処方薬
カルシトラン注10
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カルシトラン注10の添付文書

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効果・効能

骨粗鬆症における疼痛。

用法・用量

カルシトニン(サケ)として1回10国際単位を週2回筋肉内に注射する。なお、症状により適宜増減する。

副作用

承認時及び市販後の使用成績調査における調査症例7,264例中129例(1.78%)の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告された。その主なものはBUN上昇(0.19%)、顔面潮紅(0.17%)、嘔気(0.14%)、ALT(GPT)上昇(0.10%)等であった(再審査終了時)。

  1. 重大な副作用

    ショック(頻度不明):ショック症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴等が現れた場合には投与を中止する。

  2. 重大な副作用(類薬)(頻度不明)

    1. テタニー:類薬(エルカトニン)で、低カルシウム血症性テタニーを誘発したとの報告があるので、症状が現れた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行う。
    2. 喘息発作:類薬(エルカトニン)で、喘息発作を誘発したとの報告があるので、観察を十分に行い、症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
  3. その他の副作用

    1. 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒感等[発現した場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
    2. 循環器:(0.1~5%未満)顔面潮紅、(0.1%未満)耳介潮紅、熱感、動悸等、(頻度不明)上半身潮紅等。
    3. 消化器:(0.1%未満)悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、胸やけ、口渇等。
    4. 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、眩暈等、(頻度不明)耳鳴。
    5. 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇(GPT上昇)、(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)、Al-P上昇等。
    6. 電解質代謝:(頻度不明)低リン血症。
    7. 投与部位:(0.1%未満)疼痛、(頻度不明)硬結。
    8. その他:(0.1%未満)発熱、発汗、手のしびれ感、嗄声、全身倦怠感、(頻度不明)頻尿、顔面のむくみ感。

使用上の注意

(禁忌)

本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

(慎重投与)

  1. 発疹、蕁麻疹等の過敏症状を起こしやすい体質の患者。

  2. 気管支喘息又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発する恐れがある]。

(重要な基本的注意)

  1. 本剤はポリペプチド製剤であり、ショックを起こすことがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診をする(なお、事前に皮内反応を実施することが望ましい)。

  2. 本剤の投与は、6カ月間を目安とし、長期にわたり漫然と投与しない。

(相互作用)

併用注意:ビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤(パミドロン酸二ナトリウム水和物等)[血清カルシウムが急速に低下する恐れがあるので、臨床症状を伴う高度の低カルシウム血症が現れた場合には、投与を中止しカルシウム剤の点滴投与等適切な処置を行う(併用により、カルシウム低下作用が増強される)]。

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊婦、産婦、授乳婦等への投与に関する安全性は確立していない、また、動物実験(ラット)で、妊娠中及び授乳中の母体に投与した結果、乳汁分泌量の減少による新生仔体重増加抑制が、妊娠末期の母体においては急速な血清カルシウム低下に伴うテタニー様症状の発現が認められたとの報告がある]。

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

(適用上の注意)

  1. 筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に注意する。

    1. 同一部位への反復注射は行わない。特に小児には注意する。
    2. 神経走行部位を避ける。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
  2. その他:本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

(その他の注意)

  1. 経口剤及び点鼻剤を用いた海外臨床試験(投与期間:6カ月~5年)のメタアナリシスにおいて、がんの発生割合はカルシトニン(サケ)群では4.2%(254/6,105例)、プラセボ群では2.9%(135/4,687例)(リスク差1.0%[95%信頼区間0.3、1.7])であったとの報告がある。

  2. ラットに1年間大量皮下投与した慢性毒性試験において、下垂体腫瘍の発生頻度の増加がみられたとの報告がある。

(保管上の注意)

10℃以下。