処方薬
エブトール250mg錠

エブトール250mg錠の添付文書

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効果・効能

肺結核及びその他の結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス症(MAC症)を含む非結核性抗酸菌症。

用法・用量

〈肺結核及びその他の結核症〉

通常成人は、エタンブトール塩酸塩として1日量0.75~1gを1~2回に分けて経口投与する。

年齢、体重により適宜減量する。

なお、肺結核及びその他の結核症の場合、他の抗結核薬と併用することが望ましい。

〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉

通常成人は、エタンブトール塩酸塩として0.5~0.75gを1日1回経口投与する。

年齢、体重、症状により適宜増減するが1日量として1gを超えない。

(用法及び用量に関連する注意)

    1. 〈肺結核及びその他の結核症〉本剤の体重別1日投与量の目安は次のとおりである。
    1. 〈肺結核及びその他の結核症〉体重60kg以上:1日投与量1000mg;250mg錠のみを用いる場合4錠、125mg錠のみを用いる場合8錠。
    2. 〈肺結核及びその他の結核症〉体重50kg以上:1日投与量875mg;250mg錠と125mg錠を用いる場合250mg錠3錠と125mg錠1錠、125mg錠のみを用いる場合7錠。
    3. 〈肺結核及びその他の結核症〉体重40kg以上:1日投与量750mg;250mg錠のみを用いる場合3錠、125mg錠のみを用いる場合6錠。
    4. 〈肺結核及びその他の結核症〉体重35kg以上:1日投与量625mg;250mg錠と125mg錠を用いる場合250mg錠2錠と125mg錠1錠、125mg錠のみを用いる場合5錠。
    5. 〈肺結核及びその他の結核症〉体重30kg以上:1日投与量500mg;250mg錠のみを用いる場合2錠、125mg錠のみを用いる場合4錠。

      投与方法:1日1回朝食後経口投与、あるいは朝夕2回に分けて経口投与する。

      体重別の1日量はエタンブトール塩酸塩15~20mg/kgの範囲内で算出している。

    1. 〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉投与開始時期、投与期間、併用薬等について国内外の各種学会ガイドライン等、最新の情報を参考にし、投与すること。
    1. 〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉本剤の体重別1日投与量の目安は次のとおりである。
    1. 〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉体重50kg以上:1日投与量750mg;250mg錠のみを用いる場合3錠、125mg錠のみを用いる場合6錠。
    2. 〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉体重40kg以上:1日投与量625mg;250mg錠と125mg錠を用いる場合250mg錠2錠と125mg錠1錠、125mg錠のみを用いる場合5錠。
    3. 〈MAC症を含む非結核性抗酸菌症〉体重30kg以上:1日投与量500mg;250mg錠のみを用いる場合2錠、125mg錠のみを用いる場合4錠。

      投与方法:1日1回朝食後に経口投与する。

      体重別の1日量はエタンブトール塩酸塩約15mg/kgで算出している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. 視力障害(頻度不明):視神経障害による視力低下、中心暗点、視野狭窄、色覚異常等の視力障害があらわれ、発見が遅れ高度に進行すると非可逆的になることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止すること〔8.1、8.2、9.1.1、9.7.1、9.8.2、10.2、15.1参照〕。

  2. 1.2. 重篤な肝障害(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがある〔8.3、10.2参照〕。

  3. 1.3. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  4. 1.4. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  5. 1.5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)。

  6. 1.6. 血小板減少(頻度不明)〔8.4参照〕。

    1. その他の副作用
    1. 中枢・末梢神経系:(頻度不明)四肢のしびれ感。
    2. 精神神経系:(頻度不明)幻覚、不安、不眠。
    3. 過敏症:(頻度不明)発熱、発疹、そう痒。
    4. 血液:(頻度不明)白血球減少、好中球減少、好酸球増多。
    5. 肝臓:(頻度不明)一過性AST上昇、一過性ALT上昇。
    6. 消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心、嘔吐、胃部不快感、胃痛。
    7. その他:(頻度不明)頭痛、めまい感、倦怠感、高尿酸血症。

