大腿骨頚部骨折の症状について:股関節の痛み、歩行困難など
大腿骨頚部骨折を起こすと股関節に強い痛みが生じ、歩けなくなります。また、治療の基本は手術ですが、人工関節(人工物置換)という方法で治療した場合には、特に気をつけなければならない症状が2つほどあります。
1. 大腿骨頚部骨折の症状について
大腿骨頚部骨折の主な症状は次の2つです。骨折のため体重を支えることができないので、歩行は困難ですし、立っているのも難しくなります。
【主な症状】
- 股関節(足の付け根)の強い痛みや腫れ
- 歩行困難:一人で歩けない
骨折は多くの場合、転倒をきっかけにして起こります。転んだ後に上記のような症状が現れたら、大腿骨頚部骨折の可能性を考える必要があります。 一方で、症状がはっきりしないこともあります。認知機能が低下している人や寝たきりの人では症状を上手く伝えられなかったり、痛みの感覚がにぶくなったりしているので、本人の訴えから骨折の可能性を判断することはできません。普段とは違う様子がある場合は、原因を調べるために受診をおすすめします。

2. 人工関節になった人が気をつけるべき症状について
大腿骨頚部骨折の多くは手術が必要になります。手術法はいくつかあるのですが、骨を人工物で置き換える方法(人工関節または人工物置換)が比較的よく行われます。人工関節になった場合には、次のような症状に特に注意が必要です。
手術した足が動かしづらい:脱臼の可能性がある
脱臼とは関節を形成する骨が離れてしまった状態のことです。人工関節になると、日常生活中の何気ない動作でも股関節の脱臼が起こりやすくなります。脱臼が起こると、足が動かしづらくなったり、まったく動かなくなります。早急に対処する必要があるので、疑わしい場合には直ちに受診してください。
なお、脱臼予防については「こちらのページ」で説明しているので参考にしてください。
手術した側の股関節が熱をもったり痛みがある:感染の可能性がある
感染とは
人工関節に感染が起きた場合、治療をしなければ治ることはまずありませんし、治療の遅れが命を脅かすこともあります。疑わしい症状が現れた場合には直ちに受診してください。
参考文献
日本整形外科学会