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ロプレソール錠40mg
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効果・効能

  1. 狭心症。

  2. 頻脈性不整脈。

  3. 本態性高血圧症(軽症~中等症)。

用法・用量

  1. 狭心症、頻脈性不整脈:メトプロロール酒石酸塩として1日60~120mgを1日2~3回に分割経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

  2. 本態性高血圧症(軽症~中等症):メトプロロール酒石酸塩として1日60~120mgを1日3回に分割経口投与する。効果不十分な場合は240mgまで増量することができる。なお、年齢・症状により適宜増減する。

(用法及び用量に関連する使用上の注意)

褐色細胞腫の患者では、本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので、α-遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα-遮断剤を併用する。

副作用

総症例28,821例中何らかの副作用が報告されたのは、1,234例(4.28%)であった。主な症状は徐脈352件(1.22%)、眩暈・ふらつき170件(0.59%)、倦怠感90件(0.31%)、悪心・嘔吐76件(0.26%)、頭痛66件(0.25%)、浮腫56件(0.19%)、トリグリセリド上昇43件(0.15%)、ALT(GPT)上昇39件(0.14%)、AST(GOT)上昇38件(0.13%)等であった(承認時まで及び再審査終了時までの集計)。

  1. 重大な副作用:次のような副作用が現れることがある。これらの副作用を疑わせる臨床検査所見及び症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

    1. 心原性ショック(頻度不明)。
    2. うっ血性心不全(0.1%未満)、房室ブロック(0.1%未満)、徐脈(0.1%~5%未満)、洞機能不全(頻度不明)。
    3. 喘息症状の誘発・喘息症状悪化(0.1%未満)。
    4. 肝機能障害、黄疸(頻度不明)。
  2. その他の副作用

    1. :(頻度不明)涙液分泌減少、結膜炎、(0.1%未満)視覚障害(霧視等)[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    2. 過敏症:(頻度不明)光線過敏症、(0.1%~5%未満)発疹(乾癬型発疹等)、(0.1%未満)そう痒[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    3. 血液:(0.1%未満)血小板減少。
    4. 循環器:(0.1%未満)心室性期外収縮、*起立性低血圧[*:ごくまれに失神を伴うことがある]、低血圧、動悸、末梢循環障害(四肢の冷え・四肢のしびれ等)。
    5. 呼吸器:(頻度不明)鼻炎、気管支痙攣、(0.1%未満)息切れ、鼻閉。
    6. 精神神経系:(頻度不明)幻覚、感覚異常、注意力障害、神経過敏、健忘、錯乱、(0.1%~5%未満)眩暈・ふらつき、頭痛、(0.1%未満)不眠、眠気、抑うつ、悪夢、不安。
    7. 消化器:(0.1%~5%未満)悪心・嘔吐、腹痛、(0.1%未満)食欲不振、便秘、下痢、胸やけ、口渇、腹部膨満感。
    8. 肝臓:(0.1%~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
    9. その他:(頻度不明)脱毛、難聴、関節痛、体重増加、乾癬悪化、(0.1%~5%未満)倦怠感、胸部圧迫感、浮腫、トリグリセリド上昇、(0.1%未満)疲労感、耳鳴、性欲減退、発汗、CK上昇(CPK上昇)、筋痙直、勃起障害、味覚異常。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 本剤の成分及び他のβ-遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

  2. 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強する恐れがある]。

  3. 高度徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(2~3度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させる恐れがある]。

  4. 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させる恐れがある]。

  5. 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させる恐れがある]。

  6. 重症末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させる恐れがある]。

  7. 未治療の褐色細胞腫の患者。

  8. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

(慎重投与)

  1. 気管支喘息、気管支痙攣の恐れのある患者[喘息等の症状を誘発・悪化させる恐れがあるので、気管支拡張剤を併用するなど慎重に投与する]。

  2. うっ血性心不全の恐れのある患者[心筋収縮力を抑制し、症状を誘発する恐れがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス製剤を併用するなど慎重に投与する]。

  3. 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすいので血糖値に注意する]。

  4. 重篤な肝障害・重篤な腎障害のある患者[代謝又は排泄が遅延する恐れがある]。

  5. 徐脈、房室ブロック(1度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させる恐れがあるので心機能に注意する]。

  6. 異型狭心症の患者[症状を悪化させる恐れがある]。

  7. 甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクすることがある]。

  8. 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者[症状を悪化させる恐れがある]。

  9. 高齢者。

  10. 小児等。

(重要な基本的注意)

