処方薬
アスピリン「メタル」

アスピリン「メタル」の添付文書

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効果・効能

  1. 関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛。

  2. 次記疾患の解熱・鎮痛:急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)。

  3. 川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)。

用法・用量

  1. 関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛の場合:アスピリンとして、1回0.5~1.5g、1日1.0~4.5gを経口投与する。なお、年齢、疾患、症状により適宜増減する。但し、前記の最高量までとする。

  2. 急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合:アスピリンとして、1回0.5~1.5gを頓用する。なお、年齢、疾患、症状により適宜増減する。但し、原則として1日2回までとし、1日最大4.5gを限度とする。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。

  3. 川崎病の場合:急性期有熱期間は、アスピリンとして1日体重1kgあたり30~50mgを3回に分けて経口投与する。解熱後の回復期から慢性期は、アスピリンとして1日体重1kgあたり3~5mgを1回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)

  1. 原則として川崎病の診断がつき次第、投与を開始することが望ましい。

  2. 川崎病では発症後数カ月間、血小板凝集能が亢進しているので、川崎病の回復期において、本剤を発症後2~3カ月間投与し、その後断層心エコー図等の冠動脈検査で冠動脈障害が認められない場合には、本剤の投与を中止する(冠動脈瘤を形成した症例では、冠動脈瘤の退縮が確認される時期まで投与を継続することが望ましい)。

  3. 川崎病の治療において、低用量では十分な血小板機能の抑制が認められない場合もあるため、適宜、血小板凝集能の測定等を考慮する。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

  1. 重大な副作用

    1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショックやアナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2. 出血(頻度不明)
      1. 脳出血等の頭蓋内出血:脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
      2. 肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等:肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(0.1%未満):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    4. 再生不良性貧血、血小板減少、白血球減少(0.1%未満):再生不良性貧血、血小板減少、白血球減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    5. 喘息発作の誘発(頻度不明):喘息発作を誘発することがある。
    6. 肝機能障害、黄疸(頻度不明):著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいγ-GTP上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
    7. 消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍(頻度不明):下血(メレナ)を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍が現れることがあり、また、消化管出血、腸管穿孔を伴う小腸潰瘍・大腸潰瘍が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  2. その他の副作用

    1. 消化器:(頻度不明)食欲不振、胸やけ、悪心・嘔吐、胃痛、腹痛、胃腸障害、便秘、下痢、食道炎、口唇腫脹、吐血、胃部不快感等。
    2. 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、(0.1~5%未満)発疹、浮腫、鼻炎様症状等[症状が現れた場合には投与を中止する]。
    3. 血液:(0.1%未満)貧血、血小板機能低下(出血時間延長)等[異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
    4. 皮膚:(頻度不明)皮膚そう痒、発汗。
    5. 精神神経系:(頻度不明)眩暈、頭痛、興奮等[症状が現れた場合には、減量又は投与を中止する]。
    6. 肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
    7. 腎臓:(0.1%未満)腎障害。
    8. 循環器:(頻度不明)血圧低下、血管炎、心窩部痛。
    9. 呼吸器:(頻度不明)気管支炎。
    10. 感覚器:(頻度不明)耳鳴、難聴、角膜炎、(0.1~5%未満)結膜炎。
    11. その他:(頻度不明)過呼吸、代謝性アシドーシス、倦怠感、低血糖等[減量又は投与を中止する(血中濃度が著しく上昇していることが考えられる)]。

使用上の注意

(禁忌)

  1. 本剤又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

  2. 消化性潰瘍のある患者[胃出血の発現又は消化性潰瘍が悪化する恐れがある]。

  3. [関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛、急性上気道炎の解熱・鎮痛に使用する場合]重篤な血液異常のある患者[血液の異常を悪化させる恐れがある]。

  4. [関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛、急性上気道炎の解熱・鎮痛に使用する場合]重篤な肝障害のある患者[肝障害を悪化させる恐れがある]。

  5. [関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛、急性上気道炎の解熱・鎮痛に使用する場合]重篤な腎障害のある患者[腎障害を悪化させる恐れがある]。

