オンボー点滴静注300mgの添付文書
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効果・効能
1. 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
1. 中等症から重症の活動期クローン病の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
(効能又は効果に関連する注意)
- 〈潰瘍性大腸炎〉過去の治療において、他の薬物療法(ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。
- 〈クローン病〉過去の治療において、栄養療法及び他の薬物療法(ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。
用法・用量
〈潰瘍性大腸炎〉
通常、成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として、1回300mgを4週間隔で3回(初回、4週、8週)点滴静注する。なお、12週時に効果不十分な場合はさらに1回300mgを4週間隔で3回(12週、16週、20週)投与することができる。
また、ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による維持療法中に効果が減弱した場合には、1回300mgを4週間隔で3回点滴静注することができる。
〈クローン病〉
通常、成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として、1回900mgを4週間隔で3回(初回、4週、8週)点滴静注する。
また、ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による治療中に効果が減弱した場合には、1回900mgを4週間隔で3回点滴静注することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
- 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤又はヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤との併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。
- 〈潰瘍性大腸炎〉本剤の3回目又は6回目投与の4週後に治療効果が得られた場合には、維持療法としてミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の投与を開始すること(維持療法における用法及び用量は、ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の電子添文を参照すること)。潰瘍性大腸炎で本剤の6回目投与の4週後までに治療効果が得られない場合には、本剤の投与を中止し、他の治療法への切替えを考慮すること。
- 〈潰瘍性大腸炎〉ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による維持療法中に効果が減弱し、本剤の3回投与により治療効果が得られた場合には、3回目投与の4週後から皮下投与用製剤の投与を再開すること。潰瘍性大腸炎でミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による維持療法中に効果が減弱し、本剤の3回投与により治療効果が得られない場合は、本剤の投与を中止し、他の治療法への切替えを考慮すること。また、潰瘍性大腸炎で皮下投与用製剤による維持療法中に再び効果が減弱した場合には、他の治療法への切替えを考慮すること(維持療法中の2回目以降の効果減弱時に、本剤を投与した場合の安全性及び有効性を評価する臨床試験は実施していない)。
- 〈クローン病〉本剤の3回目投与の4週後にミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の投与を開始すること(皮下投与用製剤による治療の用法及び用量は、ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の電子添文を参照すること)。クローン病で本剤による治療開始から24週後までに効果が得られない場合には、投与継続の必要性を検討すること。
- 〈クローン病〉ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による治療中に効果が減弱し、再度の本剤の3回投与により治療効果が得られた場合には、3回目投与の4週後から皮下投与用製剤の投与を再開すること。クローン病でミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による治療中に効果が減弱し、再度の本剤の3回投与の4週後に治療効果が得られない場合は、本剤の投与を中止し、他の治療法への切替えを考慮すること。また、クローン病で皮下投与用製剤による治療中に再び効果が減弱した場合には、他の治療法への切替えを考慮すること(皮下投与用製剤による治療中の2回目以降の効果減弱時に、本剤を投与した場合の安全性及び有効性を評価する臨床試験は実施していない)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. 重篤な感染症(0.1%):ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある(重篤な感染症が発症した場合には、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること)〔1.1、1.2、2.1、8.1、9.1.1参照〕。
1.2. 重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
- その他の副作用
- 免疫系障害:(0.1~1%未満)注入に伴う過敏反応。
- 感染症及び寄生虫症:(0.1~1%未満)上気道感染(急性副鼻腔炎、COVID-19、上咽頭炎、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、扁桃炎、上気道感染、ウイルス性上気道感染)。
- 臨床検査:(0.1~1%未満)ALT上昇、AST上昇。
- 神経系障害:(1~5%未満)頭痛。
- 皮膚及び皮下組織障害:(0.1~1%未満)発疹(発疹、斑状皮疹、斑状丘疹状皮疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹)。
使用上の注意
(警告)
- 本剤は肺炎、敗血症等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること〔2.1、2.2、8.1、8.2、8.6、9.1.1、9.1.2、11.1.1、15.1.2参照〕。
- 重篤な感染症
ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔2.1、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
- 本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分に勘案すること〔5.1、5.2参照〕。
(禁忌)
- 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、1.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
- 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、8.2、9.1.2参照〕。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
- 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔1.1、1.2、2.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
- 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと〔1.1、2.2、9.1.2参照〕。
- 生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、本剤投与中は生ワクチン接種を行わないこと。
