処方薬
ゼップバウンド皮下注5mgアテオス
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ゼップバウンド皮下注5mgアテオスの添付文書

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効果・効能

肥満症:ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、次に該当する場合に限る(BMIが27kg/㎡以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、BMIが35kg/㎡以上)。

(効能又は効果に関連する注意)

本剤の適用にあたっては、あらかじめ肥満症治療の基本である食事療法・運動療法を行っても、十分な効果が得られない場合で、薬物治療の対象として適切と判断された患者のみを対象とすること。肥満に関連する健康障害は、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考に判断すること〔17.1.1参照〕。

用法・用量

通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5mgから開始し、4週間の間隔で2.5mgずつ増量し、週1回10mgを皮下注射する。

なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5mgまで減量、又は4週間以上の間隔で2.5mgずつ週1回15mgまで増量できる。

(用法及び用量に関連する注意)

    1. 本剤の用量調節に際しては、次の点に留意すること。

    ・ 胃腸障害等の発現により忍容性が得られない患者では減量又は漸増の延期を考慮すること。

    ・ 患者の体重減少の程度や本剤に対する忍容性に応じて、週1回5mgで治療を継続することも考慮すること〔17.1.2参照〕。

    1. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
    1. 投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば気づいた時点で直ちに投与しその後はあらかじめ定めた曜日に投与、3日間(72時間)未満であれば投与せず次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 低血糖(頻度不明):低血糖症状(脱力感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常等)があらわれることがある。また、2型糖尿病患者においてインスリン製剤との併用又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。

    低血糖症状が認められた場合は、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合は、ブドウ糖を投与すること〔8.11、8.12、9.1.3、10.2、17.1.1-17.1.3参照〕。

  2. 1.2. 急性膵炎(0.1%未満):嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等の異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合は、再投与は行わないこと〔8.3、8.4、9.1.2参照〕。

  3. 1.3. 胆嚢炎(頻度不明)、胆管炎(0.1%未満)、胆汁うっ滞性黄疸(頻度不明)〔8.7参照〕。

  4. 1.4. アナフィラキシー、血管性浮腫(いずれも頻度不明)。

  5. 1.5. イレウス(頻度不明):腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがあるので、高度便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔9.1.5参照〕。

    1. その他の副作用
    1. 循環器:(1%未満)心拍数増加[心拍数の増加が持続的にみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと]、低血圧、血圧低下。
    2. 消化器:(5%以上)悪心、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲減退、(1~5%未満)腹部膨満、胃食道逆流性疾患、おくび、鼓腸。
    3. 肝胆道:(1%未満)胆石症。
    4. :(1%未満)糖尿病網膜症。
    5. 注射部位:(5%以上)注射部位反応(紅斑、そう痒感、疼痛、腫脹等)。
    6. 免疫系:(1%未満)過敏症(湿疹、発疹、そう痒性皮疹等)。
    7. 精神神経系:(1%未満)味覚不全、異常感覚。
    8. 臨床検査:(1%未満)膵アミラーゼ増加、リパーゼ増加、体重減少。
    9. その他:(1~5%未満)疲労、浮動性めまい、脱毛症。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    1. 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない]。
    1. 2型糖尿病を有する重症感染症、2型糖尿病を有する手術等の2型糖尿病を有する緊急患者の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。

(重要な基本的注意)

    1. 本剤投与中は食事療法・運動療法を継続すること。定期的に体重、血糖、血圧、脂質等を確認し、本剤を3~4ヵ月間投与しても改善傾向が認められない場合には、本剤の投与を中止すること。本剤を3~4ヵ月間投与して改善傾向が認められた場合、その後も定期的に体重、血糖、血圧、脂質等を確認して患者の状態を十分に観察し、効果が不十分な場合には本剤の投与中止を検討すること。
    1. 本剤は持続性製剤であり、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること〔16.1参照〕。
    1. 急性膵炎が発現することがあるので、急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。
    1. 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、慎重に対応すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。
    1. 下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。
    1. 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2参照〕。
    1. 胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること〔11.1.3参照〕。
    1. 血圧低下がみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
    1. 本剤の自己注射にあたっては、患者に十分な教育訓練を実施した後、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもと実施すること。また、本剤の自己注射にあたっては、器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
    1. 本剤は血糖降下作用を有するが、インスリンの代替薬ではないため、2型糖尿病を有する患者に対する本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること(インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP-1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている)。
    1. 本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.3、11.1.1参照〕。
    1. 低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること〔11.1.1参照〕。
    1. 急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪があらわれることがあるので、注意すること〔9.1.4参照〕。
    1. 本剤はチルゼパチドを含有しているため、マンジャロ等他のチルゼパチド含有製剤あるいはその他のGLP-1受容体作動薬等のGLP-1受容体に対するアゴニスト作用を有する薬剤と併用しないこと。
    1. 本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体及びGIP受容体を介した血糖降下作用を有しており、2型糖尿病を有する患者において本剤とDPP-4阻害剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 重症胃不全麻痺等の重度胃腸障害のある患者:胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。