  6. [関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛、急性上気道炎の解熱・鎮痛に使用する場合]重篤な心機能不全のある患者[心機能を悪化させる恐れがある]。

  7. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発する恐れがある]。

  8. [川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合]出血傾向のある患者[出血を増強する恐れがある]。

  9. 出産予定日12週以内の妊婦[川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合の出産予定日12週以内の妊婦で、海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後出血、分娩時間延長、難産、死産、新生児体重減少・新生児死亡などの危険が高くなる恐れを否定できない]。

(慎重投与)

  1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍が再発する恐れがある]。

  2. 血液異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させる恐れがある]。

  3. 出血傾向のある患者(関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛、急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合)[血小板機能異常が起こることがある]。

  4. 肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させる恐れがある]。

  5. 腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させる恐れがある]。

  6. 心機能異常のある患者[心機能を悪化させる恐れがある]。

  7. 過敏症の既往歴のある患者。

  8. 気管支喘息のある患者[アスピリン喘息を誘発する恐れがある]。

  9. 高齢者。

  10. 妊婦(但し出産予定日12週以内の妊婦は禁忌)又は妊娠している可能性のある婦人。

  11. 小児。

  12. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与する]。

  13. アルコール常飲者[消化管出血を誘発又は消化管出血増強することがある]。

  14. 手術前1週間以内、心臓カテーテル検査前1週間以内又は抜歯前1週間以内の患者[手術、心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させる恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので、本剤を15歳未満の水痘、15歳未満のインフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する[ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST(GOT)・ALT(GPT)・LDH・CK(CPK)の急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である]。

  2. 解熱鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意する。

  3. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。

    1. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行い、また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずる。
    2. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮する。
  4. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。

    1. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、疼痛、発熱の程度を考慮し投与する。
    2. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原則として同一の薬剤の長期投与を避ける。
    3. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原因療法があればこれを行う。
  5. 患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意する。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等が現れることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意する。

  6. 感染症を不顕性化する恐れがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与する。

  7. 他の消炎鎮痛剤との併用を避けることが望ましい。

  8. 高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与する。

  9. 手術前1週間以内にアスピリンを投与した例では失血量が有意に増加したとの報告があるので、術前の投与は慎重に行う。

  10. 川崎病の急性期に対して投与する場合には、適宜、肝機能検査を行い異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずる。

  11. 川崎病患者(川崎病による心血管後遺症を含む)に対して長期間投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行い、また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずる。

(相互作用)

併用注意:

  1. 抗凝固剤

    1. クマリン系抗凝固剤(ワルファリンカリウム)[クマリン系抗凝固剤の作用を増強し出血時間の延長・消化管出血等を起こすことがあるので、クマリン系抗凝固剤を減量するなど、慎重に投与する(本剤は血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝固剤と置換し、遊離させ、また、本剤は血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する)]。
    2. 血液凝固阻止剤(ヘパリン製剤、ダナパロイドナトリウム、第10a因子阻害剤(リバーロキサバン等)、抗トロンビン剤(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等)、トロンボモデュリン アルファ等)[これら薬剤との併用により、出血の危険性が増大する恐れがあるので、観察を十分に行い、注意する(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤との併用により出血傾向が増強される恐れがある)]。
  2. 血小板凝集抑制作用を有する薬剤(チクロピジン塩酸塩、シロスタゾール、クロピドグレル硫酸塩、トロンボキサン合成酵素阻害剤(オザグレルナトリウム)、プロスタグランジンE1製剤、プロスタグランジンE1誘導体製剤及びプロスタグランジンI2誘導体製剤(ベラプロストナトリウム等)、サルポグレラート塩酸塩、イコサペント酸エチル等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t-PA製剤等)[これら薬剤との併用により、出血の危険性が増大する恐れがあるので、観察を十分に行い、注意する(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤との併用により出血傾向が増強される恐れがある)]。

  3. 糖尿病用剤(ヒトインスリン、トルブタミド等)[糖尿病用剤の作用を増強し低血糖を起こすことがあるので、糖尿病用剤を減量するなど慎重に投与する(本剤は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、遊離させ、また、本剤は大量で血糖降下作用を有する)]。

