処方薬
オクソラレン軟膏0.3%

オクソラレン軟膏0.3%の添付文書

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効果・効能

尋常性白斑。

用法・用量

白斑部位にのみ適量を塗布し、1~2時間後に日光浴あるいは人工紫外線の照射を行う。同一白斑部位においては、週1~3回程度の治療施行が望ましい。限局性の白斑には外用療法が望ましい。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

  1. 紫外線を照射する場合、照射源及び個人差に応じて至適量を個々に把握する必要があり、その目安としては、照射した翌日の治療白斑部位が軽度にピンク色に発赤し、持続する程度が適当である。

  2. 特に最初の照射量は、皮膚炎を防止する上からも、最少紅斑量以下から開始することが望ましく、一応の目安として、日光浴の場合は5分より始め、人工紫外線照射の場合は、光源より20~30cmの距離から1分より始め、以後白斑部位の皮膚症状により漸増・漸減して至適量を把握し、照射する。

  3. 本剤は360nmをピークとする波長に高い活性を有するので、主として360nm付近の波長を有するBlack-lightの照射が望ましい。

副作用

総症例205例中41例(20.00%)54件(26.34%)の副作用が認められた。その主なものは発赤19件、水疱15件であった[再評価終了時]。

皮膚:(5~10%未満)発赤、皮膚水疱、(5%未満)皮膚炎、皮膚そう痒、潮紅、落屑、皮膚腫脹、痂皮[皮膚水疱、皮膚腫脹は紫外線の過剰照射により現れることがあるので、このような場合には治療を中止する(なお、治癒後に治療を再開する場合には、照射量を減ずる)]。

使用上の注意

(警告)

PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告がある。

(禁忌)

  1. 皮膚癌又はその既往歴のある患者[皮膚癌が増悪又は再発する恐れがある]。

  2. ポルフィリン症、紅斑性狼瘡、色素性乾皮症、多形性日光皮膚炎等の光線過敏症を伴う疾患のある患者[光毒性反応が増強される]。

(慎重投与)

薬剤性光線過敏症及び光線過敏症の既往歴のある患者[光毒性反応が増強される恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 紫外線照射後そのまま放置しておくと過度の皮膚炎症状を起こす恐れがあるので、エタノール綿又は石鹸等で洗い流すか、入浴してよく洗い流す。また、必要に応じて、直接日光に当たらないよう注意させる。

  2. PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告があるので、治療前には患者によく説明し、PUVA療法施行後は患者の皮膚の状態に注意する。また、紫外線照射の蓄積により皮膚癌の発生頻度が高まるとの報告があるので、長期にわたり漫然と治療しない。

(相互作用)

本剤は、代謝酵素肝チトクロームP450(CYP)2A6の阻害作用を有することから、本酵素で代謝される他の薬剤の血中濃度を上昇させる恐れがある。

併用注意:

  1. 光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:ピリドンカルボン酸系薬剤、テトラサイクリン系薬剤、サルファ剤、タール製剤、チアジド系薬剤、ポルフィリン系薬剤、フェノチアジン系薬剤等[光線過敏症が発現する恐れがある(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用により光感受性が増強される恐れがある)]。

  2. フロクマリンを含有する食物:セロリ、ライム、ニンジン、パセリ、イチジク、アメリカボウフウ、カラシ等[光線過敏症が発現する恐れがある(本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの食品の摂取により光感受性が増強される恐れがある)]。

  3. CYP2A6によって代謝される薬剤:レトロゾール、塩酸ファドロゾール水和物、ピロカルピン塩酸塩等[併用薬剤の作用を増強させる恐れがある(本剤は、CYP2A6を阻害することにより、併用薬剤の血中濃度を上昇させる恐れがある)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので治療方法に留意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

(小児等への投与)

小児等に対する安全性は確立していない。

(適用上の注意)

塗布時:指先等患部以外の部位に付着した場合は、エタノール綿又は石鹸等で洗い流す。

(その他)

乾癬のある患者に使用した場合、皮膚癌が発現しやすくなる恐れがある。