ニコチネルTTS30の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝性疾患等の基礎疾患を持ち、医師により禁煙が必要と診断された禁煙意志の強い喫煙者が、医師の指導の下に行う禁煙の補助。
(効能又は効果に関連する注意)
- 本剤は禁煙意志が強く、循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝性疾患等の基礎疾患を持つ患者であって、禁煙の困難な喫煙者に使用すること。
- 心疾患患者に本剤を使用する場合、問診、心電図、血圧測定、運動負荷試験等により症状が安定であることを確認すること。
- 本剤の使用は禁煙意志の強い喫煙者の禁煙補助を目的としているので、このことを患者に十分説明し、禁煙宣誓書等により禁煙意志の強いことを確認してから使用すること。
- 禁煙の成功は、禁煙指導の質及び頻度に依存するので、本剤は、医師等による適切な禁煙指導の下に禁煙計画・指導の補助として用いること。また、本剤使用後も禁煙を維持させるため、禁煙指導を実施すること。
用法・用量
ニコチネルTTS10(ニコチンとして17.5mg含有)、ニコチネルTTS20(ニコチンとして35mg含有)又はニコチネルTTS30(ニコチンとして52.5mg含有)を1日1回1枚、24時間貼付する。通常、最初の4週間はニコチネルTTS30から貼付し、次の2週間はニコチネルTTS20を貼付し、最後の2週間はニコチネルTTS10を貼付する。なお、最初の4週間に減量の必要が生じた場合は、ニコチネルTTS20を貼付する。
本剤は10週間を超えて継続投与しないこと。
(用法及び用量に関連する注意)
- 減量する場合は、予定の貼付期間を変更せず、一段階ニコチン含量の少ない同一製剤を使用すること。
- 本剤は24時間貼付するため、就寝中に不眠等の睡眠障害があらわれることがあるので、このような場合には本剤を中止すること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
アナフィラキシー(頻度不明):低血圧、頻脈、呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫等の全身症状を伴うアナフィラキシーがあらわれることがある。
- その他の副作用
- 皮膚:(5%以上)一次刺激性接触皮膚炎(紅斑、皮膚そう痒)、(0.1~5%未満)一次刺激性接触皮膚炎(丘疹、皮膚腫脹、皮膚小水疱、皮膚刺激感)、皮膚剥離、皮膚色素沈着、(0.1%未満)一次刺激性接触皮膚炎(皮膚熱感等)。
- 精神神経系:(頻度不明)神経過敏、錯感覚、振戦、不安、抑うつ気分、(5%以上)不眠、(0.1~5%未満)頭痛、めまい、けん怠感、異夢、悪夢、集中困難、(0.1%未満)疲労、しびれ、眠気、易刺激性、感情不安定。
- 消化器:(0.1~5%未満)嘔気、嘔吐、腹痛、口内炎、下痢、食欲不振、(0.1%未満)胸やけ、便秘、消化不良。
- 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇(GPT上昇)、LDH上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン値上昇、(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)。
- 循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇、動悸、(0.1%未満)不整脈。
- 自律神経系:(0.1~5%未満)口渇、ほてり、多汗、(0.1%未満)顔面蒼白、唾液過多。
- 感覚器系:(頻度不明)霧視、(0.1~5%未満)味覚倒錯(口中苦味感、味覚異常)、(0.1%未満)耳鳴。
- 呼吸器系:(頻度不明)咳嗽、(0.1%未満)息苦しさ、咽頭違和感。
- 筋・骨格系:(頻度不明)背部痛、(0.1%未満)筋肉痛、肩こり、関節痛。
- 過敏症:(0.1~5%未満)そう痒、発疹、アレルギー性接触皮膚炎、全身性蕁麻疹、(0.1%未満)粃糠疹(ふけ増加)。
- その他:(0.1~5%未満)疼痛、ニコチン臭、トリグリセリド上昇、不快感、(0.1%未満)胸痛、浮腫、寒気、無力症、貼付上肢重感。
