処方薬
注射用メソトレキセート50mg
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注射用メソトレキセート50mgの基本情報

注射用メソトレキセート50mgの概要

商品名 注射用メソトレキセート50mg
一般名 メトトレキサート注射用
薬価・規格 2090.0円 (50mg1瓶)
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 注射用
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製造会社 ファイザー
ブランド メソトレキセート錠2.5mg 他
YJコード 4222400D2020
レセプト電算コード 644210048
添付文書PDFファイル

注射用メソトレキセート50mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 絨毛性疾患を治療するお薬です。
  • 悪性リンパ腫白血病を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の核酸代謝をおさえることにより、増殖をおさえる働きがあります。
  • 他の抗腫瘍薬と一緒に使用することにより、治療効果を高める働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

注射用メソトレキセート50mgの用途

注射用メソトレキセート50mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

発熱、頭痛、口内炎、出血、腹痛、下痢、発疹、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、食欲不振

起こる可能性のある重大な副作用

骨髄抑制、ショック、アナフィラキシー、冷感、呼吸困難、血圧低下、汎血球減少、無顆粒球症、咽頭痛、インフルエンザ様症状、白血球減少、血小板減少、貧血、再生不良性貧血、呼吸不全、肺炎、ニューモシスティス肺炎、敗血症、サイトメガロウイルス感染症、帯状疱疹、重篤な感染症、日和見感染症、劇症肝炎、肝不全、肝組織の壊死、肝組織の線維化、肝硬変、重篤な肝障害、B型肝炎ウイルスによる肝障害、C型肝炎ウイルスによる肝障害、急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー、重篤な腎障害、間質性肺炎、肺線維症、胸水、咳嗽、呼吸器症状、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、紅斑、そう痒感、眼充血、出血性腸炎、壊死性腸炎、重篤な腸炎、激しい腹痛、膵炎、骨粗鬆症、骨塩量減少、脳症、白質脳症、中枢神経障害、ギランバレー症候群、痙攣、麻痺、失語、認知症、昏睡、進行性多巣性白質脳症、PML、意識障害、認知機能障害、麻痺症状、片麻痺、四肢麻痺、構音障害

上記以外の副作用

嘔気、嘔吐、脱毛、低蛋白血症、肝機能障害、粘膜障害、消化管障害、細胞毒性に起因する副作用、そう痒、過敏症、蕁麻疹、低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹、黄疸、脂肪肝、Al-P上昇、血尿、BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、消化管潰瘍、消化管出血、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹、光線過敏症、皮膚色素沈着、皮膚色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍、眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、しびれ感、味覚異常、めまい、錯感覚、無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産、膀胱炎、倦怠感、耳下腺炎、結膜炎、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒

