ミノマイシン錠100mgの添付文書
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効果・効能
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎(急性症)、前立腺炎(慢性症))、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、淋菌感染症、梅毒、腹膜炎、感染性腸炎、外陰炎、細菌性膣炎、子宮内感染、涙嚢炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、上顎洞炎、顎炎、炭疽、つつが虫病、オウム病。
(効能・効果に関連する使用上の注意)
胎児に一過性骨発育不全、歯牙着色・エナメル質形成不全を起こすことがあり、また、動物実験(ラット)で胎仔毒性が認められているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙着色・エナメル質形成不全、また、一過性骨発育不全を起こすことがあるので、他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮する。
咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。
用法・用量
初回投与量をミノサイクリンとして、100~200mg(力価)とし、以後12時間ごとあるいは24時間ごとにミノサイクリンとして100mg(力価)を経口投与する。なお、患者の年齢、体重、症状などに応じて適宜増減する。
(用法・用量に関連する使用上の注意)
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。
炭疽の発症及び進展抑制には、類薬であるドキシサイクリンについて米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。
副作用
ミノマイシンカプセル剤での副作用集計対象となった22,503例中、臨床検査値の変動を含む3,297件の副作用が認められた。その主なものは腹痛(3.07%)、悪心(3.04%)、食欲不振(1.88%)、胃腸障害(1.13%)等の消化器症状、眩暈感(2.85%)などであった(承認時から1975年までの集計)。
なお、本項には自発報告など副作用発現頻度が算出できない副作用報告を含む。
重大な副作用(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、呼吸困難、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、意識障害等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 全身性紅斑性狼瘡(SLE)様症状の増悪:全身性紅斑性狼瘡様症状の増悪(SLE様症状の増悪)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎:結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、倦怠感、体重減少、関節痛、網状皮斑、しびれ等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 自己免疫性肝炎:長期投与例で、抗核抗体陽性となる自己免疫性肝炎が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎:中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、剥脱性皮膚炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 薬剤性過敏症症候群:初期症状として発疹、発熱がみられ、更にリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV-6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)。
- 血液障害:汎血球減少、無顆粒球症、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、貧血が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行い、また、注射用製剤で溶血性貧血が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 重篤な肝機能障害:肝不全等の重篤な肝機能障害が現れることがあるので、特に投与初期は観察を十分に行う、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(投与開始1週間以内に出現することがある)。
- 急性腎障害、間質性腎炎:急性腎障害、間質性腎炎が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 呼吸困難、間質性肺炎、PIE症候群:間質性肺炎、PIE症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎、PIE症候群が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
- 膵炎:膵炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 痙攣、意識障害等の精神神経障害:痙攣、意識障害等の精神神経障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
- 出血性腸炎、偽膜性大腸炎:出血性腸炎、偽膜性大腸炎等の重篤な腸炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
- 過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)発熱、浮腫(四肢浮腫、顔面浮腫)、(頻度不明)蕁麻疹[投与を中止する]。
