処方薬
ディレグラ配合錠
先発

ディレグラ配合錠の添付文書

添付文書PDFファイル

PDFファイルを開く

※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

効果・効能

アレルギー性鼻炎。

(効能又は効果に関連する注意)

鼻閉症状が中等症以上の場合に本剤の使用を検討すること〔8.1、17.1.1参照〕。

用法・用量

通常、成人及び12歳以上の小児には1回2錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg及び塩酸プソイドエフェドリンとして120mg)を1日2回、朝及び夕の空腹時に経口投与する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、血圧低下、意識消失、血管浮腫、胸痛、潮紅等の過敏症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  2. 1.2. 痙攣(頻度不明)。

  3. 1.3. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇等があらわれることがある。

  4. 1.4. 無顆粒球症、白血球減少、好中球減少(いずれも頻度不明)。

  5. 1.5. 急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明):発熱、紅斑、多数の小膿疱等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    1. その他の副作用
    1. 精神神経系:(0.1~0.5%未満)頭痛、疲労、(頻度不明)しびれ感、眠気、倦怠感、めまい、不眠、神経過敏、悪夢、睡眠障害、中枢神経刺激、激越、落ち着きのなさ、脱力、恐怖、不安、緊張、振戦、幻覚。
    2. 消化器:(0.1~0.5%未満)口渇、(頻度不明)便秘、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、消化不良、虚血性大腸炎。
    3. 過敏症:(0.1~0.5%未満)発疹、(頻度不明)血管浮腫、そう痒、蕁麻疹、潮紅。
    4. 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇。
    5. 腎臓・泌尿器:(頻度不明)頻尿、排尿困難、尿閉。
    6. 循環器:(頻度不明)頻脈、動悸、血圧上昇、高血圧、不整脈、循環虚脱。
    7. その他:(頻度不明)味覚異常、浮腫、胸痛、呼吸困難、食欲不振、蒼白、月経異常。

使用上の注意

(禁忌)

    1. 本剤の成分及び塩酸プソイドエフェドリンと化学構造が類似する化合物(エフェドリン塩酸塩又はメチルエフェドリン塩酸塩を含有する製剤)に対し過敏症の既往歴のある患者。
    1. 重症高血圧の患者[症状が悪化するおそれがある]〔9.1.2参照〕。
    1. 重症冠動脈疾患の患者[症状が悪化するおそれがある]〔9.1.3参照〕。
    1. 閉塞隅角緑内障の患者[症状が悪化するおそれがある]〔9.1.4参照〕。
    1. 尿閉のある患者[症状が悪化するおそれがある]〔9.1.6参照〕。
    1. 交感神経刺激薬による不眠、めまい、脱力、振戦、不整脈等の既往歴のある患者[塩酸プソイドエフェドリンの交感神経刺激作用が強くあらわれるおそれがある]〔9.1.5参照〕。

(重要な基本的注意)

    1. 本剤の使用は鼻閉症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ、鼻閉症状の緩解がみられた場合には、速やかに抗ヒスタミン剤単独療法等への切り替えを考慮すること(本剤を2週間を超えて投与したときの有効性及び安全性は臨床試験では検討されていないため、2週を超えて投与する場合には患者の症状を確認しながら投与すること)〔5.効能又は効果に関連する注意の項、17.1.1参照〕。
    1. 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 糖尿病の患者:血糖値が上昇するおそれがある。

  2. 1.2. 高血圧(重症高血圧を除く)の患者:血圧が上昇するおそれがある〔2.2参照〕。

  3. 1.3. 虚血性心疾患(重症冠動脈疾患を除く)の患者:虚血性心疾患が悪化するおそれがある〔2.3参照〕。

  4. 1.4. 眼圧上昇(閉塞隅角緑内障を除く)のある患者:眼圧が上昇するおそれがある〔2.4参照〕。

  5. 1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:交感神経刺激作用が増強するおそれがある〔2.6参照〕。

  6. 1.6. 前立腺肥大(尿閉を除く)のある患者:排尿困難が悪化するおそれがある〔2.5参照〕。

(腎機能障害患者)

適宜減量すること(塩酸プソイドエフェドリンは主として腎臓を経て尿中に排泄され、腎機能障害患者では排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある)〔16.5、16.6.1参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

授乳中の女性には本剤投与中は授乳を避けさせること(塩酸プソイドエフェドリンでは、ヒト乳汁中へ移行することが報告されており、また、フェキソフェナジン塩酸塩では、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)。

(小児等)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満の小児に対する有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(高齢者)

異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、血中濃度が上昇する場合がある〔16.6.3参照〕。

(相互作用)

  1. 2. 併用注意
    1. エリスロマイシン〔16.7.1参照〕[フェキソフェナジン塩酸塩の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある(P糖蛋白の阻害によるフェキソフェナジン塩酸塩のクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定される)]。
    2. 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤(服用)〔16.7.2参照〕[フェキソフェナジン塩酸塩の作用を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムがフェキソフェナジン塩酸塩を一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定される)]。
    3. 交感神経系に対し抑制的に作用する降圧剤(メチルドパ、レセルピン)[降圧作用が減弱することがある(塩酸プソイドエフェドリンの交感神経刺激作用により、交感神経抑制作用を減弱する)]。
    4. 交感神経刺激薬[塩酸プソイドエフェドリンの心血管に対する作用が増強されることがある(共に交感神経刺激作用を有するため)]。
    5. 選択的MAO-B阻害剤(セレギリン)[血圧上昇等が起こるおそれがある(セレギリンのMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されると考えられる)]。

(臨床検査結果に及ぼす影響)

フェキソフェナジン塩酸塩は、アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前から本剤の投与を中止すること。

(過量投与)

    1. 症状

    〈フェキソフェナジン塩酸塩〉外国での過量投与症例として、高用量を服用した2例の報告があり、フェキソフェナジン塩酸塩1800mgを服用した症例では症状はなく、フェキソフェナジン塩酸塩3600mgを服用した症例では、めまい、眠気及び口渇がみられた。

    〈塩酸プソイドエフェドリン〉交感神経刺激薬を大量に投与すると、めまい感、頭痛、悪心、嘔吐、発汗、口渇、頻脈、前胸部痛、動悸、高血圧、排尿困難、筋力低下及び筋緊張、不安、落ち着きのなさ、不眠症、妄想や幻覚を伴う中毒性精神病、不整脈、循環虚脱、痙攣、昏睡、呼吸不全がみられることもある(塩酸プソイドエフェドリンの排泄は、尿pHが低下すると増加する)。

    1. 処置

    〈フェキソフェナジン塩酸塩〉過量投与時、フェキソフェナジン塩酸塩は血液透析によって除去できない。

(適用上の注意)

    1. 薬剤交付時の注意
  1. 1.1. 患者に対し次の点に注意するよう指導すること。

    ・ PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

    ・ 本剤は徐放層を含む錠剤であるため、噛んだり、砕いたりせず、水と一緒にそのまま服用すること。

    ・ 糞便中に、有効成分放出後の殻錠が排泄されることがある。

(保管上の注意)

室温保存。