クリニザルツ輸液の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
本剤はカリウムを含む低浸透圧電解質・糖液であり、術後、糖尿病患者の術前・術後で、非経口的に水分・電解質補給を必要とする場合の基礎液として用いる。
また、低カリウム血症を伴う高張性脱水症などに用いる。 1. 外科的には、術後、糖尿病患者の術前・術後。 1. 内科的には、術後及び糖尿病患者の高熱、発汗、昏睡。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤を投与する場合には、患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。
用法・用量
通常成人は、1回500mLを1日1~2回静脈内に徐々に点滴注入する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
ただし、キシリトールとして1日量100gまでとする。
注入速度は、キシリトールとして0.3g/kg/hr以下とすること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- その他の副作用
大量・急速投与:(頻度不明)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒、高カリウム血症、肝障害、腎障害。
使用上の注意
(禁忌)
- 高カリウム血症、乏尿、アジソン病、重症熱傷、高窒素血症の患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
- 高リン血症、低カルシウム血症、副甲状腺機能低下症の患者[高リン血症、低カルシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
- 高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
1.2. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者:水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、またキシリトールを含有するので、症状が悪化するおそれがある。
(肝機能障害患者)
- 3.1. 肝障害のある患者:キシリトールを含有するので症状が悪化するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(適用上の注意)
- 全般的な注意
1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
- 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
- 薬剤投与時の注意
3.1. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
3.2. 容器の目盛りは目安として使用すること。
3.3. 残液は使用しないこと。
(その他の注意)
- 臨床使用に基づく情報
キシリトールの大量を急速に静注した場合、諸臓器にシュウ酸カルシウム沈着、特に腎にシュウ酸カルシウム沈着、脳にシュウ酸カルシウム沈着が認められたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
- 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
- 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。
(保管上の注意)
室温保存。