使用上の注意
(禁忌)
- 非喫煙者[本剤の使用が不必要であるため(また、副作用があらわれやすい)]。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳婦[動物で催奇形性及びヒトで乳汁中移行が報告されている]。
- 不安定狭心症、急性期心筋梗塞(発症後3ヵ月以内)、重篤な不整脈のある患者又は経皮的冠動脈形成術直後、冠動脈バイパス術直後の患者[カテコラミン放出促進による血管収縮、血圧上昇をきたし症状が悪化するおそれがある]。
- 脳血管障害回復初期の患者[脳血管の攣縮・狭窄を起こし症状が悪化するおそれがある]。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
- 本剤使用中の喫煙により循環器系等への影響が増強されることがあるので、本剤使用中は喫煙させないこと。
- 本剤の使用開始にあたって、本剤の使用に関する説明書を患者に与えること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 心筋梗塞、狭心症(異型狭心症等)の既往歴のある患者、又は狭心症で症状の安定している患者:症状が再発又は悪化するおそれがある。
1.2. 高血圧、不整脈、脳血管障害、心不全、末梢血管障害(バージャー病等)のある患者:症状が悪化するおそれがある。
1.3. 甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫又はパラガングリオーマ等の内分泌疾患のある患者:症状が悪化するおそれがある。
1.4. 糖尿病(インスリンを使用している)患者:症状が悪化するおそれがあり、また、本剤の使用にかかわらず、禁煙によりインスリンの皮下吸収が増加することが知られているので、インスリンの用量調節が必要となる場合がある。
1.5. 消化性潰瘍のある患者:症状が悪化するおそれがある。
1.6. アトピー性皮膚炎あるいは湿疹性皮膚炎等の全身性皮膚疾患の患者:症状が悪化するおそれがある。
1.7. てんかん又はその既往歴のある患者:痙攣を引き起こすおそれがある。
1.8. 神経筋接合部疾患(重症筋無力症、イートン・ランバート症候群)又はその既往歴のある患者:筋力低下等の症状が悪化するおそれがある。
(腎機能障害患者)
- 2.1. 腎機能障害のある患者:症状が悪化するおそれがある。
(肝機能障害患者)
- 3.1. 肝機能障害のある患者:症状が悪化するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないこと(ニコチンでは、動物実験で、マウスにおいて、催奇形作用(四肢骨格異常)、胎仔死亡増加、胎仔体重減少、ラットにおいて、胎仔死亡増加、胚発育遅延、着床遅延、分娩開始遅延、出生仔発育遅延、出生仔行動異常等が報告されている)。
(授乳婦)
使用しないこと(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)。
(高齢者)
一般に生理機能が低下しているので、注意すること。
(相互作用)
喫煙により肝代謝酵素CYP1A2が活性化されることが知られている。
次記薬剤を喫煙中に服用している場合、本剤を使用して禁煙を開始後作用が増強するおそれがある:フェナセチン、カフェイン、テオフィリン、イミプラミン、ペンタゾシン、フロセミド、プロプラノロール、ロピニロール、クロザピン、オランザピン。
- 2. 併用注意:
- アドレナリン遮断薬[本剤との併用により、アドレナリン遮断性の薬剤の作用を減弱させるおそれがあるので、必要に応じてアドレナリン遮断性の薬剤を増量するなど用量に注意すること(ニコチンにより血中コルチゾール、カテコラミンの量が増加する)]。
- アドレナリン作動薬[本剤との併用により、アドレナリン作動性の薬剤の作用を増強させるおそれがあるので、必要に応じてアドレナリン作動性の薬剤を減量するなど用量に注意すること(ニコチンにより血中コルチゾール、カテコラミンの量が増加する)]。
(過量投与)
症状及び徴候は、急性ニコチン中毒の症状及び徴候と同様である。
- 徴候・症状