  2. 1.2. 膵炎の既往歴のある患者〔8.3、8.4、11.1.2参照〕。

  3. 1.3. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。

    ・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

    ・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。

    ・ 激しい筋肉運動。

    ・ 過度のアルコール摂取。

    〔8.11、11.1.1参照〕。

  4. 1.4. 増殖糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、急性期治療を要する非増殖糖尿病網膜症を合併する患者又はこれらの既往歴のある患者〔8.13参照〕。

  5. 1.5. 腹部手術の既往又はイレウスの既往のある患者:腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある〔11.1.5参照〕。

(生殖能を有する者)

妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないこと(生殖発生毒性試験において、妊娠ラットに本剤を投与した場合、臨床最大用量でヒトに投与したときの本剤の曝露量を下回る用量(臨床最大用量でのCmax比較において0.64倍、AUC比較において0.22倍)で、胎仔毒性(胎仔骨格奇形、胎仔内臓奇形等)が認められ、これらの所見は母動物摂餌量低値及び母動物体重低値を伴うものであった)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することがあるが、本剤投与によるヒトの哺乳中の児への影響は不明である)〔16.3.2参照〕。

(小児等)

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多いので、投与に際しては、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考にすること)〔17.1.1参照〕。

(相互作用)

  1. 2. 併用注意
    1. 糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、インスリン製剤、SGLT2阻害剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖の発現に注意すること(血糖降下作用が増強される)。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるので、これらの薬剤と併用する場合、低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。
    2. 経口避妊薬〔16.7参照〕[特に投与開始初期又は漸増後初期では併用する経口避妊薬の効果を減弱させるおそれがある(本剤の胃内容物排出遅延作用による)]。
    3. クマリン系薬剤(経口)(ワルファリンカリウム(経口))[GLP-1受容体作動薬との併用によりワルファリンのtmaxが遅延したとの報告があり、エキセナチドで出血を伴うINR増加が報告されている(本剤の胃内容物排出遅延作用による)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤投与前の注意

    注入器の破損又は異常がないこと、薬液の変色や浮遊物がないことを確認すること。

    1. 薬剤投与時の注意

    皮下注射は腹部・大腿部又は上腕部に行う。同じ部位の中で注射する場合、毎回注射する場所を変更すること。静脈内及び筋肉内に投与しないこと。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報

    国内外の第3相試験5試験(3704例)において、抗薬物抗体が評価可能な3596例のうち、抗チルゼパチド抗体が65.5%(2357例)に発現した。また、交差抗体及び中和抗体が評価可能な3573例のうち、内因性GIPに対する交差抗体又は内因性GLP-1に対する交差抗体はそれぞれ42.8%(1531例)及び18.7%(668例)に、内因性GIPに対する中和抗体又は内因性GLP-1に対する中和抗体はそれぞれ0.8%(28例)及び0.1%(3例)に、チルゼパチドのGIP受容体又はGLP-1受容体の活性化に対する中和抗体はそれぞれ2.4%(85例)及び2.2%(78例)に発現した。

    1. 非臨床試験に基づく情報

    雌雄ラットを用いた2年間がん原性試験において、本剤を0.15、0.50及び1.5mg/kgの用量(それぞれ臨床最大用量をヒトに皮下投与した際のAUCの0.11、0.31及び0.88倍のAUCをもたらす用量)で週2回皮下投与したところ、対照群と比較して、甲状腺C細胞腫瘍(甲状腺C細胞腺腫及び甲状腺C細胞癌)の発生頻度の増加がすべての用量でみられた。rasH2トランスジェニックマウスを用いた6ヵ月間がん原性試験において、本剤を1、3及び10mg/kgの用量で週2回皮下投与したところ、甲状腺C細胞の過形成あるいは腫瘍の発生頻度に増加は認められなかった。甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する本剤の安全性は確立していない〔8.6参照〕。

(取扱い上の注意)

    1. 凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。凍結した場合は、使用しないこと。
    1. 室温で保存する場合は、30℃を超えない場所で外箱から出さずに保存し、21日以内に使用すること。

(保険給付上の注意)

本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年3月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。

(保管上の注意)

2~8℃で保存。