ほうちゅうしょう
包虫症(エキノコックス症)
エキノコックスという寄生虫に感染して起こる疾患。特に北海道などの緯度が高い地方に多く、全身(肝臓、肺、腎臓、脳など)に感染する
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最終更新: 2019.03.11
包虫症(エキノコックス症)の基礎知識
POINT 包虫症(エキノコックス症)とは
エキノコックス属条虫と呼ばれる寄生虫に感染して起こる病気です。犬やキツネの糞から感染します。人の十二指腸で幼虫となり、その後血流に乗って全身の臓器に侵入します。症状は感染が起こった臓器によって様々ですが、腹痛・倦怠感・吐き気・咳・胸痛・呼吸困難感・意識障害・けいれんなどです。 血液検査や画像検査(エコー検査、CT検査、MRI検査など)を用いて診断します。寄生虫が感染している臓器を切除して治療します。また、抗寄生虫薬(駆虫薬)を用いることもあります。エキノコックス症が心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。
包虫症(エキノコックス症)について
包虫症(エキノコックス症)の症状
- 寄生されてから症状が出るまでにおよそ5-10年程度かかる
- 主に出る症状は以下のものが多い
- 吐き気
- 腹痛
黄疸 倦怠感 など
- 肺に感染した場合
- 咳
- 胸痛
- 呼吸困難
- 脳に感染した場合
意識障害 - けいれん
発作
包虫症(エキノコックス症)の検査・診断
- 画像検査:肝臓に
腫瘍 性病変 、嚢胞 性病変がないか調べる腹部超音波検査 腹部CT検査 腹部MRI 検査頭部CT検査
- 血液検査:肝機能や
腎機能 などの全身状態を調べる
包虫症(エキノコックス症)の治療法
- 主な治療
- 手術
- 寄生虫の摘出手術を行う
- 薬物療法
駆虫薬 (アルベンダゾール、プラジカンテル)の投薬
- 手術
- 手術で寄生虫が摘出されても、駆虫薬が使われても、再発することがある