オースギ麻杏甘石湯エキスGの添付文書
添付文書PDFファイル
※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。
効果・効能
小児ぜんそく、気管支ぜんそく。
用法・用量
通常、成人1日4.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. 偽アルドステロン症(頻度不明):低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム貯留・体液貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと〔8.2、10.2参照〕。
1.2. ミオパチー(頻度不明):低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・四肢麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと〔8.2、10.2参照〕。
- その他の副作用
- 自律神経系:(頻度不明)不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等。
- 消化器:(頻度不明)食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、軟便、下痢等。
- 泌尿器:(頻度不明)排尿障害等。
使用上の注意
(重要な基本的注意)
- 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
- 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること〔10.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
- 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者:副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。
1.2. 胃腸虚弱な患者:食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、軟便、下痢等があらわれるおそれがある。
1.3. 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者:これらの症状が悪化するおそれがある。
1.4. 発汗傾向の著しい患者:発汗過多、全身脱力感等があらわれるおそれがある。
1.5. 狭心症、心筋梗塞等の循環器系障害のある患者、又はその既往歴のある患者:当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。
1.6. 重症高血圧症の患者:当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。
1.7. 排尿障害のある患者:当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。
1.8. 甲状腺機能亢進症の患者:当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。
(腎機能障害患者)
- 2.1. 高度腎障害のある患者:当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(相互作用)
- 2. 併用注意:
- マオウ含有製剤(葛根湯、小青竜湯、麻黄湯等)、エフェドリン類含有製剤(エフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン等)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩等)、甲状腺製剤(チロキシン、リオチロニン等)、カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン等)、キサンチン系製剤(テオフィリン、ジプロフィリン等)[不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること(交感神経刺激作用が増強されることが考えられる)]。
- カンゾウ含有製剤(芍薬甘草湯、補中益気湯、抑肝散等)、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤(グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン、グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠等)〔8.2、11.1.1、11.1.2参照〕[偽アルドステロン症があらわれやすくなり、また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる(グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる)]。
(取扱い上の注意)
- 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
- 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
- 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。
(保管上の注意)
室温保存。