- 皮膚:(0.1%未満)色素沈着(皮膚色素沈着・爪色素沈着・粘膜色素沈着)[長期投与における発現]、(頻度不明)*光線過敏症[*:投与を中止するなど適切な処置を行う]、急性熱性好中球性皮膚症。
- 精神神経系:(0.1~5%未満)眩暈感、頭痛、(0.1%未満)しびれ感。
- 肝臓:(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等肝機能検査値異常、(頻度不明)黄疸。
- 消化器:(0.1~5%未満)腹痛、悪心、食欲不振、胃腸障害、嘔吐、下痢、舌炎、(0.1%未満)便秘、口内炎、味覚異常、(頻度不明)肛門周囲炎、歯牙着色、舌変色。
- 血液:(頻度不明)好酸球増多。
- 腎臓:(0.1%未満)BUN上昇。
- 菌交代症:(頻度不明)菌交代症に基づく新しい感染症[投与を中止するなど適切な処置を行う]。
- ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
- 頭蓋内圧上昇:(頻度不明)頭蓋内圧上昇に伴う症状(嘔吐、頭痛、複視、うっ血乳頭、大泉門膨隆等)[投与を中止する]。
- 感覚器:(頻度不明)耳鳴、聴覚障害。
- その他:(0.1~5%未満)倦怠感、(頻度不明)関節痛。
使用上の注意
(禁忌)
テトラサイクリン系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
腎障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
食道通過障害のある患者[食道潰瘍を起こす恐れがある]。
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので観察を十分に行う]。
高齢者。
(重要な基本的注意)
眩暈感が現れることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作及び高所での作業等に従事させないように注意する。
(相互作用)
併用注意:
カルシウム(服用)、マグネシウム(服用)、アルミニウム(服用)、ランタン(服用)又は鉄剤(服用)[本剤の吸収が低下し効果が減弱される恐れがあるので、両剤の服用間隔を2~4時間とする(本剤と二価又は三価の金属イオンが消化管内で難溶性のキレートを形成して、本剤の吸収を阻害する)]。
抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)[血漿プロトロンビン活性を抑制することがある(本剤による腸内細菌の減少が、ビタミンK合成を阻害し、抗凝血剤の作用を増強するほか、本剤がカルシウムイオンとキレート結合し、血漿プロトロンビン活性を抑制すると考えられている)]。
スルホニル尿素系血糖降下薬[血糖降下作用が増強することがある(機序は不明であるが、スルホニル尿素系薬剤の血糖降下作用がオキシテトラサイクリン及びドキシサイクリンによって増強されるという報告がある)]。
メトトレキサート[メトトレキサートの作用が増強されることがある(本剤は血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの作用を増強させることが考えられる)]。
ポルフィマーナトリウム[光線過敏症を起こす恐れがあるので、直射日光、集中光等を避ける(皮膚の光感受性を高める薬剤との併用により、本剤による光線過敏症が増強されることが考えられる)]。
ジゴキシン(服用)[本剤がジゴキシンの作用を増強し中毒症状が発現することがあるので、併用時はジゴキシンの中毒症状に注意する(本剤による腸内細菌の減少のため、腸内細菌によるジゴキシンの代謝が不活性化され、ジゴキシンの血中濃度が上昇すると考えられる)]。
黄体・卵胞ホルモン配合剤(経口避妊剤)[黄体・卵胞ホルモン配合剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大する恐れがある(本剤による腸内細菌の減少のため、黄体・卵胞ホルモン配合剤の腸肝循環による再吸収が抑制されると考えられる)]。
外用剤を除くビタミンA製剤、外用剤を除くレチノイド製剤(外用剤を除くビタミンA、外用剤を除くレチノールパルミチン酸エステル、外用剤を除くエトレチナート、外用剤を除くトレチノイン)[頭蓋内圧上昇が現れることがある(本剤及びこれらの薬剤はそれぞれ頭蓋内圧上昇を起こすことがある)]。
(高齢者への投与)
高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[胎児に一過性骨発育不全、歯牙着色・エナメル質形成不全を起こすことがあり、また、動物実験(ラット)で胎仔毒性が認められている]。
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[母乳中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮する[小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙着色・エナメル質形成不全、また、一過性骨発育不全を起こすことがある]。
(過量投与)
大量投与により肝障害(黄疸、脂肪肝等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
(適用上の注意)
服用時:食道に停留し、崩壊すると食道潰瘍を起こすことがあるので、多めの水で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意する。
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
本剤の投与により尿が黄褐~茶褐色、緑、青に変色したという報告がある。
本剤の投与により甲状腺が黒色になることがある。
海外において、本剤投与中の患者に甲状腺癌が発現したとの報告があるが、本剤との因果関係は確立していない。
(保管上の注意)
遮光。
開封後防湿。