りだんせいこつなんこつえん
離断性骨軟骨炎
軟骨のすぐ内側の骨が何らかの原因で剥がれてしまった状態。膝や肘に起こることが多い。
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最終更新: 2022.03.23
離断性骨軟骨炎の基礎知識
POINT 離断性骨軟骨炎とは
軟骨のすぐ内側の骨が何らかの原因で剥がれてしまった状態です。男性に多く、思春期によく見られます。発症してすぐの時期には、運動後に軽い痛みを感じる程度ですが、しばらくすると痛みが現れます。安静にすることによって症状が改善し、自然治癒しますが、年齢が高くなると自然治癒が難しくなり、手術が必要になることがあります。運動後に膝の痛みがある人は離断性骨軟骨炎の可能性があります。整形外科を受診してください。
離断性骨軟骨炎について
軟骨 のすぐ内側の骨が、何らかの原因で剥がれてしまった状態- 骨に血流障害が生じ、剥がれた骨は
壊死 してしまう
- 骨に血流障害が生じ、剥がれた骨は
発症 してすぐは剥がれた骨は離れない- 進行すると骨軟骨片がもとの場所から離れる(関節遊離体となる)
- 思春期の男性に多い
- 成長期の激しい運動が原因となる
- 膝やひじ関節で多い
- 膝関節では大腿骨の内側で起こりやすい
離断性骨軟骨炎の症状
- 主な
症状 発症 して初期は、運動後の膝の軽い痛み程度- 骨片、
軟骨 片が剥がれたり遊離すると痛みが強くなる
- 関節内に剥がれた骨片が遊離していると痛みやロッキング(関節が動かなくなる)が起こる
離断性骨軟骨炎の検査・診断
- 画像検査
レントゲン 検査:X線 を利用した検査CT 検査:X線を利用した検査で、被ばく量はレントゲン検査より多いMRI 検査:磁気を利用した検査で、レントゲンでは分からないような細かい病状も分かる
離断性骨軟骨炎の治療法
- 年齢や骨
軟骨 片の状況による- 10歳前後の子どもで、軟骨片がはがれていなければ、まず安静にして経過を観察する
- 年齢が13-15歳以降になると自然
治癒 が難しくなるため関節鏡 下で手術を行うことが多い- ドリリング:関節鏡下で骨片に穴を開けて、あえて出血させることで治癒を促す
- 整復固定術:不安定な骨片を固定する
- 吸収されるピンや、すねの骨の一部を細長く切り出し、釘のようにして止める
- その他遊離体を取り除いたり、膝の軟骨の一部を移植したりする