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分娩時骨折
出生時もしくは新生児に起こる骨折のこと。子供が産道を通る際の圧迫や、難産で外から引っ張ることなどが骨折の原因となります
6人の医師がチェック 94回の改訂 最終更新: 2022.03.16

分娩時骨折の基礎知識

POINT 分娩時骨折とは

出生時もしくは新生児に起こる骨折です。胎児が産道を通る際に受ける圧迫や、難産で引っ張られることが原因で起こります。全分娩のうち1%から2%に起こるとされています。骨折が起こる箇所は、頭蓋骨や鎖骨、上腕骨(ニの腕)、大腿骨(足の骨)など多岐にわたります。骨折の可能性がある場合にはレントゲン検査やCT検査、MRI検査によって状態が詳しく調べられます。麻痺などの大きな症状がなければ自然に治るのを待ちます。分娩時の骨折が疑われるときには産婦人科とともに小児科や新生児科、整形外科が治療にあたります。

分娩時骨折について

  • 出生時、新生児に起こる骨折のこと
    • 分娩時に胎児が産道を通る際の圧迫や、難産で外から引っ張ることなどが原因で骨折が起こる
  • 全分娩の1-2%に起こると言われている
  • 部位ごとの骨折発生頻度

分娩時骨折の症状

  • 頭蓋骨骨折の場合に起こる症状
    • 頭蓋骨の一部が陥没
  • 鎖骨骨折に起こる症状
    • 手をあまり動かさない
    • 触ると痛がって泣く
  • 上腕/大腿骨骨折に起こる症状
    • 骨折した側の手足を動かさない
    • 骨折した部分の腫れ
  • 脊椎骨折に起こる症状
    • 手足の麻痺
    • 排尿、排便障害

分娩時骨折の検査・診断

  • 画像検査:骨の状態を調べる
    • レントゲン検査:骨折の有無を調べる
    • CT検査:レントゲンではわからない骨折の有無や程度を調べる
    • MRI検査:骨折した周りの組織に損傷がないか調べる

分娩時骨折の治療法

  • 麻痺などの大きな症状がなければ、基本的に子どもの自然治癒力に任せる
  • 治療は主にギプスや装具などで固定を行う程度にとどまる場合が多い
  • 分娩麻痺を起こしている場合は、分娩麻痺に対する治療を行う

分娩時骨折のタグ

からだ

分娩時骨折に関わるからだの部位