  1. 投与は少量より開始し、長期投与の場合は心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行う。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止する(また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行う)。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意する。

  2. 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行い、また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意する。狭心症以外の適用で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をする。

  3. 甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行う。

  4. 手術前24時間は投与しないことが望ましい。

  5. 眩暈、ふらつきが現れることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させる。

(相互作用)

本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝されることから、肝代謝酵素CYP2D6の活性に影響する薬剤との併用には注意する。

併用注意:

  1. 交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤(レセルピン、β-遮断剤(チモロール等の点眼剤を含む)等)[過剰の交感神経抑制を来し徐脈・血圧低下等が現れる恐れがあるので、用量に注意する(共に交感神経抑制作用を有するため)]。

  2. 血糖降下剤(インスリン、グリベンクラミド等)[血糖降下作用を増強することがあり、また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意する(本剤のβ-遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする)]。

  3. カルシウム拮抗剤(ベラパミル、ジルチアゼム等)[相互に作用が増強され過度の降圧又は心機能抑制が現れることがあるので、用量に注意する(共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため)]。

  4. クロニジン[クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強する恐れがあるので、クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行う(クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ-遮断作用によりα-刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため)]。

  5. Class1抗不整脈剤(ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等)、Class3抗不整脈剤(アミオダロン等)[過度の心機能抑制が現れることがあるので、用量に注意する(共に心機能抑制作用を有するため)]。

  6. ミラベグロン[本剤のAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、本剤の作用が増強する恐れがある(ミラベグロンのCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。

  7. 抗不整脈剤(キニジン、プロパフェノン、アミオダロン等)、シメチジン、選択的セロトニン再取込み阻害剤(パロキセチン等)、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン等)[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強することがあるので、用量に注意する(これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる)]。

  8. 麻酔剤(セボフルラン等)[過剰の交感神経の抑制を起こす可能性があるので心機能等に注意する(共に交感神経抑制作用を有するため)]。

  9. ジギタリス製剤[房室伝導時間が延長し徐脈・房室ブロック等が現れる恐れがあるので、心機能に注意する(共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため)]。

  10. 非ステロイド性抗炎症剤(インドメタシン等)[本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意する(非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある)]。

  11. 降圧作用を有する他の薬剤(ニトログリセリン、タダラフィル等)[過度の降圧を来す恐れがあるので、用量に注意する(共に降圧作用を有するため)]。

  12. フィンゴリモド[フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある(共に徐脈や心ブロックを引き起こす恐れがある)]。

  13. ヒドララジン[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強することがあるので、用量に注意する(ヒドララジンは肝血流量を増加させ、本剤の初回通過効果を減少させると考えられる)]。

  14. リファンピシン[本剤の血中濃度が低下し作用が減弱することがあるので、用量に注意する(リファンピシンの肝代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる)]。

  15. リドカイン[リドカインの血中濃度を上昇させることがあるので、用量に注意する(本剤による肝血流量の減少及び肝代謝酵素活性阻害によりリドカインの代謝を遅延させると考えられる)]。

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

  1. 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こる恐れがある)。

  2. 休薬を要する場合は、徐々に減量する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

  2. 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[母乳中へ移行することが報告されている]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

(過量投与)

  1. 徴候、症状:過量投与により、重度低血圧、洞性徐脈、房室ブロック、心筋梗塞、心不全、心原性ショック、心停止、気管支痙攣、意識障害(又は昏睡)、痙攣、悪心、嘔吐、チアノーゼ等の症状が起こる恐れがある。

  2. 処置

    1. 過量投与時の過度の徐脈:アトロピンを静注し、効果不十分な場合にはβ-刺激剤(ドブタミン等)を投与する、又は一時的にペースメーカーを使用する(また、グルカゴンが有効な場合もある)。
    2. 過量投与時の過度の低血圧:低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン、ドブタミン等)を投与する(また、グルカゴンが有効な場合もある)。
    3. 過量投与時の心不全:利尿剤、ジギタリス製剤を投与する(また、グルカゴンが有効な場合もある)。
    4. 過量投与時の気管支痙攣:β2-刺激剤(サルブタモール等)を静注又はアミノフィリンを静注する。

      これらの処置の間は患者を常に観察下におく。

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

(その他の注意)

β-遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

(取扱い上の注意)

使用期限内であっても、開封後はなるべく速やかに使用する。

(保管上の注意)

苛酷条件下(高湿度)では錠剤が膨潤~軟化する恐れがあるので注意する。