るいこつこつしゅ
類骨骨腫
手足の骨に出来る良性の腫瘍。夜間の痛みが特徴的
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最終更新: 2022.03.11
類骨骨腫の基礎知識
POINT 類骨骨腫とは
手や足にできる良性の腫瘍で、夜間の痛みが特徴的です。腫瘍の大きさは1cm以下であることがほとんどです。10代から20代の人に多く、成長痛と間違われることもあります。類骨骨腫瘍が疑われる人にはレントゲン検査やCT検査、骨シンチグラフィ検査によって診断が行われます。診断確定には病理検査が確実なので、腫瘍の一部が切り取られることがあります。治療法は鎮痛剤によって症状を抑えることが中心になり、そのうち痛みが消える人がいます。痛みが強い場合には手術やCTガイド下経皮的焼灼術(腫瘍を焼き切る方法)が行われることがあります。類骨骨腫が心配な人は整形外科を受診してください。
類骨骨腫について
- 骨に出来る
良性腫瘍 - ほとんどは1cm以下の小さな
腫瘍
- ほとんどは1cm以下の小さな
- 多くは手足の骨に出来る
- 大腿骨、脛骨、上腕骨に多い
- 夜間に同じ部位が痛むことが特徴的
- 10-20代に多い
類骨骨腫の症状
- 夜間に同じ部位が痛むことが特徴的
腫瘍 からプロスタグランジンという炎症 を引き起こす物質が、日中よりも夜に多く分泌され、痛みが生じる- 成長痛と間違えやすいが、成長痛の部位は日によって場所が変わる点が異なる
- 小児だと痛みを訴えず、歩き方が変になったり、関節の可動域が狭くなっていたりすることがある
類骨骨腫の検査・診断
- 画像検査
レントゲン 検査:腫瘍 の周りの骨は肥厚して、腫瘍自体は透けて見えるCT 検査:腫瘍を明瞭に確認出来るMRI 検査:腫瘍の性質を推測することができる骨シンチグラフィ ー:腫瘍の部位に異常集積が見られる
- 病理組織検査
- 手術で摘出した後に行い、診断が確定される
類骨骨腫の治療法
- 消炎鎮痛剤
NSAIDs が良く効く- 消炎鎮痛剤を飲み続けているうちに、痛みがなくなる人もいる
- 手術
- 取りきれれば痛みは完全になくなる
CT ガイド下経皮的焼灼術- CTをガイドにして
腫瘍 に針を刺し、ラジオ波で焼く - 周りの正常な骨を削らなくて良い
- 術後の痛みが少ない
- 手術からの回復が早い
- CTをガイドにして