- 他の生物製剤又はJAK阻害剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。
- 本剤投与中にアミノトランスフェラーゼ上昇(ALT、AST)が認められているため、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること(本剤投与中にALT上昇又はAST上昇が認められ、本剤に関連する肝障害が疑われる場合は、本剤の投与を中止すること)。
- 臨床試験において皮膚悪性腫瘍及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること〔1.1、15.1.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 感染症(重篤な感染症を除く)の患者又は感染症が疑われる患者:感染症が悪化するおそれがある〔1.1、1.2、2.1、8.1、11.1.1参照〕。
1.2. 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者:結核の発現に十分に注意すること〔1.1、2.2、8.2参照〕。 1. 結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。 1. 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠サルを用いた発生毒性試験において、本剤の胎仔への移行が報告されているが、胎仔・出生仔に毒性及び催奇形性は認められなかった)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトの乳汁への移行や授乳された乳児の血液中への移行の有無は不明である)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
- 薬剤調製時の注意
1.1. 本剤は1回使い切りのバイアル製剤である。本剤は、無菌的に希釈調製を行うこと。
1.2. バイアル内の薬液は無色~微黄色~微褐色の澄明又はわずかに乳白光を呈すること、異物が認められないことを確認すること。
1.3. 希釈液は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液のいずれかを用いること。本剤を他の電解質(生理食塩液を除く)や他の薬剤(生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を除く)と配合しないこと。効能ごとに次の希釈方法に従って調製を行うこと。効能ごとに希釈方法及び液量が異なることに留意する。 1. 潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎患者に投与する場合、本剤1バイアル(15mL、300mg)を用いる。潰瘍性大腸炎患者に投与する場合、本剤1バイアルから薬液15mLを注射針(18~21ゲージ推奨)を用いて抜き取り、50~250mLの希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈すること。 1. クローン病 クローン病患者に投与する場合、本剤3バイアル(合計45mL、900mg)を用いる。クローン病患者に投与する場合、100~250mLの希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルからあらかじめ希釈液45mLを抜き取る。次に、クローン病患者に投与する場合、本剤3バイアルから薬液15mLずつ、合計45mL(900mg)を注射針(18~21ゲージ推奨)を用いて抜き取り、希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈すること。1.4. 点滴静注用バッグ又はボトルの中身をゆっくり反転させて混和し、激しく振とうしないこと。
1.5. 調製後は、速やかに使用すること(なお、やむを得ず保存を必要とする場合は、凍結を避け2~8℃で保存し、48時間以内に使用すること)、48時間のうち5時間までは、25℃を超えない温度で保存することができる。
- 薬剤投与時の注意
2.1. 〈潰瘍性大腸炎〉本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
2.2. 〈クローン病〉本剤は、90分以上かけて点滴静注すること。
2.3. 〈効能共通〉本剤投与終了後は、本剤と同じ点滴速度で点滴ラインを生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液にてフラッシュすること。
(その他の注意)
- 臨床使用に基づく情報
1.1. 免疫原性
〈潰瘍性大腸炎〉
ミリキズマブを12ヵ月間投与された潰瘍性大腸炎患者のうち、23.3%(88/378例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち93.2%(82/88例)は中和抗体であった。日本人患者では、53.2%(25/47例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち92.0%(23/25例)は中和抗体であった。潰瘍性大腸炎の場合、抗ミリキズマブ抗体価上昇に伴い、治療効果が減弱する傾向が認められた。抗ミリキズマブ抗体の発現状況と過敏症又は注射関連の有害事象との間に明確な関連は認められなかった。潰瘍性大腸炎で抗ミリキズマブ抗体陽性となった患者では、血清中ミリキズマブ濃度が低下し、治療効果が減弱する可能性がある。
〈クローン病〉
ミリキズマブを12ヵ月間投与されたクローン病患者のうち、12.7%(79/622例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち98.7%(78/79例)は中和抗体であった。日本人患者では、9.1%(1/11例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、それは中和抗体であった。
抗ミリキズマブ抗体の発現状況と過敏症又は注射関連の有害事象との間に明確な関連は認められなかった。
1.2. 悪性腫瘍発現頻度
〈潰瘍性大腸炎〉
潰瘍性大腸炎患者を対象とした国際共同臨床試験(第2相及び第3相試験)の併合解析の結果(例数:1442例、総曝露期間:2250.9人年)、本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は0.7/100人年(発現割合:1.1%、16/1442例)であった。本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は、潰瘍性大腸炎患者で報告されている悪性腫瘍の発現率(0.33~1.34/100人年)の範囲内であった。潰瘍性大腸炎の場合、本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は0.2/100人年(発現割合:0.3%、4/1442例)であった。本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は、潰瘍性大腸炎患者で報告されている非黒色腫皮膚癌の発現率(0.28~0.33/100人年)と同程度であった〔1.1、8.6参照〕。
〈クローン病〉
クローン病患者を対象とした国際共同臨床試験(第2相及び第3相試験)の併合解析の結果(例数:1178例、総曝露期間:2004.2人年)、本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は0.2/100人年(発現割合:0.3%、4/1178例)であった。本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は、クローン病患者で報告されている悪性腫瘍の発現率(0.27~1.49/100人年)の範囲内であった。クローン病の場合、本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は0.0/100人年(発現割合:0.1%、1/1178例)であった〔1.1、8.6参照〕。
(取扱い上の注意)
- 本剤は遮光保存する必要があるため、使用直前に外箱から取り出すこと。
- 凍結を避けること。凍結した場合は使用しないこと。
- 激しく振とうしないこと。
(保管上の注意)
2~8℃で冷蔵保存。