すいしょうたいだっきゅう
水晶体脱臼
チン小帯という水晶体(眼のレンズの部分)を固定する組織が切れた状態。固定が不安定になって、水晶体が瞳孔の前に飛び出している
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最終更新: 2023.09.18
水晶体脱臼の基礎知識
POINT 水晶体脱臼とは
水晶体という眼の中のレンズがずれている状態です。ピントがうまく合わないだけでなく、レンズが眼の中の水の循環を邪魔して緑内障になったり、網膜まで一緒にはがれて網膜剥離になったりします。眼を強くぶつける、またはレンズを支えている組織が弱くて切れてしまう、などの原因で起こります。その他に、生まれつきレンズがずれている人もいます。すでに視力が発達している大人の水晶体脱臼と違い、視力が育っていく最中の子供では、早めに見つけて眼鏡を作ったり手術をしたりしないと、将来的に眼鏡をかけてもよく見えない「弱視」になる恐れがあります。水晶体脱臼を起こす赤ちゃんは、他の病気を持っていることも多いので、親、もしくは本人がマルファン症候群、Weill-Marchesani症候群、ホモシスチン尿症と診断されている人などは、早めに眼科を受診してください。
水晶体脱臼について
水晶体脱臼の症状
- 視力の低下:軽度のずれであれば問題ないこともある
- 眼の充血:脱臼した
水晶体 が刺激し充血する
水晶体脱臼の検査・診断
- 細隙灯という眼科用のレンズで直接観察する
- 画像検査:眼に出血などがあり観察が難しい場合に有効
超音波検査 頭部CT検査
水晶体脱臼の治療法
- 視力が正常または症状が軽い場合は
経過観察 を行うことが多い - 症状が強い場合は、外れた
水晶体 とその周囲にある硝子体を取り除く大掛かりな手術が必要となる- 水晶体を取り除いた後に眼内レンズを入れる