。