過量投与時、蒼白、発汗、嘔気、流涎、嘔吐、腹部痙攣、下痢、頭痛、めまい感、聴覚障害、視覚障害、振戦、精神錯乱、筋脱力感、全身痙攣、疲憊、神経反応喪失、呼吸不全。致死量では、全身痙攣、死亡につながる末梢性呼吸麻痺及び中枢性呼吸麻痺、非常にまれに心不全(非喫煙者において)。
- 処置
過量投与時、ニコチネルTTSを直ちにはがし、石鹸等を使用せずに、その皮膚表面を水で洗い乾燥させる。過量投与時、急性ニコチン中毒に対する処置として、呼吸麻痺に対しては人工呼吸を行う。また、過量投与時、正常体温を維持し、低血圧、心血管虚脱には対症療法を行う。
(適用上の注意)
- 薬剤投与時の注意
1.1. 貼付部位 1. 貼付部位は、上腕部、腹部あるいは腰背部とする。 1. 貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。なお、入浴後に貼付する場合は、水分を十分に取り除き、乾燥させてから貼付すること。 1. 皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変え、繰り返し同一箇所には貼付しないこと。
(その他の注意)
- 臨床使用に基づく情報
1.1. 海外で類薬の長期使用により、ニコチン依存性が製剤に引き継がれ、離脱が困難になる症例が報告されている。
1.2. 次の療法を行うときは、前もって本剤を除去すること。 1. 電気的除細動(DC細動除去等)を行うときは前もって本剤を除去する[本剤の支持体と類似するアルミニウムが使用されている製剤で除細動器と接触した場合、製剤の支持体(アルミニウム箔)が破裂したと報告がある]。 1. ジアテルミー(高周波療法)を行うときは、前もって本剤を除去する[本剤の温度が上昇するおそれがある]。 1. MRI(核磁気共鳴画像法)を行うときは、前もって本剤を除去する[本剤の貼付部位に火傷を引き起こすことがある]。
1.3. サウナの使用や激しい運動を行うときは、前もって本剤を除去する[ニコチンの吸収量が増加し、過量摂取時の症状があらわれることがある]。
1.4. 発熱している患者では、ニコチンの吸収量が増加し、過量摂取になるおそれがある。
- 非臨床試験に基づく情報
2.1. ラットに皮下投与した実験で、精子形成低下が起こることが報告されている。
(取扱い上の注意)
- 本剤は小児が容易に中身を取り出せないように包装に工夫が施されている。本剤を使用するときは、内袋裏面の点線に沿って、貼付剤を傷つけないようハサミで切って取り出すよう患者に指示すること。
- 治療中の成人喫煙者が耐えられるニコチンの投与量であっても、幼児には重度の中毒症状を生じ、死亡に至るおそれがあり、ニコチネルTTSは使用前後とも相当な量のニコチンを含有しているので、未使用及び使用済みニコチネルTTSはいずれも、絶対に小児の手に入ることのないように、取り扱い及び廃棄には注意するよう患者に指導すること。
使用期限内であっても内袋開封後は1ヵ月以内に使用すること。
(保険給付上の注意)
- 本製剤の薬剤料については、ニコチン依存症管理料の算定に伴って処方された場合に限り算定できることとする。また、処方せんによる投薬の場合においては、処方せんの「備考」欄に「ニコチン依存症管理料の算定に伴う処方である」と記載すること。
- 25.1にかかわらず、ニコチン依存症管理料を算定する禁煙治療中の患者が、何らかの理由で入院治療となった場合、ニコチン依存症管理料の施設基準届出保険医療機関に入院し、本人の強い禁煙意志に基づき治療継続した場合に限り、当該禁煙治療に要した薬剤料を入院保険医療機関において算定して差し支えない。当該薬剤料の算定に当たっては、外来で実施されていた禁煙治療の内容を十分に踏まえ、継続して計画的な禁煙指導を行うために本剤が処方された場合に算定が認められるものであり、突然の休薬等に伴う単なる離脱症状への対応等として本剤が処方された場合には、算定は認められないこと。また、診療報酬請求の際には、診療報酬明細書の摘要欄に、「外来においてニコチン依存症管理料を算定する患者に対し、禁煙治療を継続するために処方した」と記載すること。なお、入院の期間は、ニコチン依存症管理料の算定期間である12週間には含めないものとし、また、当該入院中の処方については、ニコチン依存症管理料を算定できる治療回数である5回には含めない。
(保管上の注意)
室温保存。