処方薬
オパイリン錠250mg

オパイリン錠250mgの添付文書

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効果・効能

1.  **次記疾患の消炎、鎮痛、解熱**:関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、肩胛関節周囲炎、関節炎、症候性神経痛。
1.  **次記疾患の消炎、鎮痛**:抜歯後、歯髄炎、歯根膜炎。
1.  **次記炎症性疾患の消炎**:膀胱炎、前立腺炎、帯状疱疹、湿疹・皮膚炎、紅斑症、各科領域の手術後ならびに外傷後の炎症性反応の消炎。
1.  **次記疾患の解熱・鎮痛**:急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)。

用法・用量

1.  **関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、肩胛関節周囲炎、関節炎、症候性神経痛の消炎、鎮痛、解熱、抜歯後、歯髄炎、歯根膜炎の消炎、鎮痛、膀胱炎、前立腺炎、帯状疱疹、湿疹・皮膚炎、紅斑症、各科領域の手術後ならびに外傷後の炎症性反応の消炎**:通常、成人にはフルフェナム酸アルミニウムとして1回125~250mgを1日3回経口投与する。また、頓用する場合には、1回フルフェナム酸アルミニウムとして、250mgとする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
1.  **急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛**:通常、成人にはフルフェナム酸アルミニウムとして、1回250mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大750mgを限度とすること。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

(用法及び用量に関連する注意)

他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 出血性大腸炎(頻度不明)。

    1. その他の副作用
    1. 精神神経系:(0.1~1%未満)めまい・ふらつき、(0.1%未満)頭痛・頭重感、ねむけ。
    2. 消化器:(0.1~1%未満)胃腸障害、腹痛・胃痛、胃部不快感、下痢、嘔気、食欲不振、悪心、(0.1%未満)口内炎・舌あれ、便秘、軟便、消化不良、嘔吐、胸やけ、腹部膨満感、胃重感。
    3. 血液:(頻度不明)溶血性貧血、白血球減少、紫斑病、血小板機能低下(出血時間延長)。
    4. 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒感、皮膚炎。
    5. 肝臓:(頻度不明)AST上昇・ALT上昇、Al-P上昇。
    6. その他:(0.1~1%未満)浮腫・腫脹感、(0.1%未満)倦怠感、(頻度不明)排尿痛。

      発現頻度は承認・効能追加時の国内臨床試験及び再評価終了時までの製造販売後の調査結果を合わせて算出した。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]。
    1. 重篤な血液異常のある患者[副作用として血液障害が報告されているため、血液の異常を悪化させるおそれがある]。
    1. 重篤な肝機能障害のある患者〔9.3.1参照〕。
    1. 重篤な腎機能障害のある患者〔9.2.1参照〕。
    1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    1. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させるおそれがある]。

(重要な基本的注意)

    1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
    1. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

    ・ 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を長期投与する場合には定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。

    ・ 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。

    1. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には次の事項を考慮すること。

    ・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し投与すること。

    ・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原則として長期投与を避けること。

    ・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原因療法があればこれを行うこと。

    1. 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:消化性潰瘍を再発させるおそれがある。

  2. 1.2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者:本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある)。

  3. 1.3. 血液異常(重篤な血液異常を除く)又はその既往歴のある患者:血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。

  4. 1.4. 出血傾向のある患者:血小板機能低下が起こることがあるため、出血傾向を助長させるおそれがある。

  5. 1.5. 気管支喘息(アスピリン喘息又はその既往歴を除く)の患者:喘息発作を誘発させるおそれがある。

  6. 1.6. 潰瘍性大腸炎の患者:症状を悪化させるおそれがある。

  7. 1.7. クローン病の患者:症状を悪化させるおそれがある。

  8. 1.8. 感染症を合併している患者:必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること(感染症を不顕性化するおそれがある)。

(腎機能障害患者)

  1. 2.1. 重篤な腎機能障害のある患者:投与しないこと(腎血流量を低下させ、腎機能障害を悪化させるおそれがある)〔2.4参照〕。

  2. 2.2. 腎機能障害(重篤な腎機能障害を除く)又はその既往歴のある患者:腎血流量を低下させ、腎機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

(肝機能障害患者)

  1. 3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:投与しないこと(副作用として肝機能障害が報告されているため、肝機能障害を悪化させるおそれがある)〔2.3参照〕。

  2. 3.2. 肝機能障害(重篤な肝機能障害を除く)又はその既往歴のある患者:肝機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること)。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。妊娠末期のラットに投与した実験で、胎仔動脈管収縮が報告されている。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行するとの報告がある)。

(小児等)

  1. 7.1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  2. 7.2. 副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

(高齢者)

高齢者:副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

(相互作用)

  1. 2. 併用注意
    1. クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)[クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)の作用を増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること(タンパク結合部位での競合により、クマリン系抗凝血剤の非結合型濃度が上昇すると考えられている)]。
    2. リチウム製剤(炭酸リチウム)[血中濃度を上昇させリチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること(本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、炭酸リチウムの腎排泄が減少するためと考えられている)]。
    3. チアジド系利尿剤(ヒドロクロロチアジド等)[チアジド系利尿剤の作用を減弱するおそれがあるので、減量するなど注意すること(本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、水、ナトリウムの腎排泄が減少するためと考えられている)]。
    4. コレスチラミン(経口)[本剤の血中濃度が低下するおそれがある(コレスチラミンの薬物吸着作用により、コレスチラミンと本剤が消化管内で結合して、本剤の吸収率が低下すると考えられている)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報

    非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。

(保管上の注意)

室温保存。