使用上の注意

(禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

    1. 〈効能共通〉視力障害があらわれることがあるので、視力検査等を定期的に行い、投与すること〔9.8.2、11.1.1、15.1参照〕。
    1. 〈効能共通〉本剤の投与にあたっては、視力障害について患者に十分に説明すること。投与中は常に患者の観察、服薬指導を十分に行うこと〔11.1.1参照〕。
    1. 〈効能共通〉重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと〔10.2、11.1.2参照〕。
    1. 〈効能共通〉血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.6参照〕。
    1. 〈肺結核及びその他の結核症〉耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
    1. 〈肺結核及びその他の結核症〉本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある(治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること)。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 視神経炎のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(視力障害が増強されるおそれがある)〔11.1.1、15.1参照〕。

  2. 1.2. 糖尿病患者、アルコール中毒患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(既に視神経障害を起こしている場合があり、症状が増悪するおそれがある)〔15.1参照〕。

(腎機能障害患者)

腎機能障害患者:蓄積を起こすことが報告されている〔15.1参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)。

(小児等)

  1. 7.1. 乳・幼児:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(視力障害の早期発見が極めて困難である)〔11.1.1参照〕。

(高齢者)

  1. 8.1. 少量から投与を開始するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。

  2. 8.2. 定期的に視力検査を行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(視力障害があらわれやすい)〔8.1、11.1.1、15.1参照〕。

(相互作用)

  1. 2. 併用注意
    1. リファンピシン〔11.1.1参照〕[視力障害が増強されるおそれがある(機序は不明であるが、動物実験(ラット)において、併用した場合に本剤の視力障害を増強したとの報告がある)]。
    2. 他の抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン等)〔8.3、11.1.2参照〕[重篤な肝障害があらわれることがある(機序は不明である)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報

    本剤による視力障害は主として視神経炎によるとされており、初期症状として霧視、注視している対象物が何となく見えにくい、黒ずんで見える、色調が変わって見えるなどの訴えが多い。

    一般に視力障害は早期に発見し、速やかに投与を中止すれば比較的短期間のうちに回復するとされているが、発見の遅れた重症の視力障害例では回復の遷延化、又は未回復も報告されている。

    本剤による視力障害例を追跡調査した報告では、高齢者で体重当たりの投与量の多い患者、腎機能低下した患者や糖尿病患者において、副作用が発現しやすい傾向にあるとされている〔8.1、9.1.1、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、9.8.2、11.1.1参照〕。

(眼障害予防の具体的方法)

本剤の投与により、視力障害があらわれることがあるので、次のような注意をはらい、視力障害の早期発見に努めること。なお、本剤による視力障害は、早期に発見し投与を中止すれば可逆的であるが、発見が遅れ高度に進行すると非可逆的になることがある。

  1. 本剤の投与に際しては、次の点を患者に十分徹底すること。

    1. 本剤の投与により、ときに視力障害があらわれること。
    2. この視力障害は、早期に発見し、投与を中止すれば可逆的であること。
    3. この視力障害は、新聞を片眼ずつ一定の距離で毎朝読むことによって、早期に発見できること。
    4. 視力の異常に気づいたときは、直ちに主治医に申し出ること。
  2. 本剤の投与開始前に、あらかじめ少なくとも視力検査及び外眼検査を実施すること。

    開始前の検査で白内障、開始前の検査で視神経炎等の異常が認められた場合には、適当な処置を講じてから、本剤を投与すること。投与中は定期的に眼の検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、精密な検査を行うこと。

    なお、簡便な眼の検査としては、次のような方法がある。

    1. 視力検査表による検査。
    2. 指を用いる視野狭窄検査。
    3. 中心暗点計による検査。
    4. 眼底検査。
    5. 色覚検査表による検査。
  3. 本剤を高齢者に投与する場合には、視力検査を特に慎重に行うこと。

(保管上の注意)

室温保存。