ふくじんせいきしょうこうぐん(ふくじんせいだんせいかしょう)
副腎性器症候群(副腎性男性化症)
男性ホルモンが過剰に分泌されることで、性器の形態と機能に異常がみられる病気
4人の医師がチェック 27回の改訂 最終更新: 2020.04.11

副腎性器症候群(副腎性男性化症)の基礎知識

POINT 副腎性器症候群(副腎性男性化症)とは

男性ホルモンが過剰に分泌される病気です。性器の形態や機能に異常が現れます。性器の所見から男性化、女性化に2分され、症状もそれぞれで異なります(下記参照)。新生児スクリーニング検査で調べられ、副腎性器症候群であればステロイド薬を使って治療が行われます。また、性器の形態異常に対しては、手術が行われます。副腎性器症候群が心配な人は小児科や婦人科、泌尿器科を受診してください。

副腎性器症候群(副腎性男性化症)について

  • 男性ホルモンが過剰に分泌されることで、性器の形態と機能に異常がみられる病気
    • 遺伝子の突然変異により起こる
      • 6番染色体の突然変異により、脂肪や炭水化物の代謝を制御する物質が合成できなくなる
  • 性器の所見から男性化と女性化に分類される

副腎性器症候群(副腎性男性化症)の症状

  • 男女児とも、早い時期に発育が停止する
  • 女性におこる場合
    • 体毛の増加
    • ニキビ
    • 声が低くなる
    • 月経の異常および無月経
    • 子宮の萎縮(子宮発育不全)
    • 乳房発育不全
    • 陰核の拡大
    • 男性的な外見の性器(子宮、卵巣、卵管などの構造は正常)
  • 男性におこる場合
    • 出生時に異常はみられない
    • 幼少時から陰茎が発育し、陰毛が生える
    • 声が太くなる
  • 胎児期におこる場合
    • 哺乳力の低下
    • 嘔吐
    • 下痢

副腎性器症候群(副腎性男性化症)の検査・診断

  • 新生児スクリーニング検査
    • 尿中の副腎皮質ホルモンと、その代謝物質の測定

副腎性器症候群(副腎性男性化症)の治療法

  • 主な治療法
    • ステロイド薬の内服:ホルモンバランスを保ち、副腎不全を防止する
    • 手術:男性的な形状をした女児の性器を矯正する

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