  4. メトトレキサート[メトトレキサートの副作用(骨髄抑制・肝・腎・消化器障害等)が増強されることがある(本剤は血漿蛋白に結合したメトトレキサートと置換し、遊離させ、また、本剤はメトトレキサートの腎排泄を阻害すると考えられている)]。

  5. バルプロ酸ナトリウム[バルプロ酸ナトリウムの作用を増強し振戦等を起こすことがある(本剤は血漿蛋白に結合したバルプロ酸ナトリウムと置換し、遊離させる)]。

  6. 副腎皮質ホルモン剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン等)[サリチル酸中毒を起こすことが報告されている(機序は不明、併用時に副腎皮質ホルモン剤を減量すると、サリチル酸系製剤の血中濃度が増加したとの報告がある)]。

  7. リチウム製剤[類薬(インドメタシン等)でリチウム中毒を起こすことが報告されている(類薬(インドメタシン等)は腎のプロスタグランジン生合成を抑制し、腎血流量を減少させることにより、リチウムの腎排泄を低下させる)]。

  8. チアジド系利尿剤[類薬(インドメタシン等)でチアジド系利尿剤の作用を減弱させることが報告されている(類薬(インドメタシン等)は腎のプロスタグランジン生合成を抑制し、チアジド系利尿剤の作用を減弱させることがある)]。

  9. 乳酸ナトリウム[本剤の作用を減弱させることがある(乳酸ナトリウムにより尿がアルカリ性となり、サリチル酸の尿中排泄が増加し、血中濃度が治療域以下になることがある)]。

  10. 炭酸脱水酵素阻害剤(アセタゾラミド等)[アセタゾラミドの副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経症状・代謝性アシドーシス等を起こすことが報告されている(本剤は血漿蛋白に結合したアセタゾラミドと置換し、遊離させる)]。

  11. 尿酸排泄促進剤(プロベネシド、ベンズブロマロン)[これらの薬剤の作用を減弱させることがある(サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られているため、これらの薬剤の効果が減弱すると考えられる)]。

  12. 非ステロイド系解熱鎮痛消炎剤

    1. インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等
      1. インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等[これら薬剤の血中濃度を低下させる恐れがある(本剤との併用により、これら薬剤の血漿蛋白結合部位からの遊離置換によると考えられる)]。
      2. インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等[消化器系の副作用を増強させる恐れがある(機序不明)]。
      3. インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等[出血及び腎機能低下を起こすことがある(作用機序は不明)]。
    2. オキシカム系消炎鎮痛剤(ピロキシカム等)[両剤又は一方の薬剤の副作用の発現頻度を増加させる恐れがある(機序不明)]。
    3. スリンダク[消化器系の副作用の発現率が上昇し、また、スリンダクの活性代謝物(スルフィド体)の血中濃度が低下する(機序不明)]。
    4. イブプロフェン、ナプロキセン[本剤の血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある(血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)と本剤の結合を阻害するためと考えられる)]。
  13. ドネペジル塩酸塩[消化性潰瘍を起こすことがある(コリン系が賦活され胃酸分泌が促進される)]。

  14. β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(カプトプリル等)[降圧作用が減弱することがある(本剤がプロスタグランジン生合成を抑制することにより、プロスタグランジンを介した降圧効果を減弱させる)]。

  15. ループ利尿剤

    1. ループ利尿剤(フロセミド等)[これら薬剤の利尿作用を減弱させる恐れがある(本剤が腎のプロスタグランジン生合成を抑制することにより、これら薬剤の作用を減弱させるためと考えられる)]。
    2. ループ利尿剤(フロセミド等)[サリチル酸中毒が発現する恐れがある(腎の排泄部位において両剤の競合が起こり、サリチル酸誘導体の排泄が遅れるためと考えられる)]。
  16. ニトログリセリン[ニトログリセリンの作用を減弱させる恐れがある(本剤がプロスタグランジン生合成を抑制することにより、ニトログリセリンの血管拡張作用を減弱させる)]。