注射用メソトレキセート50mgの用法・用量

  • 〈メトトレキサート通常療法〉本剤は静脈内、髄腔内又は筋肉内に注射する
    • また、必要に応じて動脈内又は腫瘍内に注射する
  • ・ 急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病メトトレキサートとして、通常、次の量を1日量として、1週間に3~6回注射する
  • 幼児1.25~2.5mg
  • 小児2.5~5mg
  • 成人5~10mg
  • 白血病の髄膜浸潤による髄膜症状(髄膜白血病)には、1回の注射量を体重1kg当たり0.2~0.4mgとして、髄腔内に2~7日ごとに1回注射する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • ・ 絨毛性疾患1クールを5日間とし、メトトレキサートとして、通常、成人1日10~30mgを注射する
  • 休薬期間は通常、7~12日間であるが、前回の投与によって副作用があらわれた場合は、副作用が消失するまで休薬する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 〈CMF療法〉シクロホスファミド及びフルオロウラシルとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回40mg/㎡を静脈内注射する
  • 前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 標準的な投与量及び投与方法は、シクロホスファミドを1日量として65mg/㎡を14日間連日経口投与、メトトレキサートを1日量として40mg/㎡を第1日目と第8日目に静脈内投与、及びフルオロウラシルを1日量として500mg/㎡を第1日目と第8日目に静脈内投与する
  • これを1クールとして4週ごとに繰り返す
  • 〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉・ 肉腫メトトレキサートとして、通常、1週間に1回100~300mg/kgを約6時間で点滴静脈内注射する
  • その後、ホリナートの投与を行う*
  • メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • ・ 急性白血病、悪性リンパ腫メトトレキサートとして、通常、1週間に1回30~100mg/kg(有効なメトトレキサート脳脊髄液濃度を得るには、1回メトトレキサートとして30mg/kg以上の静脈内注射が必要)を約6時間で点滴静脈内注射する
  • その後、ホリナートの投与を行う*
  • メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • *:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与終了3時間目よりホリナートとして1回15mgを3時間間隔で9回静脈内注射、以後6時間間隔で8回静脈内又は筋肉内注射する
  • メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉通常、成人にはメトトレキサートとして1回100mg/㎡(3mg/kg)を静脈内注射した後、1~3時間後にフルオロウラシルとして1回600mg/㎡(18mg/kg)を静脈内注射又は点滴静脈内注射する
  • その後、ホリナートの投与を行う※
  • 本療法の間隔は、1週間とする
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • ※:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回15mgを6時間間隔で2~6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)静脈内又は筋肉内注射あるいは経口投与する
  • メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 〈M-VAC療法〉ビンブラスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回30mg/㎡を静脈内注射する
  • 前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する
    • なお、年齢、症状により適宜減量する
  • 標準的な投与量及び投与方法は、治療1、15及び22日目にメトトレキサート30mg/㎡、治療2、15及び22日目にビンブラスチン硫酸塩3mg/㎡、治療2日目にドキソルビシン塩酸塩30mg(力価)/㎡及びシスプラチン70mg/㎡を静脈内投与する
  • これを1クールとして4週ごとに繰り返す
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

注射用メソトレキセート50mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 肝機能障害
    • 肝障害
    • 胸水
    • 重篤な過敏症
    • 腎機能障害
    • 腎障害
    • 腹水
    • B型肝炎
    • 感染症
    • 骨髄機能抑制
    • 水痘
    • 抗悪性腫瘍剤を併用
    • 長期使用
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • C型肝炎ウイルスキャリア
    • HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性
    • HBs抗原陰性かつHBs抗体陽性

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

注射用メソトレキセート50mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
生ワクチン ワクチン由来の感染を増強又は持続
フルオロウラシル 消化器症状<消化管潰瘍・出血・食欲不振等>を増強、血液障害<白血球減少・血小板減少等>を増強
サリチル酸 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害等>が増強
非ステロイド系抗炎症剤 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害等>が増強
スルホンアミド系薬剤 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
テトラサイクリン系抗生物質 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
クロラムフェニコール メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
フェニトイン メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
バルビツール酸誘導体 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
スルファメトキサゾール・トリメトプリム メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強、DHFRを用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値
ペニシリン系抗生物質 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
ピペラシリン メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
プロベネシド メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
シプロフロキサシン メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
レフルノミド メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
プロトンポンプ阻害剤 メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
オメプラゾール メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
ラベプラゾール メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
ランソプラゾール メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化管障害・血液障害等>増強
ポルフィマーナトリウム 光線過敏症
トリメトプリム DHFRを用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値
抗悪性腫瘍剤 悪性リンパ腫、急性白血病、骨髄異形成症候群、MDS、二次発癌
ワクチン 抗体反応の欠如

注射用メソトレキセート50mgと主成分が同じ薬

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注射用メソトレキセート50mgに関係する解説

代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)

  • 注射用メソトレキセート50mgは、代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)に分類される。
  • 代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)とは、DNA合成に必要な葉酸代謝酵素を阻害し細胞増殖を抑えることで抗がん効果をあらわす薬。

代謝拮抗薬(葉酸代謝拮抗薬)の代表的な商品名

  • アリムタ
  • メソトレキセート
  • ジフォルタ
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