ていさっくすびょう
テイ・サックス病
GM2-ガングリオシドーシスの一種で、先天性の代謝疾患
5人の医師がチェック 43回の改訂 最終更新: 2019.02.20

テイ・サックス病の基礎知識

POINT テイ・サックス病とは

細胞の中のライソゾームという構造物の中のGM2-ガングリオシドという物質の分解に関与する酵素の働きが不十分なために起こる病気です。遺伝する病気で、常染色体劣性遺伝という形式をとります。失明や筋肉の緊張の低下、けいれん、精神発達の遅れなどが主な症状です。テイ・サックス病が疑われる人には遺伝子検査や絨毛膜採取、羊水検査が行われます。現在の有効な治療は確立されておらず、一般的に4歳から5歳亡くなることが多いとされています。

テイ・サックス病について

  • GM2-ガングリオシドーシスの一種で、先天性代謝疾患
    • 細胞の中のライソゾームという構造物の中の、GM2ガングリオシドという物質の分解に関与する酵素の活性が低い
    • ヘキソサミニダーゼAという酵素の活性の低さが原因
    • 常染色体劣性遺伝をする
  • 日本では約8万人に1人(年間15人弱)
    • 乳幼児に発症する場合が多い
    • その他にも成人で発症するタイプなどもあるがとてもめずらしい
    • 東欧系のユダヤ人には多い

テイ・サックス病の症状

  • 乳幼児に発症するタイプの主な症状
    • 失明
      • 網膜の中心(黄斑)の変性(cherry red spotと呼ばれる)
    • 筋緊張の低下
    • けいれん
    • 精神発達や社会的な発達の遅れ

テイ・サックス病の検査・診断

  • 主な検査
    • 遺伝子検査
    • 絨毛膜採取:絨毛膜の一部を検査
    • 羊水検査

テイ・サックス病の治療法

  • 有効な治療はない
    • 多くの場合4〜5歳で死亡する

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