抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)
男性ホルモンの前立腺への作用を抑え前立腺を小さくし排尿障害を改善する薬

抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の解説

抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の効果と作用機序

  • 男性ホルモン前立腺への作用を抑え前立腺を小さくし排尿障害を改善する薬
    • 前立腺肥大では前立腺が大きくなって尿道が狭くなり、残尿感頻尿などの症状があらわれる
    • 男性ホルモン(アンドロゲン)は前立腺を肥大させる作用をもつ
    • 本剤は男性ホルモンを抑える(抗男性ホルモン)作用をあらわす

抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の薬理作用

前立腺は尿道の周囲を取り囲むように存在し、前立腺が肥大することで尿道が狭くなり尿が出にくくなり、残尿感やトイレが近くなる(頻尿)などの症状があらわれる。

前立腺は男性ホルモンが作用することにより肥大していく。男性ホルモンはアンドロゲンとも呼ばれ、このホルモンの働きを抑えると前立腺を小さくすることができる。女性ホルモンは男性ホルモンを抑える作用をもつ。

本剤は女性ホルモン(黄体ホルモン)のような作用を有する薬剤であり、男性ホルモンの働きを抑える(抗男性ホルモン)作用により、肥大した前立腺を縮小させ残尿感や頻尿などの症状を改善する。また本剤の抗男性ホルモン作用により、前立腺がんの治療に使用する薬剤もある。

抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 吐き気、胃部不快感、食欲不振などがあらわれる場合がある
  • 内分泌症状
    • 女性化乳房などがあらわれる場合がある
  • 生殖器症状
    • 性欲低下などがあらわれる場合がある
  • 肝機能障害
    • 頻度は非常に稀である
    • 倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸などがみられ症状が続く場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する

抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の一般的な商品とその特徴

プロスタール

  • 前立腺がんに使用する場合もある
  • 剤形(剤型)に徐放性製剤のL錠50mgもある