  17. タクロリムス水和物、シクロスポリン[腎障害が発現することがある(腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる)]。

  18. ザフィルルカスト[ザフィルルカストの血漿中濃度が上昇することがある(機序不明)]。

  19. プロスタグランジンD2受容体拮抗剤、トロンボキサンA2受容体拮抗剤(セラトロダスト、ラマトロバン)[ヒト血漿蛋白結合に対する相互作用の検討(in vitro)において、本剤によりこれら薬剤の非結合型分率が上昇することがある(これら薬剤が本剤と血漿蛋白結合部位で置換し、遊離型血中濃度が上昇すると考えられる)]。

  20. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(フルボキサミンマレイン酸塩、塩酸セルトラリン等)[皮膚の異常出血(斑状出血・紫斑等)、出血症状(胃腸出血等)が報告されている(SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、本剤との併用により出血傾向が増強すると考えられる)]。

  21. アルコール(経口)[消化管出血が増強される恐れがある(アルコールによる胃粘膜障害と本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、相加的に消化管出血が増強すると考えられる)]。

  22. フェニトイン[総フェニトイン濃度を低下させるが非結合型フェニトイン濃度を低下させないとの報告があるので、総フェニトイン濃度に基づいて増量する際には臨床症状等を慎重に観察する(本剤は血漿蛋白に結合したフェニトインと置換し、遊離させる)]。

(高齢者への投与)

高齢者では、副作用が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

  1. 出産予定日12週以内の妊婦には投与しない[妊娠期間延長、動脈管早期閉鎖、子宮収縮抑制、分娩時出血増加につながる恐れがある。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後出血、分娩時間延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなる恐れを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常が現れたとの報告があり、更に、妊娠末期のラットに投与した実験で、弱い胎仔動脈管収縮が報告されている]。

  2. 妊婦(但し出産予定日12週以内の妊婦は除く)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット)で催奇形性作用が現れたとの報告があり、妊娠期間延長、過期産につながる恐れがある]。

  3. 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。

(小児等への投与)

  1. 解熱・鎮痛及び抗炎症剤として用いる場合:低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与する[小児等に対する安全性は確立していない]。

  2. 小児等では、副作用が現れやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

    川崎病の小児等の治療において、肝機能障害の報告があるので適宜肝機能検査を行い、注意する。

  3. 15歳未満の水痘、15歳未満のインフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する。

  4. 本剤投与中の15歳未満の川崎病の患者が水痘、インフルエンザを発症した場合には、投与を中断することを原則とするが、やむを得ず投与を継続する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する。

(過量投与)

  1. 過量投与時の徴候と症状:耳鳴、眩暈、頭痛、悪心・嘔吐、消化管出血・消化管潰瘍、難聴、軽度の頻呼吸等の初期症状から血中濃度の上昇に伴い、重度過呼吸、呼吸性アルカローシス、代謝性アシドーシス等の酸塩基平衡障害、痙攣、昏睡等の中枢神経系障害、心血管虚脱、呼吸不全等が認められる。

  2. 過量投与時の処置:催吐、胃洗浄を行い、その上で活性炭や下剤を投与し、ブドウ糖輸液などにより体液と電解質のバランスの維持を図る。過量投与時の小児の高熱には、スポンジ浴を行う。過量投与時、炭酸水素ナトリウムの静脈注射などによりアシドーシスを補正すると共に尿のアルカリ化を図る(重篤な場合、血液透析、腹膜灌流などを考慮する)。

(適用上の注意)

服用時:本剤は空腹時の投与は避けることが望ましい。

(その他の注意)

  1. In vitroの試験において、アスピリン等のグルクロン酸抱合により代謝される薬剤が抗ウイルス剤(ジドブジン)のグルクロン酸抱合を阻害したとの報告がある。

  2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において一時的不妊が認められたとの報告がある。

(取扱上の注意)

  1. 本剤は吸湿によって脱アセチル化がおこり、この際生じる酢酸が更に変化を促進するので、乾燥をよほど厳密にしないとびん等気密容器にたくわえることはかえってよくない。

  2. 湿った空気中で徐々に分解するので注意する。