モルヒネ塩酸塩注射液10mg「シオノギ」の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
不整脈、血圧変動、顔面潮紅、眠気、めまい、不穏、興奮、視調節障害、痛覚過敏、痛みが増悪、アロディニア
起こる可能性のある重大な副作用
依存性、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身筋肉痛、全身関節痛、呼吸促迫、退薬症候、呼吸抑制、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常、錯乱、無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸
上記以外の副作用
便秘、口渇、過敏症、発疹、そう痒感、発赤、腫脹、硬結、疼痛、肉芽腫、腫瘤、排尿障害、尿閉、頭蓋内圧亢進、脱力
モルヒネ塩酸塩注射液10mg「シオノギ」の用法・用量
- 〈皮下及び静脈内投与の場合〉通常、成人にはモルヒネ塩酸塩水和物として1回5~10mgを皮下に注射する
- また、麻酔の補助として、静脈内に注射することもある
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛において持続点滴静注又は持続皮下注する場合には、通常、成人にはモルヒネ塩酸塩水和物として1回50~200mgを投与する
- 〈硬膜外投与の場合〉通常、成人にはモルヒネ塩酸塩水和物として1回2~6mgを硬膜外腔に注入する
- 硬膜外腔に持続注入する場合は、通常、成人にはモルヒネ塩酸塩水和物の1日量として2~10mgを投与する
- 〈くも膜下投与の場合〉通常、成人にはモルヒネ塩酸塩水和物として1回0.1~0.5mgをくも膜下腔に注入する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈皮下及び静脈内投与の場合〉200mg注射液(4%製剤)は、10mgあるいは50mg注射液(1%製剤)の4倍濃度であるので、1%製剤から4%製剤への切り替えにあたっては、持続注入器の注入速度、注入量を慎重に設定し、過量投与とならないように注意して使用すること
- 7.2. 〈硬膜外投与の場合〉200mg注射液(4%製剤)は硬膜外投与には使用しないこと
- 7.3. 〈硬膜外投与の場合〉オピオイド系鎮痛薬を使用していない患者に対しては、初回投与時には、24時間以内の総投与量が10mgを超えないこと
- 7.4. 〈硬膜外投与の場合〉硬膜外投与で十分な鎮痛効果が得られず、さらに追加投与が必要な場合には、患者の状態(呼吸抑制等)を観察しながら慎重に投与すること
- 7.5. 〈くも膜下投与の場合〉200mg注射液(4%製剤)はくも膜下投与には使用せず、原則として10mg注射液(1%製剤)を使用すること
- 7.6. 〈くも膜下投与の場合〉患者の状態(呼吸抑制等)を観察しながら慎重に投与すること
- 7.7. 〈くも膜下投与の場合〉原則として追加投与や持続投与は行わないが、他の方法で鎮痛効果が得られない場合には、患者の状態を観察しながら、安全性上問題がないと判断できる場合にのみ、その実施を考慮すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
モルヒネ塩酸塩注射液10mg「シオノギ」の注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
血液凝固阻止剤 |
血腫、脊髄障害 |
ナルメフェン塩酸塩水和物 |
本剤の離脱症状、本剤の効果が減弱 |
中枢抑制剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
フェノチアジン系薬剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
バルビツール酸誘導体 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
吸入麻酔剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
三環系抗うつ剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
β-遮断剤 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
エタノール摂取 |
呼吸抑制、低血圧、顕著な鎮静、昏睡 |
クマリン系抗凝血剤 |
作用が増強 |
ワルファリン |
作用が増強 |
抗コリン作用を有する薬剤 |
麻痺性イレウスに至る重篤な便秘、尿貯留 |
ジドブジン製剤 |
副作用<骨髄抑制等>を増強 |
ブプレノルフィン |
本剤の作用に拮抗 |